Whatever will be, will be.

気まぐれ日記。

宝塚記念の展望-その3

2015-06-25 12:10:45 | G1
オッズバランス編。
上位人気が予想される馬を中心に寸評。

メンバー的には明らかに格下馬も結構いて、一応、春の総決算のレースだが、
相当に物足りない。
それもそのはず。
4,5歳の実績上位の牡馬が海外遠征や故障などで、トーホウジャッカル、ワンアンドオンリーの2頭だけ。
その2頭が長期休み明けに海外遠征帰りで出来が半信半疑な状況。
キズナ、エピファネイア、スピルバーグ、イスラボニータ、トゥザワールドあたりが揃って居れば
だいぶ状況は違うのだが...
余りにも寂しいメンバーである。
なので、メンバーレベル的にはG1レベルの質ではなく、メンバー的にはG1の価値はないようなもの。
まして、この時期の重い馬場で特殊な能力がいるのだから、その点でも微妙である。
この特殊な馬場をこなせることは素質において悪いこととは言わないが...

天皇賞・春組から。

1着ゴールドシップ
その特殊な馬場が滅法に強いのがこの馬。
他馬がスピードを出せないような馬場だとそれを苦にせずに走れる馬。
この馬が単に強いというよりは他の馬が能力を出せない馬場に強いとも言える。
この馬の最大の弱点はスタートが悪いことも含めて、後方からのレースになり、
ペースが流れた時に追走に苦労して、勝負所で差を詰められずにこの馬なりに伸びても
勝ち負けまで持ち込めないこと。
しかし、重い馬場になると、他馬がペースを速く出来ないところを、後方から前に上がって行ける。
なので、梅雨時の重い馬場の阪神は絶好である。
もちろん、能力自体もトップレベルにあるわけだから、条件的にも相手関係的にも絶対的に有利な立場だろう。
あとは、例えば、極端に雨が降って不良馬場になれば話は違うかもしれない。
重い馬場と道悪は意味が合い違うので。
あるいは、意外と雨が降らずに、そしてJRA側がG1仕様に芝を極端に短く刈って、まさかの高速馬場になるとか。
天皇賞・春の時は、前日に水を撒いたことで渋った馬場になり、ゴールドシップに有利にした借りがある。
その分、今度はゴールドシップの不利な馬場に仕上げようとするのが、情理というもの。
そして、最大の問題はゴールドシップ自身のやる気だろう。
これまでも馬場の問題だけとは思えない惨敗をしてきている馬。
とりあえず、人気面で言えば、断然で1強で迎えるレース。
取捨というほどの死角はないが、精神面が最大の注目という事だろう。
あとは天気とJRAがどの程度芝刈りするか!!

3着カレンミロティック
持ち時計的にほとんど良いものがないタイプで、そういう意味で前走の京都での好走は、
ゴールドシップ以上に前日の水まき渋った馬場になった恩恵を受けた馬だったかもしれない。
今回は昨年2着の舞台
馬場適正は十分だし、臨戦過程も良いので、有力候補と考えて良いだろう。
ただ、そんなに人気になるタイプでもないが、それでも今回は伏兵としてそれなりに支持される立場
ここで狙うのはタイミングが悪すぎ
前回、天皇賞・春で狙っていた人やずっと追いかけている人以外はやはり印は連下程度にするべきだろう。
オッズバランス的に言えばそういう事だと思う。

5着ネオブラックダイヤ
他馬の動向で、上位に押し上げても4,5着が精一杯。
基本的に馬券圏外だろう。

8着ラブリーデイ
天皇賞・春は惨敗もその後、鳴尾記念では快勝。
典型的なトライアルホースタイプ。
G1では底力不足だが、それ以外だと通用するタイプ。
よって、ここも微妙に伏兵視で注目されるだろうが、ここでは買いたくはないタイプだろう。
ただ、今回はG1レベルのメンバーではないし、特殊な馬場だし、今回はあながち無視もできないのも事実。

