A Sideman's JourneyUniversal Int'lこのアイテムの詳細を見る |
この正月2日のNHK-BS「サイドマン - ビートルズに愛された男」を観てとてもよかったので、文字として記録しておいた。このブログの本文は1万字が限度で、なんども書き直し。もっとも、ボクのブログのかなりがギリギリきわどい編集ばかり。で、コメント欄を利用してアルバム「A Sideman's Journey」の印象を「付録」として追加した。われながらスバラシイ思いつきだとジャケットの細かい字をたどってたら真夜中になり、めったにない本物のコメントまで見つけたりして尻切れトンボになってしまった。
これでは、クラウス Klaus Voormann さんに失礼なので、ここにリライトした(こーいうの、アナグロ・リマスター版という!?)。彼はことしで72歳だって。知る人ぞ知る幻の名ベースシスト、脇役に徹した”サイドマン”。その、クラウス・フォアマンが、お友だちにかこまれて、とうとう初主役として2009年3月にリリースしたアルバム。あのビデオのなかでも、いろんなセッション・シーンが映像ストーリーの中に組み込まれていた。このようなドキュメンタリはシナリオもしっかりしているはずで、アルバム・テイクと並行だろう。
ベルリンのプールつきの立派な生家再訪を振り出しに、イギリス、アメリカ東部、西部、あちこちをめぐりながら旧友との再会、仲間との楽しい演奏、...しかし音楽の世界に戻ることがこんなにタイヘンだとは・・・と、彼は映像の中で述懐していた。そして70歳の誕生日を期してクラウスは”サイドマン”から、”フロントマン”になった、と奥様のクリスチーナはライナーノーツのトップに誇らしく記す。むろん彼のデザインしたジャケットだし、本人と奥様の言葉と写真、余分な解説者なしのセルフノーツ。これで主役かいな?クラウスは横向き、ひとりベースをひいている。こういう絵の雰囲気が彼の奥ゆかしさだ。ポールだけはちょっとスマシテいるけど、みんな笑顔、ずっとお世話になってきたクラウスに心から感謝。彼はすべてのサイドマン・バイプレーヤーたちに、このアルバムをささげたのだ、クリスチーナは感じている。
クラウスの記すところによれば、彼は曲目を何週間も決めかねていたようだ。大アーティストたちのヒット作を演奏するとなると、ずいぶんと気が引ける。彼にとって、Johnの"Imagine"は神聖そのものだし、Nilsonの"Without You"もそうだ。それで選曲のほとんどは演奏者・演出にお任せにしたと...
Don Prestonがやろうといった"Blue Suede Shoes"には、ジョンのハンブルク時代、最初で最後のプラスティックオノバンドのトロント・コンサートでの思い出も・・・。よき友だったHarry Nilsonを偲んで、大好きな"He Needs Me"を彼は選んでみた。Van Dyke Parksが作曲に絡み自分も、ロバート・アルトマンの映像”ポパイ”の製作でサントラにつかったもの。でも、ビデオではセッションの情景が楽しめたが、このアルバムには、なぜか入っていない。第2弾に期待しよう、こんどは東海岸がいいか、カーリーサイモンのYou're So Vainはぜひ入れようね。
☆"I'M IN LOVE AGAIN" Piano,ElectricGuitar,Acoustic Guitar,Organ&Drums,Vocal ;Paul McCartney ,Bass Guitar;Klaus Voormann , Drums;Ringo Starr ...これでとうとう、クラウスは、ビートルズになった!
☆"YOU'RE SIXTEEN"、 いいことだ、Ringoもまた元気になって。でも、みんな、You're around sixties or seventies . (?)
☆これもいい、"SHORT PEOPLE",Don Preston もシブイし、花やいだギターはJoe Walsh、いつまでも達者だなあ...
☆それに、Bonnie Bramlett、 "MY SWEET LOAD"、時にハスキーに、アラ還でこの迫力はどうだ。Gerge Harrisonの傑作だからなあ、このプレイではオルガンがいい、ジョージは天国で・・・。彼女がシャウトするもう1曲"SO FAR"は、クラウスの作。
☆Mike D'Abo のヴォーカル、メンバーそろってくれて、"MIGHTY QUINN"。ダボも、クラウスのせいでクビにならなくてよかったね...
☆YUSUF ISLAMの "ALL THINGS MUST PASS"、 "THE DAY THE WORLD GETS ROUND"、やさしいいい声だなあ、Gerge Harrisonにぴったりと思った。最近、”road singer"というアルバム出したよ、と、クラウスはジャケットまで載せて紹介してくれている。よく見れば、彼はなんとCat Stevensじゃないか!何十年ぶりで再会、名前まで変えたんだ...彼のLP!が、さがせば出てくる...
クラウスのボーカルはMIGHTY QUINNのバックコーラスで聴いてね!?そして、ヘッドフォン使ってベースの響きをジーと気にかけるんだ。う~ん、こうなると控えめなベースマンは、ずーとSIDEMANかなあ...
でも、曲目やドクタージョンなどお友だちの出し方やら環境PJへのチャリティなど、彼の人柄がアルバムのつくりいたるところに感じられる秀作だよ。
昔から聴いてた古希・アラ還、団塊の世代にかぎらず若い人も、テレビ映像観て通り過ぎるより、ちゃんと買って手もとにおくべきだろね、このCDは。レンタルもいけない、紙ジャケットも彼のアートだからだ。
映像やDVDというものは、それはそれでいいのだが気が散るナガラ族には、ときにちょっとつらい。ビートルズの再々・リマスター版とやら、ボクの記憶の島までリミックスできないだろう?いまさら音質を聴き比べたいわけじゃないんだ・・・・。それに、モノラル版一そろいでは高すぎ手が出ない。
こういうスバラシイアルバムが、テレビで陽があたるまで誰も知らないからか50%OFF、得したよ。だけどMedia Playerに取り込もうとしたらJONEYなんとかというアルバム名とジャケットに化けてしまう、イヤになるなあ。ミュージシャンはいっしょうけんめいなのに、音楽ギョーカイやそのサイトの情報はイイカゲン、目先の売れ筋だけ・権利ばかり主張して・・・ ヒョーロン家含め皆フマジメだ、ずーっと感じてきたことである。
Roadsinger: To Warm You Through the NightUniversal Int'lこのアイテムの詳細を見る |