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AFVモデルステップアップ(2)-ファインモールド 1/35 八九式中戦車乙型【仕上げ編】

2011年04月15日 20時43分58秒 | AFVモデルステップアップ

長く期間が空きましたが、いよいよ仕上げに行きます。(完成品自体は2週間くらい前に出来上がって店内に展示していますが・・・)

さて、前回までにデカール貼り、雨だれ、錆表現が完了し、全体をつや消しクリアーで塗装しています。

そこで、泥、土埃がまだ表現されていないのでこのウェザリングを施して仕上げとしたいと思います。

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泥、土埃表現にはピグメントを使用しました。

今回使用したのは上の写真にあるモデルカステンの「ミリタリーピグメント」(各735円)を3色使用しました。写真の左から

  • プラスターライク
  • ブリックライク
  • コンクリートライク

で、基本的にこの順番で使用しました。(車体上部等は「プラスターライク1色」もしくは「プラスターライクとコンクリートライクの2色」を使用します。)

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例によって、ピグメントについて説明します。

元々の意味は「色素」とか「顔料」という意味の単語ですが、模型では一般に粉末状の顔料のことを指します。

今回使用するモデルカステンのミリタリーピグメントは粉末状の顔料を定着成分で固めた後に再び粉末状に戻すという独自の製法で作られており、こびりついたような立体的なテクスチャーを付ける事も可能になっています。

モデルカステンのミリタリーピグメントには今回使用したものの他にも「ラストブラウン」「スート」「ラストオレンジ」という錆、スス表現用の色も用意されています。(各735円)

そのままの状態で擦り付けても良いのですが、定着力を上げるために水性アクリル溶剤に溶いて使用するのが一般的ではないでしょうか。

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さて、作業の前にミリタリーピグメントの使い方について説明です。

上の説明でも書きましたが、定着力を上げる為にタミヤの「X-20A アクリル塗料溶剤」に使用するピグメントを溶いて使用します。

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こんな感じです。今回のウェザリングでは覆帯以外ではピグメントを溶剤で溶いて使用しています。

また、ウェザリングする箇所に応じてピグメントの濃さを調整します。(泥だらけになる足回り付近は濃く、土埃がメインの車体上部、砲塔などは薄く。)

と、書くと尻込みされる方がいるかも知れませんが、今回やる方法ではピグメントは落とせますので薄すぎたかなぁという時はもう一度塗り足して、濃すぎたなぁという時は落とせば良いだけですのでとりあえずやってみてください。多分、最初にイメージしたものよりも簡単なはずです。(ピグメントは綿棒や筆で擦ってやると簡単に落とせます。)

基本的なことを解説しましたので、作業に入ります。

まずは車体下部のウェザリングから。

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左の写真は1色目を塗った直後の写真です。溶剤で溶いたプラスターライクを塗っています。

この状態では溶剤がテカって良く見えませんが重力を意識して、垂直方向に筆を動かしています。

右の写真は乾燥した状態の写真です。はっきり発色しているのでよく分かると思います。こんな具合に垂直方向へ筆を動かしています。しかし、この状態では筆の跡が思いっきりついていて不自然な感じですので筆の跡を消したいと思います。

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上の写真の様に面相筆や綿棒で表面を軽くなでてやって、表面を少しだけ崩します。

ちょっと力を入れるとごっそりとピグメントが落ちてしまいますので、軽くなでるようにを意識します。(まあ、ピグメントがなくなれば塗り足せば良いだけです。トライ&エラーを繰り返して習得しましょう。)

そうそう、この表面崩し私は1色ずつやっていますが、3色塗り終えていっぺんにやっても良いです。(1色ずつやると、意識せずとも軽いウェザリングになり易いのであまり難しい事を考えることも少ないかなぁと)

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上の4枚の写真は2色目のブリックライクを塗って、乾かして、表面を崩した所です。

