Storia‐異人列伝

歴史に名を残す人物と時間・空間を超えて―すばらしき人たちの物語

それぞれの甲子園

2006-08-22 23:36:33 | 音楽・芸術・文学
早実が夏の甲子園悲願の全国制覇、出場27回目の古豪だけど、夏は初優勝だったんですね。都会の学校やっとできた「王貞治記念グラウンド」で育った3年生たち。これで王さんの回復も早くなるといいですね。偉大な先輩へのなによりの恩返しだ。

みんなゆっくりの夏休みも運動部は毎日練習、そして、汗だらけクタクタの合宿。普段も体育館の鍵を閉めて校門出るのは真っ暗になってから、いつも学校で一番最後。これがボクの高校バレー部の毎日。2年の時は優勝、インターハイにも行った(連れてってもらった!)山口防府に勝てば16入りだった。どうも長州には分がわるいな。
最近は、球児たちを見ると胸がつまるのであまり見ない。早実の優勝は新聞で知った。近所の野球部名門1年生も年中合宿、今年の夏は入学以来4ヶ月ぶりで家に。甲子園に行けないとやっと夏休み...

もうひとつの甲子園、こちらは多少余裕で見れる。

正岡子規の故郷、四国は松山で、第9回俳句甲子園=全国高等学校俳句選手権大会
優勝は、熊本信愛女学院...「生卵呑んで深まる祖父の秋」などで...
個人最優秀が、「宛先はゑのころぐさが知つてをる」 本多秀光(愛媛県立宇和島東)
東北から入選は、「痛いくらい鮮やかに光る虹だった」長谷川蒔( 山形県立酒田東)

以前、さすが松山の女子高生と感心した。「冬の雲 親には言えぬ 日付なり」
 
ことしから、石川啄木の育った盛岡で、第1回の短歌甲子園2006。これも大きく続けばいいですね。はじめてなので北海道、東北、北関東から17校。
写真は、啄木、花嫁をすっぽかした新婚の家。
優勝校は、盛岡三。
個人最優秀、「故郷といつの日か呼ぶこの土地が 今の僕には少し狭くて」嘉村あゆみ(盛岡二) 

おう、これは北帰行だなあ。わが身容るるにせまき...そうだ故郷など出て行けよ!

わかものよ、その年齢でしかできないことがあるものだ...
そのときの思いと財産で、そのあと何十年も元気で生きていられるのだぜ。

***********
松山俳句甲子園
盛岡短歌甲子園
“五・七・五”のバトル 俳句甲子園

愛媛新聞社

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Jeffrey Archer氏の猫

2006-08-19 01:36:37 | ねこちゃん

ジェフリー・アーチャーさんは、今何やってのかなと、GOOGLEしてみたら、ここ数年トンデモナイことで「塀の中」にまでいたんですね。まあ、なんともすばらしい小説的浮き沈み。日本語版の名翻訳者永井淳氏の解説から前半戦の栄光部分を...

Jeffrey Howard Archerは1940年生まれ。ウェリントン・スクールからオックスフォード大。ビートルズを呼び学内でチャリティコンサート、保守的な大学当局を困惑させる。1969年保守党から最年少の下院議員に。73年に革命的排気ガス装置!とのインチキ会社に42万7千ポンド投資して全財産を失う。議員も辞任して破産法廷に通う日々。金のための小説家転進78年に「百万ドルをとり返せ!」は発行後半年で100万部、映画化権収入と合わせ、借金完済してお釣りがきた...
さぁて、ここからの最近まで浮き沈みは、Wikipedia
85年には上院議員となり政界復帰するものの翌86年にスキャンダルで辞任。99年には偽証罪に問われ01年実刑が確定。服役後03年7月に保護観察、獄中記を出版。07年には絵画盗難を題材とした新作を発表予定...とか

...おお、どれどれ今度はなんと「獄中記・地獄編」!...近くの本屋ぶらっと、無い。ちぇ、田舎の本屋め。帰ってヨク見たら角川ではないか!あれっ新潮ではない、永井さんの訳でない?ま、いいか...そのうち...

