10月24日(土) リスボン泊
サンタレンは2年前インフォメーションでフードフェスティバルを尋ねたところ
芳しい答えが得られず断念した経緯があります。
ガイドブックに載っているところではないので地図すらありませんが、
サンタレン=フードフェスティバルというキーワードが勝手に出来上がっていて
詳しい情報もないまま行くことにしました。
知らない所は何があってもなくてもおもしろそうですから。
サンタ・アポロニャ駅
11:30発ポルト行きの急行全席指定でサンタレンまで11,7€
始発駅ならではの風景
数字は規則正しく順番に並んでいることに慣れた頭を切り替えることになります。
チケットには車両番号が21とあり、そんな長いわけないでしょうと思う。
やはり、3両目あたりが21号車でした。単に番号がついた車両を連結したって感じ。
座席番号もしかり、14の隣が16、向いが27と25というように不規則に感じます。
もう、どういう並びか追求することも諦めましたが。
端から自分の番号を探せば言い訳で。
例によって車両の中央で向かい合わせになる座席の配置
サンタ・アポローニャ駅から43分で初めてのサンタレン駅に到着
駅前は閑散としていて案内所もありません。
一緒に降りた人たちが皆、迎えの車に乗り込むのは旅行者には羨ましい光景です。
そびえる高台に街がありそうですが近道を拒絶しているかのようで
雨のせいもあって緩やかに登って行く方向を選択し歩き始めました。
小雨の中歩いている人はおろか車もたまにしか通りません。
30分近く歩いて途中に和道会東京地区支部という空手道場があり、フムフムと。
さらに歩き町はずれかなと思うところにあったショッピングセンターで一休み
小さな表示板を頼りに登った丘の上にあった古い教会
アズレージョに囲まれた味のある市場に着きちょっと期待したのですが
残念ながら1時で終了したとのこと。ほとんどの店も閉まっています。
役所らしき建物もあり、どうもこのあたりが中心のようです。
土曜日だからなのか、雨のせいかめったにに人を見かけません。
飛び込んだのがカテドラルのような博物館のようなところ
幸運なことに一部無料のところでイベントをやっているというので
早速入ってみた。親切にも観光地図もいただいた。
駅に置いてあったならもっと助かったのだが。
なんとそこではポルトガルの名産物を販売していました。
入口のディスプレーもセンス良く飾られ期待が高まります。
各地の伝統菓子や薬酒など厳選されたものが並びます。
想像していた大規模のものではありませんでしたが、偶然にも心が通うほのぼのとした
イベントに出会えたのはラッキーでした。
ポスターのスケジュールでは翌日にクッキングショーがあるようで
1日早かったかとも思いましたが、行き当たりばったりでは上々です。
この豆は後でバルのお通しとして何回かお目にかかるほどメジャーな物とは
この時点では知りませんでした。
キロ単位で売っていましたが、近くにいた人が「旅行者なんだから少し分けてあげて」
と言ってくれたに違いありません。
親切な人のおかげで少量買うことが出来、味を見ることができました。
TREMOCOS(ルパン豆)は塩味が利いて、おつまみにもってこいです。
スーパーでも大容量パックで売られていました。
箱で買う勇気はないけど食べてみたいものにマサパンがあり
1個だけ買って味見をしました。
賞味期限とは無縁で、悪くない歯までしみるような気がする、それほど甘いです。
もう拷問級です。日持ちするのでお土産にという思いは潔く断ち切られました。
いただいた地図で主な見所を周り、軽くビファナ(ポルトガル式ハンバーガー)で食事
そして見晴らしのよい公園に着きました
歩き始めたサンタレン駅が見えます
天気に恵まれたならテージョ川の向こうにどんな景色が見られたのでしょう
ビファナを食べた店のお兄さんに駅までの道を尋ねると親切に最初に曲がる角までついて来てくれ
丁寧に教えてくれました(ポルトガル語で)。言葉が分からなくても通じるものです。
見かけたビラによると夕方から教会で集会があるようで 多くの人が教会に出かけ
近場で聞ける人お兄さんしか見当たらなかっので。
近道は暗くて急坂を下る寂しさ極まりないところでした。
右か左かの分かれ道もうまく選択しどうにか大通りに出ることができました。
逆コースで登っていたら断念するような急坂です。
大回りをしましたが歩くには結果的にいいコース取りだったと思います。
なんとか駅に着きリスボン行きを見ると1時間以上待たなければなりません。
聞く相手を間違っている事を承知で駅員にバスがないか尋ねると、無情にも
「無い」の一言。はい、待ちます。
到着した時の感じでは駅周辺には何もなかったように思います。
それでもとりあえず外に出てみると斜向かいに希望の灯りが見えるではありませんか。
まるで歓迎するかのように1軒のスナックバーが開いていました
近所のオヤジが集うこんな所でハズレたためしはありません
ミミガー うまい
南蛮漬 (ショーケース越しなので見づらいけど)
ほんとにうまい
呑みよりサッカーのテレビ観戦に熱を上げるオヤジたちを眺めながら
これらをつまんでビールを飲み時間を潰したのです。
こういう時が最高!
雨の土曜日ということで普段とは比較出来ないかも知れないのですが
歴史的建造物が歩ける範囲に散在し、地形も変化に富み
なによりも観光ズレしていない静かなサンタレンはお気に入りの町です。