ただ、ピグメントが薄かったのと崩す時にちょっと力が入りすぎて、2色目が少なくてさびしい感じですので、追加しました。

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上の写真が追加した時の様子。ついでなので下側を中心に2色目を置こうかなと。右の写真は筆跡を崩した状態。

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3色目のコンクリートライクは表情に変化を持たせるために飛沫を飛ばします。

写真のようにデコピンの要領で筆を叩く(柄の根元を叩きます)と大きめの飛沫が、毛先を指で弾く(写真を忘れました、ごめんなさい)と小さめの飛沫が飛びますので使い分けると表情が豊かになります。

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これで、車体下部のウェザリングが終わりました。もし、もうちょっときつくウェザリングしたいとなった場合は1色目からもう一度やればどんどんきつくできます。

左上の写真は軽くしたもの、右上の写真は追加してきつくしたものの例です。右上のきつい例は少々きつすぎますので、少し落として中間位の汚れ具合にしようと思います。

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もう少し落とした方が良かったかもしれませんが、上の2例の中間位になりました。ピグメントの落とし方は表面を崩した時と同じく、筆や綿棒で擦ってやって落としました。

もし、最初からやり直したくなったら、アクリル溶剤を含んだ筆で落としてやると良いでしょう。

こんな感じで車体前部と後部も同じようにウェザリングします。

続いて、車体上面のウェザリングを行ないます。

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思いっきり薄めたプラスターライクを車体上面に塗ります。上面には傾斜がありますので、傾斜のあるところは傾斜に添って流れるような感じで筆を動かします。

乾いた後は筆や綿棒で擦って調整します。もし、ピグメントを付けすぎた箇所があれば溶剤を筆や綿棒に含ませて拭き取ってやりましょう。ピグメントが足りない場合はもう一度塗り足しましょう。

最後に覆帯のウェザリングです。これまでとは少しだけやり方が異なりますのでよく読んでください。また、覆帯のウェザリングは非常に汚れますので紙の上などで作業しましょう。

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まず1色目の溶剤で溶いたプラスターライクを覆帯にまんべんなく塗ります。このあと2色目を載せますが、1色目が乾く前に乗せたいので20~30コマ位ずつ作業します。

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1色目が乾く前に2色目のブリックライクを載せて行きます。このとき、ブリックライクは溶剤で溶かずに粉の状態で振掛けます。

そうすると、1色目の溶剤を勝手に吸い取って定着してくれます。

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同じ様に3色目を振り掛けて乾燥した状態です。

もし、3色目が間に合わずに乾いてしまった場合は、スポイトで覆帯の上にダイレクトに溶剤を垂らしてその上から振り掛けます。

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3色終わったら覆帯の接地面についたピグメントを綿棒で念入りに落としつつ、それ以外のパターン内のピグメントでくどい様なところがあれば面相筆などで落としてやりましょう。

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小さい写真で申し訳けありません。覆帯の接地面及び転輪と接触する部分に銀でドライブラシの要領で塗装します。こうすると「走ってるね」という感じがでますので、しっかりと塗りましょう。

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さて、ウェザリングが全て施し終わったら、ばらけている部品を組み付けて完成です。

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ちょっと、全体的に汚しすぎた感はありますが、Ⅳ号戦車の時のドライブラシによるウェザリングとは一味違う作品になったものと思います。

以上でAFVモデリングステップアップ(2)を終了いたします。もし、分からない、説明が不十分なところがあれば、コメント欄や店頭で質問してください。

ステップアップ(3)を楽しみにしていてください。・・・まだテーマが決まっていませんが、次はガンプラステップアップ(3)の予定ですのでその間に考えときます。


AFVモデルステップアップ(2)-ファインモールド 1/35 八九式中戦車乙型【塗装編(2/2)】

2011年03月10日 17時21分40秒 | AFVモデルステップアップ

さて、今回で基本塗装が完了です。

まずはOVMの塗り分けから。基本的にステップアップ(1)と同じです。

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スコップとツルハシの柄(木)はステップアップ(1)でやったように、タミヤアクリルカラーの木甲板色を下塗りし、乾いたらレッドブラウンとクリアーオレンジを等量混ぜたものを2~3倍に薄めて上塗りしました。また、尾体上のワイヤーもステップアップ(1)と同じくタミヤアクリルカラーのNATOブラックとメタリックグレイを混ぜたものを塗装しています。

