お遍路を始めて17日目、写真は国道379号沿い風景。
>>>お遍路を自転車で・・・21の後、
朝、野宿した大洲の河原を出発し、久万高原に向かって走った。久万高原までは国道を使ってのなだらかな上り道で、今日一日掛けてその上り坂と戦う予定。
内子町辺りで、逆打ちの自転車お遍路さんと遭遇した。若い女性、自転車の装備が僕と違って、荷物を自転車に備え付けるタイプだった。
ここまで20kg近いザックを背負って徳島~高知~愛媛と走ってきたが、やはりしんどい。ケツも痛いし、足腰も痛い。自転車のサドルを微調整しつつここまで踏ん張ってきたが、荷物は自転車に積むスタイルの方が断然楽だと思う。
内子町を過ぎてから、コンビニで朝食。この辺りから本格的に山道になってきた。国道だから、急傾斜の道はほとんど無いけど、じわじわ上る舗装道路も体力を使う。ただ景色は抜群だった。
内陸の低い山々に囲まれて、穏やかな流れの川沿いに、のんびりとした田舎の風景がずーと続いてた。徳島でも高知でも穏やかな山村風景は沢山見てきたが、また一味違う。
一口に田舎風景と言うけど、それぞれ特徴があり景色もにおいも肌触りも違うし、季節や天気時間帯によって受け取る気分も変る。この辺りの風景は、今までで一番の穏やかさがあったように思う。


校舎と川を挟んでプールがある学校 と、たらいうどん
昼は道の駅「小田の郷せせらぎ」でたらいうどんを食べた。ブチブチうどんが切れて食べづらかった。うどんって歯ごたえがあってこしもあってが基本だと思ってたからか、ん?って感じだった。鮎のだし(たぶん)が美味しかった。
久万高原までは残り10km程度、標高も随分と高くなり、両脇の風景も視界も狭まく、道も細くなった。袖に見える谷川もよりいっそう綺麗になってきた。
傾斜も当然きつくなる中、先を急いだ。
国道が所々工事中で、途中で通行止めとなった、一時的なもので30分おきぐらいで通行者と自動車が通行できる。13時過ぎくらいから20分ほど足止めを食らった。
その間、何台かの車がエンジンを止めて待機していた。
高知からの観光客としばし談笑。紅葉を見に、日帰りでここまで来たけど結構大変だったとのこと。隣の県だけど、山で隔てられてなかなか訪れる機会が無いので10年ぶりの愛媛県だと話していた。
通行が再開し、工事用の重機を横目に上りの山道を走っていると、途中から久万高原エリアに差し掛かったようで、道が下り坂になり、開けた山間部に入った。

少し道に迷い、時間が掛かったが、16時くらいに44番札所大宝寺に到着。
参拝を済ませ、久万高原町に戻り、45番岩屋寺に向かった。もう日暮れも近かったので、途中にある久万高原ふるさと旅行村に行ってキャンプする手配をした。荷物を置き、急ぎ近くのお店に晩飯を買いに行った。
まだ17時過ぎだったけど、この時間帯で営業しているお店は酒屋さんだけ、スーパーは17時で閉店。
その酒屋さんは昔造り酒屋だったそうで、その時の銘柄の「旭王」ラベルを見せて貰った。この町にも過疎化の波は激しく、今は家族も離れ、酒屋のお母さん一人でお店を守っているとのこと。
酒屋にはおつまみしか置いてなかったので魚肉ソーセージ、プリッツとお酒を買って、キャンプ場に戻った。

管理棟に荷物を預かって貰っていたので、取りに行くと「もうこれしかないけど」と、蒸し饅頭を頂いた。
もう既に真っ暗闇だったが、久万高原ふるさと旅行村内のキャンプ場エリアまで、林の中を手探りで行った。
キャンプ場は、夜空の星を見やすいようにと、照明がほとんど無いつくりになっている。常備しているライトが無ければ前へ進めない程の暗闇だった。
久万高原は思った以上に気温が低く、体が冷えてくると、凍えるほどの寒さになった。
星空の中手探りでテントを張り、急いでアルコールを体に入れた。
常備の上着だけでは寒いので、今まで一度も使わなかったレインコートを着込んだ。
それでも寒い。お酒でいくらごまかしても、体は熱くならない。
遠くの方から犬やら何やら訳わかんない遠吠えも聞こえるし、時間が経つごとに寒くなる。
非常食のラーメンを最後に食べて、寝た。
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