アーチャーさんは、「百万ドルをとり返せ」から「十四の嘘と真実」までは全部読んだ。
フリーマントルBrian Freemantle、フォーサイスFrederick Forsyth、JクランツJudith Krantz(これはすごいオバちゃん)、そしてアーチャー...などなど、十数年前、引越し手伝いしないばっかりに、愛妻はここぞとばかり子ども会廃品回収にダンボールごと百冊ぐらい出してくれたのだ、なんという、アーチャー!!
で、半分以上は買い直したのだ。永井淳さんという訳者も得て、すばらしい物語の才能。「100万ドル」がコン・ゲームconfidence game小説、「大統領に..」はフォーサイスばりのサスペンス、「ケインとアベル」はシリアスな大ロマン。

ところで、アーチャー氏は今ケンブリッジCambridgeにお住まい、猫を4匹飼っている。“オリバー”と“スタンレー”くんは、お隣の志村さんちに通ってくるのだ。
こちら志村さんの「ケンブリッジ通信」。1975年以降、英国ケンブリッジに在住し、版画、映像作家、エッセイストとしての創作活動を綴るウェブ・サイト。
志村博のイギリス猫エッセイ」 そして「ケンブリッジ通信

ケンブリッジの学寮では『カレッジで犬を飼うこと、まかリならん! ただし、猫はお構いなし』
>...ジェフリー・ アーチャー氏の奥方メアリーさんの私見をご紹介しよう。彼女によれば、疑うことをせず主人にひたすら従順に付き従う犬のような動物はケンブリッジのアカデミックな気風には馴染まないそうで、疑い深く謎めいている猫こそはカレッジにぴったりなのだと言う...
>べンソンくんはカレッジでの「名誉晩餐権」も。かれはカレッジで一番良い生活をしていると学生たちは言う。すなわち、ディナー付き・論文なし・試験なし!

哲学猫、小町猫、あごひげ優美猫に、白足袋睨み眼猫、アーチャー家の狩猫...うちのタスケそっくりのバブルちゃんもいるなあ。

アーチャー家のご主人は塀の中でも、猫ちゃんたちは自然のままにのんびりしたご様子であった。
おっと本日の写真・相合傘?は、うちの居候猫でした。


************
以下、邦題は永井淳訳・新潮文庫版。ボクのメモ代わり、悪しからず。 
「NOT A PENNY MORE,NOT A PENNY LESS(百万ドルをとり返せ!)  ISBN:4-10-216101-5」
「SHALL WE TELL THE PRESIDENT? (新版・大統領に知らせますか? ISBN4-10-216110-4 」
「A Quiver Full of Arrows (十二本の毒矢) ISBN:4-10-216109-0 」
「KANE and ABEL(ケインとアベル・上下) ISBN:4-10-216103-1 ISBN:4-10-216104-X 」
「The Prodigal Daughter (ロスノフスキ家の娘・上下) ISBN:4-10-216105-8 ISBN:4-10-216106-6 」
「First Among Equals (めざせダウニング街10番地) ISBN4-10-216107-4 」
「A MATTER OF HONOUR (ロシア皇帝の密約) ISBN4-10-216108-2」
「A TWIST IN THE TALE (十二の意外な結末) ISBN:4-10-216111-2 」
「BEYOND REASONABLE DOUBT (無罪と無実の間) ISBN4-10-216112-0 」
「AS THE CROW FLIES (チェルシー・テラスへの道・上下) ISBN4-10-216113-9 ISBN4-10-216114-7 」
「HONOUR AMONG THIEVES (盗まれた独立宣言・上下) ISBN4-10-216115-5 ISBN4-10-216116-3」
「EXCLUSIVE (最後の特ダネ) ISBN4-10-216117-1 」
「TWELVE RED HERRINGS (十二枚のだまし絵) ISBN:4-10-216118-X 」
「THE FOURTH ESTATE (メディア買収の野望) ISBN4-10-216119-8 ISBN4-10-216120-1 」
「THE ELEVENTH COMMANDMENT (十一番目の戒律) ISBN4-10-216121-X 」
「TO CUT A LONG STORY SHORT (十四の嘘と真実) ISBN:4-10-216122-8 」