10着デニムアンドルビー
後方のまま終わった感じでレースに参加せずのような不完全燃焼だった。
タイム的には0.9秒差。
結果的に勝負せずに参加しただけ。
前々走の阪神大賞典ではゴールドシップに食い下がっての2着
阪神を得意にもしている。
去年の宝塚記念にしても0.7秒差5着。
2着のカレンミロティックとは0.2秒差である。
前走凡走で人気は全くないだろうが、侮れない一面はある


ヴィクトリアマイル組

牡馬が手薄な証明するように今回は牝馬が多い事。

ビクトリアマイルからも3頭が進んできた。

6着ヌーヴォレコルト
前走は諸々不本意なレースだった。
結果的に距離も合わなかったのかもしれない。
その点、距離延長は大いにプラス
一応、中山記念で牡馬に快勝しているから、少なくとも牡馬にある程度は通用する下地はある
また、展開次第では好位追走もできるレース巧者な部分もあるのも強み。
恐らく重い馬場もこなせるタイプだと思う。
ゴールドシップが強引なまくりのレースで外々を走るとするならば、
ヌーヴォレコルトはコースロスなく回れるタイプだから、嵌ればコース取りの差で
足元を掬う事の出来る馬である。

7着ディアデラマドレ
速い流れのマイルは追走できないだけに物理的に無理だった。
多少長いがマイルよりは今回の方が距離は良いだろう。
あとは決め手が活かせる展開になるか?
パンパンの良馬場も良いが、勝ち負けという意味では重い馬場の方が逆に嵌る可能性は高いかもしれない。
この馬自身は重い馬場もこなせる。

8着ショウナンパンドラ
いろんな意味で微妙だろう。
重い馬場もあまりいいとは言えないタイプ。


その他

トーセンスターダム
豪州遠征で2着、5着と健闘の部類だろう。
馬場は重そうで、あまり得意そうでないように思えたが、こなした。
リアルインパクトも好走したようにディープインパクト産駒には合うのか?
昨年の3歳時はクラシックは惨敗続きだったが、単に力負けではいないような部分もある
思った以上に強いという可能性は秘めている馬。
問題は海外遠征帰りの出来と鞍上だろう。

トーホウジャッカル
菊花賞のパフォーマンスは文句なし。
その後、順調に来れていれば、今年の春の主役になっていてもおかしくなかった馬。
残念ながら、それが叶わず、菊花賞後にレースを使えずに長期休養明けで今回を迎えた
さすがに条件は厳しい。
ただ、まだわずか7戦。
デビューして1年ほどしか経っていない馬で、菊花賞はデビュー後5か月ほどで勝ってしまった馬。
いろんな意味で想像以上のものがある可能性は秘めている
今回も一応、調教本数は足りているようなので、あとは実戦の感がどうか?
そしてどの程度の人気に収まるのか?馬券的にはこれも重要。

ワンアンドオンリー
ダービーこそ勝ったが、振り返ってみれば、スローの前残りを絶好位から抜け出してのもので、
底力を見せて勝ったレースではなかった
その辺がその後の負けが証明していると思う。
ただ、全く弱いとも言えないし、特に今回は手薄なメンバーだけにチャンスはある。
あとは海外遠征帰りの状態だろう。
ただ、デムーロが騎乗のようなので、上位人気は必至か?
頼もしい半面、狙いにくい意味もある。

ラキシス
前走、大阪杯をキズナ相手に差し切り勝ち。
キズナが本来の出来ではなかったにしても完勝だった。
道悪だったのも良かったのだろう。
そういう意味で今の阪神の馬場も合いそう
基本、瞬発力が必要なレースでは決め負けするタイプ。
条件はとても良いし、馬自身も充実期に来ているようにも思えるから、
有力視して良いだろう。
ただ、さすがに今回のメンバーだと上位人気は必至だろうからそこが馬券的には問題。