銀河英雄伝説 : 魔術師還らず : を見て…

ファミリー劇場で放送中の“銀河英雄伝説”を、ブルーレイに録画予約して後日に見ているこの何ヶ月…。その昔にはコミックスを買って読んで、TVアニメも見ていたんだけど…、やっぱり、壮大で緻密で、人間模様もすっごい細かくて、宇宙の覇権を廻る戦の歴史を描いているのって…凄いな…。今ではストーリーの流れは部分的にしか覚えてないから、新鮮な気持ちで見る事が出来ている(微笑)アニメ自体はもう30年くらい前の作品になるのかな??。ヤンウェンリー役の富山敬さんの声が懐かし～い。その銀河英雄伝説のダブルメインキャラを張るヤンが、えっと先々週の放送回になるのかな??、幾多の戦場を敵である名将“ラインハルト”と互角に、何度も戦って勝ってきたというのに、刺客にあっけなく生命を奪われるという…、銀英伝の1つのハイライトを迎えたのだった…。これには当時のファンは、あまりにも無防備な衝撃に愕然として、登場人物と同じ深い悲しみ飲み込まれて涙して…、現実に引き戻されても途方に暮れたに違いない…、それほどのショックを与えうるアニメーションだったんだよね。すっごい久々に再びそのシーンを見て、こんな緩い展開での事だったっけかと言葉を失った…。…魔術師還らず…、確かそういうタイトルの回だった。

時たま殺戮シーンとかもあったり、血のグロテスクな描画もあったりするんだけど、単なる宇宙戦争モノではなくて、軍人として成り上がっていく主人公や、惑星ごとの政治背景、歴史、地球教といういかがわしい??新興宗教の陰謀とか、人間の欲、自由主義と帝国主義??の相反する思想や政治色を絡めて、銀河宇宙の統一の為に、自由の為に戦う…、男達、女達、の壮大な大河ドラマという感じ??…。←端的に説明するのは難しいな…

内容が政治色が強いから、連載にあたっては外部から圧力があったというような話を誰かに聞いた記憶がある。大義の為に戦争を美化したり、必然として描いたり、思想を誘導するような～??って話だったかなぁ??←覚えてない→個人的には…、敵対する双方の人間模様の内幕とか、背景の政治的事情も描かれていて、読みごたえ/見ごたえもあって、好きな漫画/アニメなんだよね…。

でヤンウェンリーが死ぬシーンは、物語の中盤を過ぎた頃だったかなぁ…。話の流れを思い出しながらこの半年くらい録画して見続けてるんだけど、そうそう、かつて“ぶ～け”でエチエンヌシリーズを描いていた水星茗先生もお好きなマンガで、ファンレターをやり取りしていた頃に薦められて、読んでみたその昔だったなぁ…(微笑)架空の銀河の歴史を綴った壮大な物語で、自由主義と軍国主義??の、ヤンとラインハルトの戦いは、水星先生が描いていた…天界と魔界…の鬩ぎ合いにもちょっとシンクロするようにも感じたんだよね(微笑)

銀英伝では人間同士の主義/考えの違いによる宇宙覇権を描いた戦いだけど、エチエンヌシリーズに出てくる天使も悪魔も、双方の指揮命令系統に沿って、地球を廻る戦いの歴史があり…、“儀”を重んじながら地球を愛し、人間を見護るような視点があったり…、根底では人間の存在を描いているドラマだなと…。

話がズレちゃったけど、人には寿命もあり、どう生きてきたのか、どう生きていくのか、というモノも内包していて、銀英伝では戦争の指揮官が何人も死ぬシーンがあって、敵であってもその武勲を讃えるシーンも多い。ヤンの死も敵であるラインハルトには衝撃を与えて、部下を慰問させるし、互いの存在を必ずしも否定したり忌み嫌っているわけでもない。何て言うんだろ、高貴さ…、じゃないか…、人としての尊厳というか、信念??、精神性の強さかなぁ??双方の軍の人間模様の中に、台詞に、多くの事が散りばめられている秀作だと思っている。

軍以外には、惑星商人、地球教徒、政治家、こずるくて悪い者達もしっかりと描かれている。無理矢理こじつけると…、現在の地球の支配覇権の構図…、に近いモノも感じられたりするかもなぁ…(爆)なんてね、ちょっと思っただけ…。ディープステートとアライアンスという分類には出来ないけど、欲にかられ、人を欺き、そんな世界だもんね。庶民が穏やかに暮らせる平和な“世”って、本当に実現するには、人には足りないモノだらけだよなぁ…、って新ためて思った回だった。ネサラゲサラでそれがどこまで可能なのかも、定かじゃないよなぁっと…。

地球の真実??、銀河宇宙の真実??、その歴史??、アセンション??、何が真実なのか、本当の事を個々がどう受け止めるか、それは地球が大きく動く事になったとしても、人々の目に映る景色は千差万別というモノかもしれないねぇ…。