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「ポンペイの輝き」

2006-08-12 17:37:08 | 西洋のひと/ギリシャ・ローマ
ポンペイの輝き展」、仙台市博物館での巡回展を見に行った。
ポンペイPompeiiと近郊の町から出土したフレスコ画や彫像、きらびやかな宝石や貴金属など約400件を展示、大半が日本初公開...「ポンペイの輝き」ですか...

西暦79年8月24日午後1時から翌日25日朝までのヴェスビオ火山の噴火で、一瞬にして埋もれそのまま封印...あの夏の日も、せみが鳴いていたのかなあ...
この17年前西暦62年ナポリ湾頭を震撼させた強い地震がヴェスビオの噴火の前兆だったのだろう。ヴェスビオ火山は2万年前ナポリ湾海底に誕生以来6回の大噴火、3千年に一度では次は千年後ですね!
叔父・大プリニウスPliny the Elder, Gaius Plinius Secundus, (23 –August24, 79 AD) の死と前後のリアルな状況を書いた小プリニウスの手紙はこの日の貴重な記録となった。

西暦62年の皇帝はネロ、ネアポリスNéa Pólis,Napoliで自ら舞台の上で演奏、観客が拍手したのは歌のためよりも地震に動じなかった勇気へ敬意!この復旧が成らないうちにあの大爆発だった。壁画「竪琴弾きのアポロ」はネロ君とか。のり坊も、売店で発掘したキミとマンマの金貨持ってるぜ!?
1982年の発掘ヘラクラネウムHerculaneumでの夥しい犠牲者の大発見、この2日間で6次にわたるサージ・火山性熱雲によるものという。20メートルもの堆積層を丹念に調べ噴火の様相も科学的に明らかになりつつある。

自然探求・石ころ集めが大好きだったゲーテJohann Wolfgang von Goetheも1787年ナポリ滞在の間ヴェスビオVesuviusに登った。1771年の溶岩流を越えて登り、火口からは煙噴き小石が飛んでくるなんて言っている。危ないってば!

それにしてもすごい量感の金の腕輪。エルコラーノErcolanoの砂浜で倒れた女性のヘビ形の腕輪。 ポンペイ黄金の腕輪の家のほうのはヘビがくわえる円盤に三日月と7つの星に囲まれた月の女神セレネΣελήνη,Selene。長さ103センチ94枚もの金の薄板のきらびやかな首飾り。
そのほかにも、たいへんな数の金の指輪、指輪には赤や青やちいさな宝石がはめ込まれている。いろいろな形のおしゃれなイアリング。
細工師に作らせるときのドキドキ、誰かに貰った時、身につけた時の笑顔...

この日はもてるだけ持ち、あわててつけて逃げた...金の飾りだけがそのままの輝きで残った...銀のスプーンなど食器類、手鏡、ガラスの香水入れ...この日まで毎日使っていた大事なもの。金貨は凛とした顔のウェスパシアヌスTitus Flavius Vespasianus帝のものが多い。本日一番興味があったのがローマの金貨。このサイト「古代ローマ」の数学の先生augustusさんには脱帽ですよ。

壁画やタイル、木製の家財道具も地下水などで保存に恵まれた部分も、あの日79年8月25日朝に封印され二千年後まで残ったタイムカプセル。
母の傍で息絶えた15歳の少女や犠牲になった多くの人たちには申し訳ないが、とてつもない価値の人類の遺産になった。

ポンペイに行って見てきた人の現場の写真などもいいですね。趣味なのかなあ。
下の写真、贋金コインはのり坊発掘!腕輪・鎖はポンペイ出土、[Virtual ROMA ]サイトより。
 

