ステップアップシリーズ第2弾です。
タイトルにあるとおり、今回はAFVモデルを作成しながら私なりのやり方を紹介したいと思います。
AFVというのは「Armored Fighting Vehicle」の略で日本語にすると「装甲戦闘車両」、つまり戦車や装甲車のことを言います。
(もっと言うと装甲化され攻撃用の武装を備え戦闘に運用される車輌なので、装甲車でも固有の武装がなければAFVにならなかったりします。)
とはいっても、これは現実の軍事の区分けで、プラモ界ではジープとか対戦車砲とかはては牛や鶏までもひっくるめてAFVと区分けされていて、かなり広い間口を持っています。
さて、今回作成するキットはコレ(↓)です。
タミヤのミニチュアミリタリーシリーズから「1/35 ドイツ Ⅳ号戦車H型(初期型)」を使用します。このⅣ号戦車は第二次世界大戦でドイツ戦車の主力として主戦まで活躍した戦車です。ガンダムでたとえるならザクⅡといったところでしょうか。そして、Ⅳ号戦車はJ型までありますが、J型では動力旋回砲塔が廃止されている(手動式になった)ので戦闘力はH型が最強という評価もあります。
今回はステップアップ(1)ということでタミヤのキットを選びました。プラモはメーカーによって組み立て易さに結構差があるので簡単なタミヤを選んでいます。幾つかのメーカーについて軽く説明します。
(なお、2010年9月時点での私的評価なので今後変わることがあります。また、全メーカーの全キットを作るなんてできませんので、全てのキットを総括した評価ではありません。)
タミヤ:部品点数少なめ。特別な加工はほとんど必要じゃないので、非常に作り易い。
ファインモールド:部品点数も、作り易さもタミヤと同等。細部のモールドはタミヤより良いかも。ただし、AFVは旧日本軍戦車のみ。
ドラゴン:部品点数はかなり多く、エッチングパーツが当たり前のように付属。実車の再現度はピカ一。部品の修正、加工はほとんど必要なく作り易いが、部品点数が多いので長期戦になりやすい。
イタレリ:部品点数そこそこ。部品の修正、加工がそこそこ必要になるので、作り易さもそこそこ。
トランペッター:イタレリと似た感じ。
ズベズダ:部品点数云々は関係なく、修正、加工がかなり必要なのですごく難しい。
ミラージュ:ズベズダと同様・・・いやそれ以上に覚悟が必要。
ということで、初めのうちはタミヤ、ファインモールド、ドラゴンあたりから手を付けて行くことをオススメします。聞いた話ですとタスカも結構良いみたいです。
それでは、道具を準備しましょう。
今回使用した道具はこんなところです。写真の左からニッパー、カッターナイフ、棒ヤスリ(甲丸)、ピンセット、ヤスリスティックハード#400、紙ヤスリ(#400と#1000)、つまよう枝、ベーシックパテ、タミヤセメント(流し込みタイプ)、リモネンセメント。と、マスキングテープ(6mm幅)、ピンバイス(写真に入れ忘れましたが、0.5、0.8、1.0mmのドリルも)を使用しました。
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それでは、毎度のごとく道具の説明から。
なお、ガンプラステップアップ(1)で説明した道具は今回説明しませんので、今回新しく増えた道具のみを紹介します。
まずは、ヤスリスティックハード。
硬質ベースに紙ヤスリが貼り付けてあるヤスリです。耐水性があるので水研ぎができて長持ちしますし、平らな面の整形に威力を発揮します。3本セットで399円とそんなに高くもなく、良い働きをするので一度試されては如何でしょう?
次にリモネンセメント。
有機溶剤が入ってない接着剤ですので、有機溶剤の匂いに弱い方などにはオススメです。
通常の接着剤と同様にプラスチックを溶かして接着するタイプですので接着強度も問題ありません。ただし、乾くまでに時間が掛かるというのが難点ですが、面倒な位置決めがある時に使うというのも手ではあります。
続いて、マスキングテープ。
普通は塗装時に使用します。色を塗り分ける際、色の境目に貼るテープです。セロハンテープなどよりも粘着力が弱いので、テープを剥がす際に塗膜も一緒に剥がすことがありません。(メタリック系の塗装だと、マスキングテープでも剥がしちゃうことがあります。)
粘着力が弱いのと、粘着面が部品に残ることもないので、仮組みにも使用されます。
また、裸で放置していると、テープ側面にホコリが着いたりしますので、タミヤから出ているケース付きのものがオススメです。
最後にピンバイス。
ドリルを装着して穴をあける道具です。少々値が張るのが難点ですが、持っていれば確実に工作の幅が広がりますし、スケールモデルでは穴あけ指示のあることが結構あります。(今回のキットもドリルを使用する指示がありました。)
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それでは仮組みから入ります。タミヤのキットは仮組みがほとんど要らないのですが、基本からということで仮組みします。まずは車体の仮組みです。
接着剤を使わずにマスキングテープを使って固定しています。また、AFVの場合は全ての部品を組むのではなく、きちんと箱になるのかを確認するために仮組みしますので、これくらいで十分です。
タミヤにしては珍しい、車体後部にすき間がありました。というか、斜めに傾いています。裏側でなにか引っかかっているのかと見てみると・・・
出っ張り同士が当たっています。それでは、ぶつかってるところを削ればOKですね。右の写真の様にカッターナイフとヤスリで慎重に削りました。
確認時の写真を撮り忘れたので接着後の写真になりますが、すき間なく組み付いています。
続いて、砲塔の仮組みを行ないます。
砲塔も車体と同様に箱になるかを確認するために仮組みしますので、この位で大丈夫です。
砲塔は処理しなければならない箇所はまったくありませんでした。
もう少し、説明したいところがありますが、長くなったので次の記事で続きを説明します。