日本の最大の懸案は対中外交だ。菅首相は習近平首席と9月25日夜、9カ月ぶりに電話での首脳会談を行った。その前に米豪印との首脳会談を行っている。日本国の外交優先順位を守った姿勢は評価できる。
会談では習近平訪日には触れなかった。尖閣諸島沖で中国公船が領海侵入を繰り返している問題では懸念を伝え、香港情勢にも触れ、「議論をしていきたい」と呼びかけた。
しかし、中国の対日外交と攻めの姿勢はなにも変わっていない。菅首相は中国に筋を通せるか。経済と安全保障を比較していまは安全保障を優先すべきだと決断できるか。
10月2日金曜夜9時『櫻LIVE 君の一歩が朝(あした)を変える!』第415回は、ゲストに参議院議員の青山繁晴さんをゲストに菅内閣の外交政策を論じます。
櫻井キャスターは以下の質問を準備し対談に臨みます。
(1)青山さんは菅政権の自民党は日本の課題をどこまで解決できると思うか。菅新内閣の特徴をどう捉えるか。仕事をしたいと強調する菅首相がこれまでに明確にした政策 は国内行政に関わるものが多い。ひとつひとつの課題の向こうに、本当に必要な大きな課題を問えば憲法がある。そこまで菅首相は視野に入れているか。実行できるか。
(2)菅内閣の外交政策をどう見るべきか。最も重要なのは対中政策だ。中国への対処を誤ることは日本の命運を暗転させる。菅首相は習近平主席と渡り合えるか。具体的に尖閣諸島の問題がある。習近平主席の日本訪問についてはどうか。
(3)最重要の対米関係について大戦略を踏まえて外交を行えると思うか。大戦略というのはこれまでの経済は中国、安全保障はアメリカという安易な戦略を棄てることだ。財界はいまだに経済を中国に頼ろうとしている。その財界にどれ程の指導力を発揮できると思うか。米国無しには立ちゆかない日本にとって、中国と着実に巧みに距離を置くことが大事だ。安倍政権にも難しかった課題を菅政権はやり遂げられるか。
【ゲスト】
青山繁晴 参議院議員
1952年兵庫県神戸市生まれ。慶應大学中退後、早稲田大学政治経済学部卒業。共同通信社へ入社し、官邸、自民党担当記者等を経て、ペルー日本大使館占拠事件で現地取材した後に退社。三菱総合研究所の研究員として、安全保障・外交から金融・経済など包括する国家戦略の立案に携わる。 2002年シンクタンク独立総合研究所を創立し、代表取締役兼主席研究員に就任した。TVタックルなどテレビ番組に出演多数。2016年7月参議院選挙比例区(自民)に立候補し当選した。著作に『ぼくらの祖国』、『ぼくらの真実』、『壊れた地球儀の直し方』など。