*********
「ポンペイの滅んだ日 金子史朗 原書房 ISBN4-562-01908-5」
「イタリア紀行(中) ゲーテ/相良守峰訳 岩波文庫 ISBN4-00-324060-X」
「プリニウス書簡集 國原吉之助 訳 講談社学術文庫 ISBN4-06-159367111-6」
ポンペイの滅んだ日

東洋書林

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ポンペイ―完全復元2000年前の古代都市

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しゃっくりの焼肉

2006-08-06 23:40:43 | なんでもあり・ファミリー
この一週間でやっと夏らしくなった。が、犬と猫は、年中毛皮着ているのでタイヘン。日中は、ネコはどこかで居眠り、イヌは夏用毛皮に着替えたはずだが風通しのよい日陰でハアハア、夕方からやっとヤル気が出てくるアフターファイブの哺乳類。

真夏の夜にゲンちゃんの家を訪問した。2坪もある個室で悠々だし全部網戸なので風も通って気持ちがよい。書見灯までつけてやったんだがなあ。ぬいぐるみおしゃぶりに付き合っていたら、風に乗ってどこからかバーベキューのいいにおい。
おおっ、ゲンチャンとともに立ち上がり網戸の向こうを見回す。あそこの家だな、さっき、庭で準備していたな。夏の夜は、バーベキュー(の、においが)がいいなあ!

ん?タレつけてまた焼いたな、この感じ、おい、ゲンちゃんドクだよなあ、クンクン。玉ねぎもお前には禁物だからなっ!
カレ急に食欲催しボリボリ食べはじめる。今晩のメニューはCO-OPドライ、RUNミールミックス(ミルク味)、「元気なチャッピー角切りビーフ」少し。皆、安いやつばっかし(飼い主、甲斐性なくすみませぬ...)。テッちゃんは、サイエンスダイエット・腎臓病食などと獣医経由の高いもの食べてた。ゲンちゃんは元気で安上がりでなにより。「ショージくん」のおじちゃんみたいだな!(尊敬のあまり、失礼しました...)

先月は、ある集まりで食べホーダイ焼肉なんて行ったが、マシなのはハラミ。皆で「あれ、3サラ追加ぁ~」店のおねいちゃん「あっ、あのドス黒いのですかぁ?」おいおい、何とか...!ねっハラミって?どこのあたりだっけ? えっとォ~...、「いいや、早く持ってきて!ちょっと赤っぽいのねっ...」

自分で調べると...えっ横隔膜だっけ!肉でなくて内臓の分類!牛も、しゃっくりするのかなあ?でもココはうまい。(ほんとは皆に言わないほうがイイ、牛タンがそうだった...)
牛タン、テールスープ...仙台人は、入り口と出口あたり、しゃっくり用の筋肉?こんなとこばっか食ってるが、誰が真ん中たべてるの、なあゲンちゃんや、お前の角切ビーフとか言うのも怪しいぜ?...というような、会話をゲンちゃんと交わした。
かれは、よけいな詮索などせずに、素直に飼い主に感謝をしているようであった。よしっ。

テツは一昨年いなくなってしまったが、インタネットでは曾祖父鉄源号のその父作州源号が見られる。シロート目には、ゲンちゃんもイイ線いくはずだがなあ。
どうかなあ。きゃんきゃん甘えているようでは...国家もそうらしいが、なにより品格だってよ...



