ここ二日ばかり風邪のため、家でゆっくり養生しております。
微熱、咳なし、渡航暦なし。
次男からうつされたこの風邪は普通の風邪。
ただ、どの症状もひどいものではないといっても、総合的にはそうとう辛く、一昨日の夜はほとんど眠れなかった・・・・。
で、日中も布団の中でおとなしくしているわけですが、眠れるわけもなく、本でも読んでみましょうか・・・。
今回選んだのは、肩が凝らなくて、読み終わって暖かい気持ちになるもの。
ちょっと「モダンタイムス」は疲れたからね。
畠中恵さんのしゃばけシリーズ「うそうそ」。
江戸の大店の若だんな、一太郎は、お江戸の端で風が吹けば、風邪を貰って寝付くほどに身体が弱い。
そしてその一粒種に、両の親は天井につく程に積み上げた南蛮菓子のかるめいらよりも甘い。
そんな若だんなが箱根に湯治に行くことになった。
律儀にこまめに死にかけている若だんなが旅にでるのは初めてのこと。
兄やの仁吉、佐助、異母兄の松之助をお供に出かけるが・・・・
まず、旅の始まりに、頼みの綱である仁吉、佐助が姿を消す。
箱根では雲助に荷物を取られそうになり、お侍に攫われ、天狗に襲われ、奇妙な地震は頻発し、更には村人にまで命を狙われる事となってしまう。
そこには、遠い昔に村人たちによって生贄に捧げられかけた山神の娘 比女の悲しい想いがあった。
人気のあるシリーズなので知ってる人も多いと思いますが、
一太郎は大妖「皮衣」の孫であります。妖しのクォーターなんですね。
だから、妖しとしての力は持っていないけれど、(まあ人間としても病弱すぎて問題ありなんだけど)妖しを見る力が備わっているんです。
それどころか、小さいときから一太郎の面倒を見てくれている仁吉・佐助はれっきとした妖し。
一太郎のそばできゅわきゅわ遊んでいる鳴家も妖し。
身体が弱い分、知恵に長けている一太郎は、今までいろんな妖しの力を借りてたくさんの事件を解決してきたわけですが、
なにしろ、この一太郎さん、本当に心が優しい。暖かい。
身体が弱くて、人のためにも店のためにも役立っていないといつも悲しく思っているから、今回の事件では、人間も父である山神も信用できず、役立たずな自分を悲しい、悲しいと思っている比女ちゃんの心もとてもよく分かる。
だけでなく、仲間に裏切られ雲助に身を落とした新龍さんの悲しさや強さ。
比女を思う山神、天狗の気持ち。
異母兄、松之助の気持ち。
なんで、誰も彼も、己の思いすら持て余しているのだろう・・・と。
そういう若だんなの優しい気持ちが随所にちりばめられているから、このシリーズは読み終わるといつも心がホッコリとします。
自分に自信がなくいつも怯えているお比女ちゃんに自信を持たせるために、お比女ちゃん自身の力で問題を解決させようとする若だんなは、真の優しさを持っているよね。
私の大好きな不思議ワールドに浸って、心なしか喉の痛みも少し引いたような。
鳴家の無邪気なふるまいに、おもわず頬が緩み、ああ、私もこんな妖しと仲良くなりたいなあ。
って、うちには鳴家なみに私を癒してくれるワンニャンがいたじゃん。
微熱、咳なし、渡航暦なし。
次男からうつされたこの風邪は普通の風邪。
ただ、どの症状もひどいものではないといっても、総合的にはそうとう辛く、一昨日の夜はほとんど眠れなかった・・・・。
で、日中も布団の中でおとなしくしているわけですが、眠れるわけもなく、本でも読んでみましょうか・・・。
今回選んだのは、肩が凝らなくて、読み終わって暖かい気持ちになるもの。
ちょっと「モダンタイムス」は疲れたからね。
畠中恵さんのしゃばけシリーズ「うそうそ」。
江戸の大店の若だんな、一太郎は、お江戸の端で風が吹けば、風邪を貰って寝付くほどに身体が弱い。
そしてその一粒種に、両の親は天井につく程に積み上げた南蛮菓子のかるめいらよりも甘い。
そんな若だんなが箱根に湯治に行くことになった。
律儀にこまめに死にかけている若だんなが旅にでるのは初めてのこと。
兄やの仁吉、佐助、異母兄の松之助をお供に出かけるが・・・・
まず、旅の始まりに、頼みの綱である仁吉、佐助が姿を消す。
箱根では雲助に荷物を取られそうになり、お侍に攫われ、天狗に襲われ、奇妙な地震は頻発し、更には村人にまで命を狙われる事となってしまう。
そこには、遠い昔に村人たちによって生贄に捧げられかけた山神の娘 比女の悲しい想いがあった。
人気のあるシリーズなので知ってる人も多いと思いますが、
一太郎は大妖「皮衣」の孫であります。妖しのクォーターなんですね。
だから、妖しとしての力は持っていないけれど、(まあ人間としても病弱すぎて問題ありなんだけど)妖しを見る力が備わっているんです。
それどころか、小さいときから一太郎の面倒を見てくれている仁吉・佐助はれっきとした妖し。
一太郎のそばできゅわきゅわ遊んでいる鳴家も妖し。
身体が弱い分、知恵に長けている一太郎は、今までいろんな妖しの力を借りてたくさんの事件を解決してきたわけですが、
なにしろ、この一太郎さん、本当に心が優しい。暖かい。
身体が弱くて、人のためにも店のためにも役立っていないといつも悲しく思っているから、今回の事件では、人間も父である山神も信用できず、役立たずな自分を悲しい、悲しいと思っている比女ちゃんの心もとてもよく分かる。
だけでなく、仲間に裏切られ雲助に身を落とした新龍さんの悲しさや強さ。
比女を思う山神、天狗の気持ち。
異母兄、松之助の気持ち。
なんで、誰も彼も、己の思いすら持て余しているのだろう・・・と。
そういう若だんなの優しい気持ちが随所にちりばめられているから、このシリーズは読み終わるといつも心がホッコリとします。
自分に自信がなくいつも怯えているお比女ちゃんに自信を持たせるために、お比女ちゃん自身の力で問題を解決させようとする若だんなは、真の優しさを持っているよね。
私の大好きな不思議ワールドに浸って、心なしか喉の痛みも少し引いたような。
鳴家の無邪気なふるまいに、おもわず頬が緩み、ああ、私もこんな妖しと仲良くなりたいなあ。
って、うちには鳴家なみに私を癒してくれるワンニャンがいたじゃん。