保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

好きになれないホームセンターの“ヘソ手おじぎ”

2012年08月31日 | 世の中のあんなコト、こんな事

若かりし頃、実家の女性アパレル小売店を手伝っていた時期には
特に接客の仕方に敏感な客層であるため
常に接客の五大用語やおじぎの仕方を叩きこまれたものですが
その後進んだ自動車販売業界では、当時、管理ユーザーの接客が主だったせいもあり
どちらかと言うと“活発さや親しみやすさ”を優先していたはずです。

「いらっしゃいませ」ではお客様が構えてしまうので「こんにちは」に変えたほどですから。

このため、お帰りになる際の「おじぎ」に関しても、せいぜい軽い会釈程度に腰を曲げるだけで
むしろお客様の方を見て大きな声で「ありがとうございました」とお送りしていたものです。

八百屋や魚屋に近いような、と例えたら分かり易いでしょうか。

この違いに正直、ちょっと驚いたものですが、これはこれで一理あると何十年も続けていると
もはや30度に腰を折る“最敬礼”など忘れてしまっていました。

ところが何年か前、Hなる女性マナー講師が「接遇」という言葉を流行らせ
トヨタグループのショールームなどのマナー講習の場面をTVで目にしてからというもの
彼女の教える両手をヘソの上で重ねて両肘を横に張って最敬礼する
“ヘソ手おじぎ”が世間に蔓延し出した印象があります。

この名前が正しいのかどうかは不明ですが、検索で出て来るのですから
多分、世間ではそう呼ばれているのでしょう。

そして数年が立ち、この女性講師の姿もしばらく見かけなくなったと思っていたら
金買取り店〇ールドやその他のテレビCMだけでなく、よく行くホームセンターMの女性レジ係が
このおじぎをするようになっていることに気付いたのです。

CMにしても、このホームセンターにしても、私はこのおじぎが嫌いです。

だいだいから、両手を重ねるにしても、昔教えられたようにヘソより下の方が
両肘を横に張らずに済んで“自然で柔らかく”見えるのではないでしょうか。

ちなみに、男性の両手の置き場所は
太ももの前、または横のズボンの縫い目で良いとされているはずです。

私個人の好き嫌いの理由を探ったところでどうなるものでもなく
「嫌いなものは嫌い」でしょうがないにしても、実際に接するホームセンターMに限って言えば
おじぎを教えられた通りにこなすことに気を取られて、肝心なお客様の目を見ることが
おざなりになっているからだと思うのです。

もしくは、早く次のレジを打たなければ、と頭では考えながら
連続した動きを止める一つの独立した動作になっているこのおじぎが
“わざとらしさ”を演出してしまっているからなのかもしれません。

やはり遠い昔、商品を渡す際は、片手ではなくもう一方の手を添えて両手でするのは
そうすると自然に頭が下がる形になっているので、渡しながらお客様の目を見て
「ありがとうございました」と微笑みながらお礼を述べ、お客様が受け取ったのを確認してから
もしかしたすでにお客様は踵を返しているような遅いタイミングで
深々と腰を折り一呼吸するおじぎでお送りするように教わりました。

できるだけ行列にならない速さが期待されるホームセンターのレジ係に
一連の流れを止めてまでするこのギコチナイおじぎを取り入れる必要など全くなく
特に若い女性、いえ、例えパートのおばちゃんでも、商品の入った袋を渡しながら
しっかり目を見てにこやかな笑顔を添えて明るく「ありがとうございます」と言ってくれた方が
少しくらい頭の下げ方が足りなくても、場合によっては会釈程度でも、どんなにかお客様も
買い物後の満足感に満ちた幸せな気持ちになれるのでは、と思えてなりません。

もっとも、従業員の画一化を図るために会社が良しとして形だけを取り入れたおじぎで
どうせ私と目を合わせることなどなく次のレジを打ち出すのでしょうから
テレビCMと同様、私が目をそらせて嫌いなモノは見ないようにすれば、それで済む話ではあります。

 

 

コメント
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