岩佐和裁のブログ、裁縫記:IWASA WASAI's blog, SAIHOUKI

岩佐和裁で販売している和服や和裁用具を紹介しています。

浴衣でフィンガーペインティング

2005年07月12日 11時06分29秒 | 未分類
絹やウール等では余りないですが、浴衣等の色落ちする物は、縫っていると指がその色に染まります。
 ですから手を洗わないと他の物には触れません。
特に本藍染めは凄まじく、和裁士の指はおろか服までも染め、挙句の果てには藍の粉を飛ばして板ばんやござを藍色に染めます。
 色落ちする物は縫っていてもそうなのですから、その上に締める帯や下に着る襦袢には注意が必要です。
 それと汗っかきな人は本当にボディーペインティングになりますので、特に水着着用の予定がある人はご注意を!

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縮緬のゴム化と正生地とバイヤス

2005年07月09日 17時39分05秒 | 未分類
プロジェクトX、言わずと知れたNHKの人気番組です。
 この番組で薬師寺の金堂の復元を放送した事がありまして、その時の宮大工の棟梁の”西岡さん”?の木の狂い方を表現した、「千年たてば丁度良くなる」という言葉が印象に残りました。
 木材と同様に布もその種類によって狂い方が違います。
前にも何回か記事にした事がありますが、以前縮緬類で大失敗をした事があります。
 私は縮緬類の地のしには蒸気アイロンを使うのですが、この時の生地は結構詰まって、調子に乗って詰めるだけ詰めてへら付けをし、素縫いが終わり”まとめ”に入って、縦とじを入れようとしたら、表地が緩くてとじが入らないではありませんか!最初はへらを間違えたと思いましたが、原因は、詰めたはずの生地が元に戻っていたのです。
 なんでもやり過ぎは駄目なんだと思い知らされました。
それと、裄の曲がりの大きい袖付けや、衿付けの流れなんかも、考えれば考える程わからず、結局は”えーいこんなもんか”と適当にやっています。
 厳密にいえば身八ッ口から肩山にかけての裄廻りや、おくみの流れは直角三角形の斜辺なのですからピタゴラスの定理(三平方の定理)にあてはめると、斜辺の長さ(流れ)を c とし、その他の辺の長さを a(合褄幅)、 b(衿先の位置からおくみ下がり迄のおくみ付けの長さ)にすると、 a2 + b2= c2 で求められるはずです。
 しかし現実はそういかなくて、反物の長さは横糸の数で決まります。
そこで悩みます、バイヤスの流れと、おくみ付けの衿先の位置からおくみ下がり迄とでは、横糸の数はどちらも同じであるのに、三平方の定理によれば、おくみの流れは、おくみ付けの衿先の位置からおくみ下がり迄より長いのです。
 そこでおくみの流れと同じ長さに、衿の流れのへらをして衿付けをすると、衿は正生地ですから、こんどはお互いの長さは同じですが、おくみよりも衿のほうが横糸の数が多くなり、衿が緩くなってしまいます。
だからといって横糸の数を揃えるには、衿の流れのへらの長さを、衿先からおくみ下がりのおくみ付けの長さと、同じにしなければならず、これでは紬類は勿論、縮緬類でもおくみが緩くて衿が付きません。
 平均では、おくみの流れから1分5厘引いた値を衿の長さにしていますが、先の紬や絽等ではそうもいかないときがあり、やっぱり感が頼り?と言う事になります。(私のはあてにならないです)

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薄物の道行コートの角(額縁)練習中

2005年07月08日 18時49分26秒 | 未分類
先日ミシン縫いの振袖の袖丈直しをしました。
 以前にもその事についての記事を書きましたが、3尺の袖丈を1尺8寸に詰めたので、袖の柄が気にいって貰えたのか少し心配でしたが、昨日着用した姿をプリントした、お礼の葉書を頂きました。
 直しの代金は頂き、お礼状まで頂くなんて何だか悪いみたいです。
先のお客様は現在宝塚音楽学校の本科に在学中で、写真は5月22日に行われた「すみれ募金」の時の振袖姿で、赤紫色の振袖は10月29日に着る予定で、来年の4月には初舞台を踏まれるそうです。
 とりあえず喜んで頂いてほっとしました。


それと私は日本和裁士会(東京支部)と東京和服裁縫協同組合、和裁技能士会の三つに所属しているのですが、全くのずくなし会員で会合には欠席ばかりで、さる7月6日にあった”なごやか会”が三つの内の、どの会に属しているのか忘れてしまいました。
 本当は会の紹介をしてから話に入りたかったのですが...
このような和裁士の会に出席すると仕事は勿論、その他沢山の事を教われて大変為になります。
 この日も薄物の道行きコートの小衿の角(額縁)の裏側の縫込みを切らずに始末する方法を教わり、ただいま練習中です。
 次回は真綿を入れる裾吹きの作り方の講習会をするそうです。

