初心者にスキーを教える仕事を始めてみて
「何をどうやってどんな順序で教えるか」について忘れている部分があることに気付きました。
一方では、滑りそのものも
スキッド(横滑り)からカービング(切る、削る)に変わっているのです。
記憶では、私がきちんと滑りを教えてもらったのは中学生の時
学校主催のスキー教室に参加し、その時すでにパラレルらしきものは出来ていたと思うのです。
場所は菅平スキー場、普段は理科(生物だった?)の先生に“ヘソ天”
つまり後傾姿勢を何度も何度も注意されて泣きたくなったことを今でもよく覚えていて
その時のモノクロ写真もあったはずですが、何処かへしまい忘れてしまいました。
小学校低学年までは長さ30~40cmの竹の先端を炙って
上方にそらせただけのいわゆる竹スキーに長靴で乗って路上で遊んでいたものが
いつの間にか木製板+今の子供用プラスチックスキーのように
長靴の先端を金具に挟み、後ろ側をコイルスプリングで前方に押しつける方式になり
さらにそれが進化して中学生の頃には、片手を上に伸ばして指先までの長さのヒッコリー木製の板+
専用の紐編み靴を簡単なビンディングで固定するようになっていたはずです。
この基準で今の私のスキーの長さを選ぶとしたら205cmにもなってしまいますし
それ以上に、最近のカーボン製に比べて何倍も硬いのですから
また、靴の高さはくるぶしがやっと隠れる程度しかなかったのですから
今時のように、ある意味では何をしても“曲がれる”ことは決してなく
上下方向を含めた大袈裟なほどの動作が要求されたわけです。
そんなずん胴スキーも、こうしてちゃんと教えてもらう前に
なんとなく両スキーを並行にして曲がるパラレルターンになっていたわけで
その前の段階のプルークボーゲンは遊びを通じていつの間にか通り過ぎてしまい
断片的な記憶は別にしても、順序立てて教える方法は知らないままになっているのです。
その後、何度か受けた有料のスキー学校でも
中・上級のクラスに入れられたため、その辺りのレッスンは復習程度だったせいもあります。
先日初めて教えた生徒たちは「過去に何回かは滑ったことがある」という初級クラスで
実際にプルークボーゲンは“なんとなく”できたのですが
その滑りは短くて柔らかい板の恩恵がありありの滑りでした。
もちろん、これはこれで雪の上を滑る感覚を身に付けるには
充分だったのですが、訊くと父親に教えてもらった生徒がほとんどのため
次のパラレルに繋がる基本的な動きは曖昧でした。
結局、彼らの希望もあり、トレインを何本もこなし
大いにスキーの楽しさを知ってもらえた一方で、よく言われる
つまらない基礎のレッスンもそう少し取り入れた方が良かったのでは、とちょっと反省もし
ヤフオク、中古ショップ、本屋でレッスンのノウハウについてのDVDを探し回ったのでした。
しかし、中・上級者向けは結構多いのに、初心者向けは意外に少ないのですねぇ!
それでもDVD付きの新品本何とか探し当て
自分の滑りを確認しながら次からに備えて猛勉強中です。
何と言ってもお金を頂く以上はそれなりの技量も求められるはずですから。
9日(水)午後から11日(金)午前までは志賀高原での仕事が予定されています。