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仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

ミーターの大冒険 第五部 オーロラへ 第8話 「セーシェル」

2022-06-11 20:08:15 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 第五部 オーロラへ 第8話 「 セーシェル」

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。
 そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。
 それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。イルミナもその会話に加わるが、イルミナの質問はどういう訳か面白い。
 
 なおも、ファー・スター2世号とガイア地表との通信のやり取りが三人(?)の間で続けられる。
 ミーターは、ドムの「時間を超えた」という説明に聞いて知ってた推測を陳述する。このガイアは、ダニール・オリヴォーによって、「ある過去の時点で」銀河系外から導いて来た、というのである。
 加えてドムは人類の故郷の星のもともとの名前をミーターたちに教える。
 (人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。)
 さらにドムは、ガイア人の生い立ちの、「ニフ」の数ある由来譚を披露しようとするのであったが、ミーターにはほかにもっと聞き出したいことがあったようだ。

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ミーター ドムさん、それにしてもガイアの存在が長い期間、隠されて来たという事実が、いったいどのように可能だったのでしょうね?そして最近になって、庭かに反ミュールの動きとして顕著になって来たということが、なんとも不思議ですね? まず、長い間、どのようにガイアは周りの世界と隔絶して、銀河帝国に知られずに今日に至ったのでしょうか?

ドム まず、わたしの三代前あたりから、トランターの銀河帝国は衰退して来たという事実があります。その時点で、帝国は、銀河内のデータを隈無く収集することはできなくなって来たと言えます。その頃、ミュールが誕生し、ここから去って行きました。同時にその頃から「わたし/わたしたち/ガイア」は銀河復興のために銀河に触手を伸ばして行きました。
 それ以前は、「わたし/わたしたち/ガイア」は周りの世界と隔絶して潜伏することに努めて来たということです。それには隣のセーシェルと深い関係があります。

ミーター というと?

ドム ご存知のように86惑星からなるセーシェル同盟は、第1ファウンデーションとの友好は保ってはおりますが、ファウンデーション・グループには入ってはおりません。他の銀河と隔絶しているのです。そして我がガイアはセーシェル星系の端に位置しているものの、セーシェル連合とは相互交流は一切ないのです。二度ほどセーシェルの政府はガイア征服を企てて、軍隊を派遣しましたが、二度ともセーシェルは敗北しました。
 セーシェルがトランター帝国との絆を絶ってからも全銀河から隔絶し、ファウンデーションとも一線を画してきたのも我々ガイアにとっても都合のよいことでした。

ミーター そこまであなた方ガイアは、ある計画に沿って、隠れた存在であり続け、一切外部世界と交渉をもたなかったというのは、ここ数年の突然に見える外部干渉の時期を見定めていた、ということなんですね?

ドム 左様。それでは、ミーターさん、次のご質問に答えてよろしいかな?

Photo セーシェル星は地球のセーシェルと同じように青々とした大海が広がる世界であった。