********
「駅弁の丸かじり 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717741-2」
「鯛焼きの丸かじり 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717737-4」
「親子丼の丸かじり 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717750-1」
「食後のライスは大盛りで 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717727-7」
「行くぞ冷麺探検隊 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717740-4」
「以下、またまたボーダイ、これからね~ 
行くぞ!冷麺探険隊

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仙台七夕の青空

2006-08-05 12:32:24 | なんでもあり・ファミリー

福島にいたころ幼稚園夏休み。8月の暑い日の午後、仙台のばあちゃんからハガキがきた。
「あしたから仙台七夕・遊びにおいで...」と読んでくれたのが、母の間違いだった。直ぐ行きたいと母の膝の上で僕は大泣きを続け近所の人たちが何事かと縁側の向こうにぞろぞろと集まってきた。

弟が3才、一番下は6ヶ月の乳飲み子、クルマなんかない時代だったから身軽に動けるわけもなく、母は困り果てたのだろう、開け放した縁側からしばらく見物されるままにしていた。

しかし、母は、二人の手を引き赤んぼうを背負い、仕事場の父に連絡でもとり慌ただしく汽車に乗ったのだろう。急行でも1時間以上の時代だった。仙台に近づくころは夕闇もせまり、すれ違う展望車の赤いテールランプが遠ざかっていく。
仙台市電も降り宮城野原・気象台の坂と踏切を越えて、テニスコート向いのばあちゃんの明りがついている玄関を叩いたころは、もう外は真っ暗だった。引き戸を開けたばあちゃんのびっくりした顔。
そのあとの記憶はない。疲れてすぐ寝てしまったのだろう。

翌日、一番町藤崎のあたりでアイスクリームを食べた。あのころの七夕は飾りもまばら、アーケードの屋根などなかったから、見上げた空が真っ青で大きかった。あの日は快晴だった。

母はこのあと二度と七夕を見ることはなく、これが実家への最後の里帰りとなった。秋はボクの受験勉強補講?で幼稚園付き添いの記憶あるが、その後寝たり起きたり翌年5月のはじめ卒園式にも小学校入学式にも出られず、癌で31才の短い人生を終えた。
きょうがあの日から51年、若き母もたいへんだったろうけど、あれでよかったじゃないかと思った。
...こんなことばっか、あたまに浮かぶとよくない。封印してしまおう。

鳴海屋紙店のサイトで、七夕の由来や、和紙の飾りのつくりかたでも見たほうがいいね。ヤっヤっ、今は、インターネットでの竹飾り特注フォームまであるんだ!
鳴海屋さんでの七夕飾りつくりは仙台の女子大生のアルバイトだったよ。わが愛妻も、その昔やっていたっけ、...粘土教室のお弟子さんたちが書いた短冊が黒竹に...
どれどれ、なに書いてあるか...[XXちゃんと□□になれますように xx マル秘]だって、はぁ~~小学生。

伊達政宗の歌、元和4年(1618)。この頃から、七夕やっていたのか。
「まれにあふ こよひはいかに七夕の そらさへはるる あまの川かせ」
「七夕は としに一たひあふときく さりてかへらぬ 人のゆくすえ」

   

 (街中の第一幼稚園には福島交通のバスで越境通園。入園最初の日には、斜め向かいにあった父の電話局の前で乗せてくれる手はずが内気のため寄らず、とぼとぼ歩いて帰った。大きな犬が道をふさいでいて、こわごわよけ、途中で出あった第六幼稚園の近所の悪たれにお前はどこに通ってると脅され、やっとたどり着けば、このときも家の前は仙台のばあちゃんも含め人だかりであった。おお、えらいねとほめられるのかと思ったら、「ばかな子ねえ・・・」と小さく母の声がした。秋ごろまでは、ピンピンしてたと思うのだがなあ...バス停の前の店でアイスもお菓子もいつでももらって来ていいよと言われていたが、これも内気ゆえ母の配慮に応えず...可愛げのない子だ。みな普段着の集合写真にボクはきりっとした半ズボンのスーツに革靴を履いている...母が作った真新しい長ズボンをはいた日はウンチを漏らして帰ったのであった...付属小も落ちるし、期待に添えないことばっかで、ごめんね、今日は盆の入り。— 2010.8 追記/思い出した)



*************
仙台市観光情報
フォトギャラリー「仙台日和」

実写版セーラームーン 変身携帯テレティアSバンダイこのアイテムの詳細を見る

 

