たまたま運転手として女房の用事に付き合わされてすぐ近くまで行ったものだから
親父カンガルー「ハッチ」に続いて一躍、全国区になった脱走ペンギン「トット」に会って来ました。
公募した名前が決まって間もないせいか、園内のポスター等の写真はまだ「ハッチ」のものばかりで
「トット」を目玉として売り出すのはまだまだこれからなのでしょうか
ほとんど全ての来園者が「トット」の名前を口にしているのが聞こえますが
黒板に手書きで書かれた案内板以外、これと言った告知は見当たらないのです。
また、12匹飼育されているフンボルトペンギンの飼育池で
“当の本人”を探し出すのは、識別のため全てのペンギンの羽に付けられている
ごく小さなさなタグの中から「黒+赤」を見分けるしかなく
さすが市立動物園、マスコミの騒ぎとは大きなギャップが感じられます。
(普段はこうして皆の後ろにくっ付いている大人しい子に見えます)
これが東京などなら事情は一変、連日行列が出来る人気になるのかもしれませんが
所詮、人口5万人ほどの地方都市、須坂での出来事
この日も飼育員が魚をあげるお昼の食事風景の公開と
ペンギンの豆知識の説明に20人程度が集まったいただけでした。
もっとも、これでも確か
例年の1,5倍程度の来園者の増加になっているとかいないとか。
また、この池の正面側は工事中なのは、今後、多くの来園者を当て込んでのことかも。
それにしても、何度かテレビ画面で一方的にお目にかかっている
市職員であるこの飼育員の彼は、自ら積極的に「トット」の名前を出すこともなく
淡々と一般的なフンボルトペンギンの説明をしているだけなのです。
むしろ、私を含めた見物人の方から質問として持ちかけた
マスコミから仕入れたコトの顛末の話題に花が咲くことを見ても
いくら市の施設とは言え、“民意”を汲み取り
もう少し時流に乗っても良いのでは、とつい思ってしまいます。
どうも、言葉の端々から判断するに
「無事だったから良かったものの、もしものことがあったら…」と
逃げられたことを恥として責任を感じている風があり
敢えて脱走の話題をおもしろおかしく話すことは避けているようですが
何事もなく無事だったのですから、失敗も笑い話として開き直って良いと思うのです。
ともあれ、春は毎年お花見に来て必ずラーメン・団子・おでんを楽しみ
ついでにこの動物園に孫を連れて来ることも多い臥竜公園のファンの一人として
これからも多くの来園者の方を楽しませて欲しいと願って止みません。
(臥竜公園奥にある須坂市動物園入口)
「トット」はペンギン池から柵を乗り越え、私の脚でも130歩離れたこの入口から脱走
10m左の竜ヶ池で発見されました。それも、ご丁寧に3度も…。
ただし、1度目は個体が識別されていなかったため
トットが加わっていたかどうかは不明とのこと。
〔今回仕入れた2つのペンギン豆知識〕
・ペンギンは南極を含む南半球の広範囲に生息するが
北極にはいないので白クマと一緒はあり得ない。
・エサの魚は必ず頭から丸飲みする。