晴れときどき風

ノンキな主婦が時に風に吹かれながら送る平凡な毎日。

「向日葵の咲かない夏」 うぅん。暗いね。

2009年05月29日 11時40分41秒 | 趣味
連日の雨で肌寒いね。
何をする気にもなれません。
もう化粧水がないんだけど、買いに出かけるのも面倒。
とりあえず、試供品でしのいでおこう。

ということで、録画した「ゆず」を見たり(もう一週遅ければお蔵入りになったかもれないスマ×2見ちゃった)本を読んだり。
いつも以上に怠惰な毎日を過ごしてます。

道尾秀介著。
四年生の1学期終業式の日、貧しく学校でもいじめられていたS君が首を吊って死んでいた。
見つけたのはプリント類を届けに行った「ミチオ」。
しかし、先生と警察が駆けつけたとき、死体は消えていた。
そして、「ミチオ」の前にS君の生まれ変わりの蜘蛛が現れ・・・


ともかく、暗く陰惨な内容です。
ちょっとホラー。ホラーは好きじゃないので困った。

登場人物がみんな歪んでます。病的。
S君も。先生も。お母さんも。古瀬さんも。
お母さんに罵倒され、無視される「ミチオ」は読んでいて辛い。
でも、その「ミチオ」も暗い炎を抱えている。



ちょっとネタバレ注意

そして、三歳にしてはしっかりして、「ミチオ」を支えていてる妹の「ミカ」。
これも胎内にいるときに亡くなった「ミカ」の生まれ変わりのトカゲだったり。
お母さんが溺愛している「ミカ」はお人形だったり。
いつも相談に乗ってくれるお婆さんまで、生まれ変わりの猫・・・

なんと言っていいのか。

展開も暗く、古瀬泰造の衝動もなんとも気味が悪い。

救いとしては、最後、部屋に火をつけた「ミチオ」を、いつもは亀のように首を引っ込めている父と、「ミチオ」を責め続けていた母が助けてくれたこと。
この二人は亡くなり、何かに生まれ変わったようですが、一体何に生まれ変わったのでしょう。
お父さんは亀で、お母さんはカマキリあたりかしら。