ジャッキ、クリーニングロッド、ツルハシ、スコップの金属部分は塗装説明図通りにGSIクレオスの戦車カラーセットに入っている陸軍カーキで塗りました。

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機銃もワイヤーと同じくNATOブラックとメタリックグレイを混ぜたもので塗り分けます。

次にマフラーの塗装です。

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アーマーモデリング誌の吉岡氏の作例を参考にNATOブラックとレッドブラウンを混ぜたもの(多少黒味を強く調合)をエアブラシで軽く吹きつけました。

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続いて、マフラーの錆表現に移ります。これもアーマーモデリング誌の作例を参考にしています。色はこの3色を選びました。いずれもタミヤアクリルカラーで次の組み合わせで調色しています。

①NATOブラック+レッドブラウン(1:1)

②レッドブラウン+クリアーオレンジ(1:1)

③レッドブラウン+クリアーオレンジ(1:2)

②と③はクリアーオレンジの量が異なります。また、混合比は大まかなものですのであまり厳密に捉えず参考程度にしてください。

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1色目の写真を忘れましたが、①の塗料を面相筆で点々と適当に散らします。続いて②の塗料を空いているところに同じように散らしたのが上の写真です。

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そして3色目が塗り終わったところです。塗り方は2色目までと同じ様に点々と③の塗料を空いているところに適当に散らしています。

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今回はマフラーを少し焦がしたので、車体や砲塔にも少し錆を入れたいと思います。

よくチッピングという言葉を聞くと思います。これは錆や塗装の剥がれを表現する作業を指すもので技法の名称ではありません。また、やり方も様々です。

今回はドライブラシで行ないますが、これも立派なチッピングです。

左の写真は使った塗料で、タミヤアクリルカラーのNATOブラックとレッドブラウンを黒味を強めに調色したものです。この色をドライブラシの要領で右の写真のようにエッジ部に擦り付けていきます。

車体の色が緑と茶なのであまり目立ちませんが、この位で十分だと思います。

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続いて、ウォッシングをします。

やり方はステップアップ(1)と同じでエナメル塗料のフラットブラックとレッドブラウンを混ぜたものをモールドに付けて、エナメル塗料で拭き取ります。

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そうそう、拭き取る時は平筆を写真の様に縦向きにするとモールドからスミを多く書き出してくれますので、周りと変化が付きますのでランダムに使い分けると良いと思います。

ウォッシングができたらデカールを貼ります。

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ステップアップ(1)ではデカールの前に泥汚れを表現しましたが、今回はピグメントで泥表現をするため先にデカールを貼ってクリア塗装します。

今回も、デカール貼り付けにはマークセッターを使っています。

(ピグメントの上からクリア塗装すると流れたりベチャッとなったりします。)

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デカールを貼って乾いたら、つや消しクリアを吹付けます。今回はエアブラシを使用したのでMr.カラーのスーパークリア つや消しをエアブラシで吹き付けました。

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で写真を撮っていて気付いたのですが、起動輪付近にウォッシングの不備がありました。クリアを吹き付けた後ですので、そのまま作業を再開することは出来ません。とりあえず、車体色をもう一度上塗りして部分的にウォッシングをやり直すことにしました。右の写真が筆塗りしたものです。このあと、もう一度ここだけウォッシングしました。

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クリア塗装が終わったところで、つやのある部分を塗り分けます。星章はMR.カラーのゴールドをそのまま塗りました。この戦車の転輪はゴムがなく全て金属ですので、覆帯と接触する部分をメタルカラーのクロームシルバーで塗装し、乾燥後に綿棒で磨いています。