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綿しじら織

2005年07月07日 21時49分39秒 | 未分類
数日前の新聞の折込広告の中に”ユザワヤ”さんの広告が入っていまして、昨日以前縫った色んな試作品を見て頂いた折に先生は、広告に載っていた生地の中で特に、綿しじらと、綿のブロード地と浴衣柄の綿のサッカープリントがいいと言っていました。
 それぞれの値段は、綿しじら、幅108cm(2尺8寸5分)が1m280円、綿のブロード地、幅90cm(2尺3寸8分)1m300円、綿浴衣柄サッカープリント、幅108cm(2尺8寸5分)1m380円で売り出し中です。(8月3日迄です)
 試作品の中では羽織下が合格点を頂きまして、使う生地としては羽織の下に着るのであれば、すべりのいい縮緬が最適で、綿は青梅綿でいいそうです。
 羽織下のコーディネイトはかなり自由で、着物の下に着るのであれば縮緬でなくても、先の生地などでもいいそうです。
 ちなみに先生は羽織下の愛好家で冬は本当に温かいそうです。

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単衣の長着と浴衣

2005年07月05日 07時11分03秒 | 未分類
本題に入る前に少し脇道へ、この前から自分のサイトの衣替をしていて、料金表に直し物を加えたのですが、直し代がなかなか決まらず、他の和裁士さんはどうなんだろうと?サイトを見に行くと、気のせいかもしれませんが以前に比べ、加工科が値下がりしている感じです。
 Googleで”男物、きもの”をキーワードに検索すると上位に来る、男性の着物愛好家のサイトの”仕立屋さんの選び方”のページに、自分の住んでる地域の呉服屋さんや仕立屋さんの加工科と、ネットで頼める仕立屋さんの加工科を比べ、安い方に頼みましょうと書いてありました。
 今流行りのDVDプレーヤーなど20万円位の買い物ならば、1000円~2000円はそれ程の違いに感じませんが、相場が2千円~3万円位の物だとそうは感じません。(自分だけかもしれませんが)そんな消費者心理によるんでしょうか?襦袢や浴衣など、反物の値段が割と安価な品物の加工科が安いのも。
 さて本題の単衣の長着と浴衣ですが、反物の材質以外は形的には殆んど同じです。
仕立方は和裁士によりいろいろだと思いますが、私は先生に浴衣には浴衣仕立というやり方があると教わりました。
 だいたいの感じは分かるのですが、その方法で仕立てた事がないので上手く説明出来ませんが、一言でいえばとても手際のいい仕立方で、早く縫い上げる為のやり方だと思います。
 反面悪くいえば、手抜きというか感に頼る所が多い仕事なので、感の悪い私には不向きです。
さっきの話とだぶりますが、単衣の長着と浴衣は形的には余り違いません、私が教わったやり方は、浴衣には躾をしない、袖の振りと脇は耳ぐけにする(単衣は三つ折りぐけ)、背縫いは二度縫い、裾と褄下の角は折り目を斜めにするだけで額縁は作らない、共衿は地衿と一緒にそく付けにする、衿先と衿の中の縫込みは、動かない様に糸でとじ付ける、袖付けと身八ッには閂をする、とまあこんな感じでくそ真面目に縫えば、単衣と手間は余り変りません。
 でも仕立代はだいぶ違います、なんで?
それと慣れないうちは、浴衣を縫ってる最中に何処かに引っ掛けたり、挟んだりして衿肩を裂き、それこそ喪中になる事があるので、くれぐれもご注意を!(衿付けの時まで、衿肩明をかがっておくと予防になります)

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和裁のホームページ

2005年07月04日 19時06分42秒 | 未分類
この間から暫く間冬眠状態だったホームページを叩き起こし、衣替えをしております。
 そんな訳でなんかの参考にならないかと、着物や和裁関係のサイトを読み漁っていると、浴衣の縫い方を詳しく解説したサイトを見つけました。
 初めは有料サイトの引っ掛けか?と疑ったのですが、そうでは無い様で、”よくもこんな物を!”と嫉妬したくなるほどのいい出来です。
今だに裁断図はおろか、着物の絵をサイト上に描けない私にとって、神様のようなサイトでした。
 リンクフリーなのでブックマークに登録しておきます。
サイトの名前は”インターネットで学ぶ和裁教室”です。

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ぐし

2005年07月03日 21時30分31秒 | 未分類
大声で言います!ぐしは大嫌いです!手間がかかるとか、面倒くさいという問題ではありません!細かく丁寧にやればやるほど潜るから嫌なんです!あんなものが仕立の丁寧の差なんて思われたらえらい迷惑です!なんでも適材適所ですよ!いらんところにいらん手間をかけさせるなんて、悪徳リホームと同じゃないですか!
 すいません初めから乱暴な言葉で。
 でもぐしは必要です、前にも書きましたが(あくまで私の意見ですが)ぐしや躾は家を建てる時の足場の様なもので、必要だからするのです。
 ただ「着る時に取ってしまう躾だからこそ気を使え!」と先生に教わりました。
”ぐしびつけや”二つ目落とし、拍子木びつけ”など色んな躾が有りますが、普通の躾は今で言うタグの様なもので、ぐしは狂い易い生地を安定させる為にするので、それをどうするかはあくまで雪国などで、縮緬や総絞りを着るお客様と、その対策を考える呉服屋さんや仕立屋が考える事で、それ以上でもそれ以下でも無いと思います。
 
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