これまでの新内閣発足と比べて雰囲気が明るい
今週は特別企画「総選挙直前!経済・外交・安全保障 Cozy新時代提言!」として、総選挙を前に、さまざまな方に行うべき政策について伺う。ここでは、自由民主党で作家の青山繁晴参議院議員に、総裁選から総選挙に至るまでの自民党内の雰囲気などについて訊いた。
飯田)新内閣発足からいろいろなことが起きていますが、国会内や自民党内の雰囲気はいかがでしょうか?
青山)いままでの総裁選後の新内閣発足の雰囲気よりも、やはり明るいですよね。
飯田)明るい?
誰もが納得した総裁選ができた
青山)いつも通り、自由民主党の議員だからということではなく、ありのままにお話をしているのですが、やはり、かつてない総裁選だったのです。活発な意見交換がありました。例えば、今回のように皇位継承が争点になったことはいままではありませんでした。経済安全保障という新しい概念が争点になったことも初めてです。「みんなが十分、納得する総裁選をしたよね」ということが間違いなくあり、そこから生まれた岸田総理ということでもあります。
飯田)みんなが納得する総裁選であった。
青山)古い時代の総裁選は、私自身も政治記者になる前のことですが、活発であってもお金が飛び交い、ポストの空約束も含めて魑魅魍魎としたものでしたが、そのような荒れた総裁選というのは過去のものです。
飯田)そのような総裁選は。
青山)私は完全無派閥ですが、派閥単位の思惑に関しては間違いなくありました。ただ、それは人間が集まっているところで、3人集まれば2対1の構図になります。人間の真実を見るのが物書きなので、その意味からは、そのようなことはあります。政策論争をした結果、中庸を目指す岸田さんが総理になったという納得感があるので、少なくとも議員になる前の政治記者時代を含めても、このような明るい雰囲気はなかったのではないかと思います。
総裁選で岸田総理が言っていたことの具体策を述べるべき
飯田)そこの浮つきのようなものに対して、警鐘のようなことをホームページで書かれていました。
青山)大変懸念はしています。総裁選の勢いのまま総選挙に入ります。自由民主党にとって、総裁選であれだけ国民の関心を呼んだので明らかに有利なのですが、有利不利だけで選挙を見るのではなく、国益を第一に考えるべきです。総裁選からの浮かれた状態で総選挙をそのまま乗り切ろうとするということは、本来的には正しくないと思います。特に総裁選で岸田総理がおっしゃっていたことを、我々は連携して実行するのですから、実行を担保するようなことを主権者に話し、具体策も細部に至るまで述べるべきだと思います。