誘導輪、起動輪もステップアップ(1)と同じ様に歯の部分をクロームシルバーで塗装し綿棒で磨いています。

さて、長かったステップアップ(2)もいよいよ終わりが見えてきました。

次回、ピグメントで泥汚れの表現を行ないます。


AFVモデルステップアップ(2)-ファインモールド 1/35 八九式中戦車乙型【塗装編(1/2)】

2011年03月04日 18時15分18秒 | AFVモデルステップアップ

  少々間が空きましたが、前回までで組み立てが終わりましたので今回から塗装に移ります。

冬場は寒くて窓を空けるのが嫌ですが、必ず換気をしながら作業をしてください。

さて、それでは作業に移りましょう。

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まずはサーフェイサーを吹付けます。本体と覆帯、マフラーカバーは分けたまま塗装します。

よく雑誌で覆帯を筒に巻き付けて塗装する例がありますので、今回初めて真似をしてみました。(いつもステップアップ(1)で説明したようにダンボールでやっています。)

場所を取らないので乾燥時などは便利なのですが、慣れないせいかやりづらかったです。

マフラーカバーは適当な空き箱に両面テープで貼り付けました。

以降、本塗装に移りますが、車体の塗装にはGSIクレオスの「Mr.カラー戦車色セット③ 日本帝国陸軍戦車 後期迷彩色」と「Mr.カラー戦車色セット④ 日本帝国陸軍戦車 前期迷彩色」を使用しました。

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車体の塗装に入る前に砲身と機銃架に陸軍カーキを塗装して、マスキングします。

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まず、最初に全体に茶色を塗装し ます。(塗装後の写真を忘れてしまいました。)

茶色が終わったらいよいよ迷彩開始です。まず、緑色の輪郭を塗装図を参考にして筆で塗ります。このとき、輪郭は太めする、また、あまり厚くならないように塗料はうすめ液で薄めたものもしくはリターダーマイルドを添加したものを 使用するのがポイントです。

あと、迷彩というのは塗装図を完全にコピーする必要はありません。塗装図と似ている、もしくは雰囲気出ているというレベルで十分です。

途中で写真撮ってない事に気付いたのですが、転輪部分は迷彩されていないのでマスキングします。

輪郭を書き終わったら、その中をエアブラシで塗りつぶしました。

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続いて、土地色の塗装です。緑色と同じく、輪郭を書いてエアブラシで塗りつぶしました。

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迷彩が完了しました。続いて、黄帯を塗装したいと思います。

最近、雑誌ではマスキングしてエアブラシ塗装というのが流行っていますが、筆塗りで塗装します。

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旧ガンダムガンダムカラーのイエロー(1)を使いました。

モールドに流れたり帯が太かったりした場合は、迷彩に使用した色で修正しましょう。

また、新撰組から黄帯用のデカール(カット済)が発売されていますので、こちらを使用してもいでしょう。

さて、基本塗装は完了しました。次回は細部の塗り分けからクリアーの拭きつけまで行ないます。


AFVモデルステップアップ(2)-ファインモールド 1/35 八九式中戦車乙型【組立編(1/2)】

2011年02月03日 21時11分36秒 | AFVモデルステップアップ

AFVモデルステップアップ第2弾はどこかで予告したとおり、アーマーモデリング誌のマガジンキット「ファインモールド製 1/35 八九式中戦車乙型」を製作いたします。

今回は少しだけ工作の難易度をあげつつ、ピグメントを使用したウェザリングにも挑戦したいと思います。

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このキットはファインモールド製だけあって、部品をなくしたりしなければ非常に作り易いキットです。また、雑誌中に組み立て説明書があって、ポイントを押えた解説が同時に記載されていますので、初心者も安心です。