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ショージ君なまかじり

2006-08-04 23:55:09 | ローカルな話題
茨大、水戸近辺での青春もありの高校時代のバレー部Y先輩がシキって水戸一高バレー部OBとの親睦ゴルフを何十年とやっているらしい。近年はその上の大先輩まで入り込んでますます盛況とか。周りのOB連中に今週メールで知らせてくれたのでラチ外のボクにも懐かしき方々の近況わかってうれしい。イタリア語仲間N女史の元上司は丸タンボー豪腕スパイカーC大先輩であるよ。世の中狭いノウ...
「おーい、出ないのか?」と元主将のSSKの会社に電話して、昼飯をタカルことにした。あいつには昔クラブを貸しっぱなしにしたおかげでシングルレベルになったはず、なのでタップリ貸しはあるのだ!?

今日はギンギン暑いなあ、七夕飾り準備真っ盛りの一番町まで扇子片手に歩く。腰ポケットには東海林さだおさんが入っていた。
これこれ「ブタの丸かじり」よ、「オウ、ショージ君はいい文章書くよなあ。」とのクイックレスポンス。文字のほう読んでるとこ、感心だね。
キャベツとブタの味噌いためなんかイイネエ、と言ってしまったので、かれは嬉しそうに「うなぎの開盛庵」を素通りして、地下のビストロに入ってしまった。シマッタ!

じゃあ、今日は「キャベツのまるかじり」か!“ショージ君”は最近、米原万理さんに教えられて気づいて、読み始めた。最近の?「のほほん行進曲」、昔の「プチプチ日記」「一日入門」など、そうなんだよなあ、ショージ君のこなれた、力みのない文体、好奇心、すごいおじさんですね、繊細なセコさ。僕らのひと周り上のヒトだ。

「ヒョーゲンが似てきたんじゃないのか」。いえいえ到底足元にも及びませぬ。
彼はドックで引っ掛かりゴルフには出ずこれからポリープ取りだとか。ポリープのほうも一泊2日だ。
運動部にいたおかげで、皆、学力はともかく体力で社会の荒波を乗り切っているらしく、誰それが欠けたという話が全くないのがヨイ。
ショージ君から少しく下、戦後のヤワな世代ではあるが、平成も18年まで生きて来た。とくに、経営層の皆さんは体力と運動能力だけであそこまで?...
何で犬の絵か?メシを食いながら「イヌも、タオルやら抱えて自分でバンバン...」という話になった...

話を戻してショージ君大先生の<竹の子かわいや>から、ショージ君の筍を味わってみよう。

...形もいい。
ずんぐりむっくりがかわいい。稚気がある。あの砲弾型には機能美を感じる。
同じ野菜界の重量級、かぼちゃ、スイカなどと比べると、その形のよさがよくわかる。...
彼らとちがって、竹の子には目的がある。竹になろうという目的がある。
その目的が、砲弾型という形をとらせたのだ。
なのに竹の子は切り取られてしまった。
竹の子は無念である。
竹の子を手にとってじっと見てみよう。竹の子の無念がヒシヒシとつたわってくるではないか。
...世が世であれば竹林で立派な竹になったであろうに、こうしてむなしく都会の店頭に転がされている。
その無念さは察するに余りある...「ヨーシヨーシ、ワカッタワカッタ」とほほえましく頭をなでてやりたくなる。
・・・茹でてたべてやりたくなる...


********
「自選 なんたって『ショージ君』東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717756-0」
「キャベツの丸かじり 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717726-9」
「ワニ、タコ、ナマズ、スイカ、ブタの丸かじり 東海林さだお 文春文庫 ISBN略 
「東京ブチブチ日記 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717721-8」
「のほほん行進曲 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717749-8」
「ショージ君の一日入門 東海林さだお 文春文庫 ISBN4-16-717709-9」
「以下、ボーダイ、これからね~ 
なんたって「ショージ君」 文春文庫

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