中国の習近平体制をめぐり“異変”が起きている。国家主席の任期を撤廃し長期政権を可能にした今春以降、加速していた個人崇拝の動きに歯止めがかかった。2012年に発足してから最大の失点と目される貿易問題の影響が及んだ形だ。8月上旬にも始まる中国共産党の重要会議「北戴河会議」で習指導部への批判が集中する可能性もある。こうした中、先週、屋内外の習氏の写真やポスターを即刻撤去するよう警察が指示したとする文書がインターネット上で拡散した。今月初めには、ある女性が上海市内で「独裁、暴政に反対する」と叫びながら、習氏の写真に墨汁をかける動画が公開されている。