まずは道具を準備しましょう。今回から写真は掲載しませんが、ニッパー、ヤスリ、ナイフ、ピンバイス、接着剤、ピンセット等は常にセットになるよう道具箱を整理しておきましょう。

今回はこれらに加え、瞬間接着剤、ポリエステルパテ(モリモリ40g)、マスキングテープ(6mm)を使用しました。

それでは作業に入ります。

まずは車体の仮組みから、行ないます。

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接着剤を使わずにマスキングテープで固定しています。車体本体が箱になることを確認します。さすがファインモールド製です。変なすき間等はありませんでした。

今回は異常ありませんでしたが、こういう板状の部品を組みたてる、いわゆる箱組みのキットでは必ず仮組みして部品間にすき間はないか、部品は歪んでないか、車体の直角は出ているかをチェックするようにしましょう。どんな異常時にどんな処置をするかはケースバイケースですが、削る、プラ材で補強、部品を変形させるというのが主立った対処法です。部品の変形は難しいので「削る」、「プラ材で補強」で対処出来ないかをまず先に検討した方が良いと思います。

仮組み後は説明書通りに組み立てていきます。

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車体前面ハッチの取っ手です。部品の真ん中にパーティングラインがあったので、ピンセットで摘んだままヤスリで仕上げました。もし、それが難しい場合は本体に接着した後に仕上げると良いでしょう。ただし、接着後に仕上げる場合は必ず接着剤が完全に乾いた後に作業するようにしましょう。半乾きの状態では当然部品が取れてしまいます。目安としては1晩は必ず時間をあけましょう。

本体への接着は右側の写真のようにピンセットで取り付け位置に持って行った状態で流し込み接着剤で固定しています。

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誌面の作例でも記載されていますが、車体後部のソリ部分を薄く削りました。カッターナイフの刃を立てて削るいわゆるカンナ掛けです。写真右側の上が削る前、下が削った後です。

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こちらも誌面で紹介されていますが、マフラーの排気口を空けます。ここでは、紙面よりももう少し手順を細かく紹介します。

まず、排気口部分を0.3mmのドリルで幾つか穴をあけます。その次にその穴をカッターナイフでつなぎます。そのままでは結構ガタガタですしちょっと肉厚ですので、仕上げに紙ヤスリを二つ折りにして瞬間接着剤で貼り合わせたものを使って削って仕上げました。

さて、ここまでやると結構良い時間が経っていると思います。

次回の記事で組み立てを完了しましょう。


AFVモデルステップアップ(1)-タミヤ 1/35 Ⅳ号戦車H型(初期型)【仕上げ編(3/3)】

2010年11月11日 16時31分37秒 | AFVモデルステップアップ

さて、いよいよ今回で完成となります。

まずはウェザリングの続きから。

砲身というか砲口にスス汚れを施します。

オススメはタミヤのウェザリングマスターBセット(630円)のスス色なんですが、今回は塗料のみ使用します。スミ入れに使用したものと同じエナメル塗料のフラットブラックとレッドブラウンを使いました。フラットブラックを多めにしてエナメル溶剤で薄めたものを砲口及びマズルブレーキ内のみに塗ります。

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少々解りづらいでしょうが、外側には塗らずに内部だけ塗っています。

さて、大方のウェザリングは終了しました。(最後にもう一仕事あります。)

次はデカールを貼ります。

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まず、貼り付けるデカールだけをはさみ等で切り取り水に浸します。水を吸って台紙の色が変わってくるとデカールが浮いてきますので、台紙ごと貼り付ける部分へ持っていき綿棒などでデカールを滑らすようにして貼る場所へ移動させます。移動直後はおそらく水に浮いていてデカールがユラユラしていると思いますので、綿棒で水を吸い取ってデカールを密着させます。

デカールが水で浮いている状態なら筆や綿棒で動かせますので、密着させた直後であれば筆や綿棒で水に濡らせてデカールを浮かすことができます。ピンセットやつまよう枝で強引に動かそうとするのはダメです。デカールが傷ついてしまいます。

