あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

『絆』

2011年12月13日 | 日記
世相を1字で表す「今年の漢字」が昨日決まった。
京都の清水寺で貫主が揮毫した字は「絆」。
東日本大震災などで家族や仲間との絆の大切さをあらためて認識したことが大きな理由のようだ。

それでふと思い出した。
10数年前、祖母の卒寿のお祝いに「絆」という歌集を作ったことを・・・。

祖母がいて伯父・私の父・二人の叔母がいて、そしてその子ども(わがきょうだいやいとこ達)がいて、その子どもたちがいる。
祖母を中心としたこの絆をありがたく思うと共に大切にしたいという思いを込めて発起人の私が「絆」と本の題名を決めた。
歌集の構成などは私が考え挿絵をいとこにお願いした。
歌集の代金は伯父叔母いとこなどみんなに募った。みんなの「絆」でできた歌集だ。
祖母はそれをとても喜んでくれた。

92歳で逝った祖母。
29歳の若さで夫を亡くし、その後、女手ひとつで4人の子どもを育て、老後は俳画・短歌・謡曲・詩吟・民謡・ちぎり絵などいろいろなことにチャレンジした。
わが祖母ながら素敵な生き方だったと思う。

当時、「絆」の事が新聞に出た。
今日、久しぶりにそれを出して読んでみた。
その最後に「なんでも一生懸命やらなきゃだめ。それが私の信念なんです。向こうみずなのかもしれませんね」と祖母の言葉が書かれていた。

何事もあまり一生懸命やるタイプではない私。ちょっと耳が痛い。
これを祖母の遺言と受け止め、何事ももう少し一生懸命やらなくてはと思ったりした。

世相をあらわす「今年の漢字」から祖母のことなど思い出した今日1日。