お遍路を始めて10日目、写真は35番清滝寺。
祖母の運転する車で、清滝寺まで山を登る途中、多くの文旦畑を通り過ぎた。
文旦は和風グレープフルーツと称される柑橘系果物で、高価な果物。
高知ではなじみのものだが県外ではそれほど知られていない。
味は、グレープフルーツより柔らかい酸味と爽やかな甘味、程よい苦味がある。
なぜ和風かと言われても説明しづらいが、苦味と酸味と甘味のバランスが良く、グレープフルーツと比べるとグレープフルーツはバタ臭く、文旦は仏壇にお供えしたくなるような和風の香りがする。
食べ方は、裂いて剥いて果物として果肉を食べる以外に、サラダに入れたり、パスタに混ぜたりと、酸味を生かせる野菜として使い勝手が好いらしい。
果肉を食べた後の残り皮は芳香剤用途もあるとか…
そんな文旦の木が並ぶ文旦畑の半分くらいが荒れていた。
人の手入れがないという事。
運転する祖母が言うには、年々、農家の人達は高齢で引退したり、農業をやめたりで、手間のかかる文旦畑を放置しているとの事。
地元のJA(農協)は地域各地で統合されてて、元気があるJA支部とそうでないJA支部とに別れたりして、色々と問題を抱えているそうだ。
ただし、結局は人だと、祖母は言ってました。
頑張ってる所となあなあで済ませてる所では出来あがりも違ってくるし、売り上げが悪いからやめる人を止められないし。
どの業界も同じ悩み抱えてます。
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情熱が無いと出来ない業種だと思ったりもする。
どんな仕事にも情熱は必要だと思うが。
別に農家に限った事ではないか。
でも、情熱があっても、東北の米農家のように採算が合わず借金を抱えるケースだってあるし。全体でみると下降線を辿っている産業に見える(勝手な見方だが、そう感じる。)が、今後変わっていく可能性は十分あると思う。
農業って生活の根幹の「食」を司る職業だから、そのうち、必ず見逃せない問題になるはず。
清滝寺に向かう間、祖母から文旦畑の話しを聞いて、高知の農業の先行きが不安になった。
それは高知に限らない問題、農業に限らない問題、日本の抱える重要な問題なんだろうな。
今回で、このお遍路自転車ブログは一旦終了。
とりあえずは、今まで書いたものをもっと読みやすいように、地図なんか交えて編集したいな。所持品なんかも紹介したいし。
今までずっと読んでくれた人がもしいたとしたら、長々ありがとうございましたっ!
この次を書く日まで(^^)ノ
と、時系列での続きは>>お遍路を自転車で・・・23で。
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