また、デカールを密着させたときは綿棒をコロコロ転がす様な感じで中に入っている気泡を追い出します。

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デカールを一応貼り付けましたが、デカールの位置に凸モールドがあって上手く密着しませんでした。

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そこで、デカールを軟らかくして上手く密着させようと思います。GSIクレオスから「マークソフター」「マークセッター」というものが発売されております。(もちろん当店にも置いてあります。)マークソフターはデカールを軟らかくするもの、マークセッターはマークセッターに接着成分が入っているものです。今回は貼り付けた直後だったので、マークソフターを使おうかと思ったんですが、どうもウチのは家出しちゃってるみたいだったのでマークセッターを使用しました。

使い方はマークソフターもセッターも変わりません。貼り付けたデカールの上からマークセッターを塗ります。しばらくすると、デカールがフニャフニャになりますので、綿棒を転がすようにしてシワを伸ばしながら凸モールドに密着するようにしていきます。中々密着しない場合はポンポンと綿棒で軽く叩くような感じにすると良いかと思います。

なお、マークソフターでもセッターでも、デカールが軟らかくなっていますので、力をいれすぎると破れますし、捻るような力が加わるとデカールが歪んでしまいます。ご注意を。

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デカールが密着しました。

続いて、全体のつやを整えたいと思います。

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つやを整えると言っても難しいことはしません。クリアーのスプレーを全体に吹き付けるだけです。今回は「Mr.スーパークリアーつや消し」を使用しました。

作業自体は最初の塗装と同じで砲塔、車体、シュルツン、覆帯に分けた状態で吹き付けました。

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つやが整ったところで銀入れ作業に入ります。

金属同士がこすれているところは金属肌がむき出しになりますので、その表現をします。

使用したのはMr.カラーのC211クロームシルバーです。つや消し後に作業を行なうのは銀色のつやがなくなると金属感が損なわれるためです。

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まずは起動輪と誘導輪から。覆帯と接触する部分にドライブラシの要領で塗りました。

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最後に、覆帯と砲口です。覆帯の接地面と内側のセンターガイドに塗ります。接地面の方はドライブラシ気味にベベベとやれば楽に作業が終わります。センターガイドは気合と根性です。まあ、Ⅳ号戦車なら30~40分位で終わるんじゃないでしょうか。

砲口は出口部分だけを塗ります。

で、写真をわすれましたが、この色は乾いたあとに綿棒などでこすると光沢が増してきますので、綿棒で磨きました。

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機銃などのつやが消えていますので、Mr.カラーのC214ダークアイアンを機銃やスコップなどに軽くドライブラシして綿棒で磨きます。これも写真わすれました。

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いよいよ大詰めです。バラバラに分かれていた部品を一つにまとめましょう。

覆帯は接着するのですが、サーフェイサーや塗料が接着部に着いていますので、Mr.カラーのうすめ液を綿棒に含ませて剥がしました。(ヤスリがけでも構いません。)

板状のものを巻き付けるので接着部が弱いとあとで外れることがあるためです。

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覆帯の塗料を剥がし終わったら、起動輪を外した状態で覆帯を巻きつけ覆帯を接着します。(写真左)

接着して乾いたら起動輪を装着します。このキット、覆帯が少々長くて外側にたわんでいるのが気になりましたが、シュルツン装着したら見えなくなるのでそのままにしました。

気になる方は上部転輪にうまいこと接着してティッシュなどを一晩位詰め込んで弛んでいる感じに癖をつけると良いでしょう。

最後に砲塔を組み付け、シュルツンを接着します。シュルツンは単に乗っかるだけですので、塗装を剥がしたりはしていません。ここは外れても修理は簡単ですので。

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ようやく、完成しました。

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作品は店内ショーケースに展示しています。

次回のステップアップはガンプラステップアップ(2)をやろうかと予定しています。