保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

リンゴ農家を傍から見る・・・⑥(補足)やはり農業経営はキビシイようだ!

2013年08月21日 | 世の中のあんなコト、こんな事

果樹栽培の畑が含まれるのかどうかは不明ですが
北海道以外の平均的農家の畑の広さは1,4町歩(ha)なのだそうです。

この広さから上がる平均売上高(市場価格)を
バラバラに点在していた数字を元に計算してまとめてみました。

〔①1反歩当りの収穫量  ②単位当たりの売上  ③1,4町歩での総収入〕

・リンゴ:   ①3600kg ②1kg当たり160円 ③売上806万円

・ジャガイモ:①3000kg ②1kg当たり100円 ③売上420万円

・玉ネギ:  ①5000kg ②1kg当たり60円  ③売上420万円

・キャベツ: ①4000kg  ②1個当たり100円 ③売上560万円

なんとリンゴがずば抜けて高額ではありませんか!

ただし、リンゴ畑は1年中リンゴの木が植わったままですので
1年の間に異なる作物を生産する「二毛作」も
同じ作物を2度生産する「二期作」も、私が知る限りでは出来ないのですから
それが出来る畑より逆に少ない売上になってしまいます。

例えば、組み合わせの適・不適は別にして
ジャガイモの後に玉ネギが作れたり(420+420=840万円)
キャベツが2度作れるなら(560×2=1120万円)これを上回る数字になるのです。

この平均的広さの畑における経費率は50%くらいと言われていますので
上の③の数字の半分が収入になるはずです。

ただし、一方で
「家族経営で運営可能な規模は2反歩・20a程度」という数字も目にしました。

1,4町歩といったら2反歩の7倍、単純に言ったら
他人を2人雇わなければ(または機械化?)とても運営できない広さで
つまりは、そのための経費が必要ということになります。

1年で1000万円の売上があるとして経費で半分払い
残り500万円から2人分の人件費を差し引たら…。

これが農家の手取り収入になるのですから
やっぱり金銭的にはキビシイ農業の実情が見えてきます。

ただ、時期によって一族総動員の話はよく耳にしますが
たとえ1人でも他人を常時雇っている農家の話はあまり聞きませんので
「平均1,4町歩」の意味が「1,0+1,2+2,0の平均1,4」ではなく
「0,2(2反歩)+0,1(1反歩)+3,9の平均1,4」のように
「圧倒的多数の小規模+数少ない大規模の平均1,4」だとすれば
圧倒的多数の小規模:少しずつ赤字
数人の雇用をしている数少ない大規模:大きな黒字 
その結果として収入の平均は少し黒字という“平均数字のマジック”の可能性があり
だとしたら、小規模はキビシイどころの話ではないことになってしまいます。

別の例えをすると、「試験のクラス平均点50点」の場合
「50点前後にほとんどの人が集まっていて平均50点」と
「半分は0点、残り半分が100点で平均50点」ではクラスの実態が全く違うということです。

ところで、それより狭い
「5反歩(0,5ha)の畑で売上を伸ばす方法」なんて記載も見つけました。

*ホウレンソウや小松菜をパック詰で売る:
①1500kg(200g)の束をパックにすると7500束
 ②1束100円 ③売上375万円…収穫やパック詰の手間で稼ぐ

*トマトをハウスで栽培する:
①10000kg ②1kg当たり300円 
③売上1500万円…ただし栽培が難しく経験と技術
及びハウス建設、温度管理のための燃料費必要 

以上、「兼業して別で稼いだお金を回してでも代々引き継いだ土地を荒れさせない」
「専業の場合は赤字ではやっていけないので必死になって黒字になる道を探る」等など
Bさんのリンゴ作りへの誘いの一言から、農業の実態の一片を垣間見ることができました。

結果、農家に生まれていないので守る耕地もなければ引き継ぐ家業もなく
アウトドアスポーツの感覚でお陽さまを浴びながら野菜嫌いを少しでも解消するため
言い変えたら全ては健康作りのため、時間はタップリあるので効率など考えず
でも、近い将来、確実に目減りするであろう年金収入を少しでも補完できたら良い程度に
自然有機栽培による野菜作りに今日も汗を流しています。

70坪ほどの我家の空き地を開墾、3坪でスタートして3年
草刈りを条件に隣接するKさんのリンゴ畑をタダで借用して除々に広げた野菜畑は
すでに合わせて100坪、0,3反歩を軽く超えていることでしょう。

このKさん、高齢を理由に数本ずつリンゴの木を切り倒しているため
広大だった畑も今では1町歩ほどになっているそうで、これで空いた土地を
「どうぞ、もっと使って!」と盛んに勧めてはくれるのですが…。

今年も一冬で食べ切れないほどの商品にならない、いわゆる“はね出し”を頂く
周辺のリンゴ農家の収穫が始まる時期まであと僅かです。

(完)

 

 

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