マニラの市町村の歴史16

ナボタス市

リサール、ナボタス市庁舎（1965 年 12 月 18 日）

ナボタスはもともとマラボンと隣接した地域であり、水域によって隔てられてはいなかった。しかし、過去のある時期に、マニラ湾の荒波がこの町とマニラのトンド地区の間の弱い土地を徐々に侵食し、ついには開口部ができた。特に満潮時には、海水がこの開口部から流れ込み続け、長い時間をかけてその過程でナボタス川を削り取り、形成された水路は最終的に通常の水路に発展し、ナボタス川として知られるようになる。この自然現象が、今日この地域に関連付けられている名前の起源であると思われる。常に「ナブタス」と呼ばれ、時が経つにつれて、英語で文字通り「突き通された」を意味する「ナボタス」に徐々に進化した。

 

この地がまだマラボンの一部であった初期の歴史において、守護聖人サンホセにちなんでサンホセ・デ・ナボタスと名付けられた。1827年、サンホセ・デ・ナボタスとバンクラシの町長は、スペイン政府に、マラボンからそれぞれのバリオを統合して分離し、新しい町を作るよう請願した。この行動は、ナボタス川によって物理的に分離されているため、これら2つのバリオの住民が商売をしたり教会に通ったりするのに困難を感じていたことがきっかけとなった。請願が成功したのは、現存する文書の証拠によると、30年後の1859年2月16日、サンホセ・デ・ナボタスとバンクラシのバリオがマラボンから分離されるまでのことだった。

最終的に、王立議会は 1859 年 6 月 11 日に「上級法令」を公布し、ナボタスの町とその当時のバリオ (サン ホセ、タンゴス、バンクラシ、タンザ) のために、教会と教区学校を備えた新しい教区を設立することを規定した。

 

ナボタスは、1901 年 6 月 11 日にフィリピン委員会法第 137 号の制定により、新設されたリサール州に編入された。しかし、フィリピン委員会は経済と中央集権化の政策に従い、法律第 942 号によりマラボンとナボタスを再び合併し、政府所在地をマラボンに指定した。

 

昔、ナボタスの町は現在の名前で知られておらず、マラボンの一部としか考えられていなかった。この場所は、海岸に沿って北から南までパンダンの葉が豊富に生えている、細長いデルタのように見えた。

 

昔、この町は完全に水に囲まれていたわけではないと考えられている。昔の人々は、マニラのトンド地区とこの町の間の地層はおそらく柔らかくて弱く、湾の荒波がこの部分の土地を徐々に侵食し、ついに開口部ができたのだろうと考えている。やがて、特に満潮時には海水がその開口部から流れ込み始め、干潮時には、内陸からの水が海に流れ出た。この地理的変化から、人々はこの場所を「ナブタス」、つまり突き破られた、または突き抜けたという意味で呼ぶようになる。これが通常の水路に発展し、現在はナボタス川として知られている。後年、この場所全体がナボタスとして知られるようになった。

 

当時タンボボン（現在のマラボン）の一部であったナボタスの分離を求める運動は、1827 年 12 月 20 日に、サンホセ、ナボタス、バンクラシの 3 つのバリオの「首長」たちが、母町の商売や宗教行事への参加が困難であるなどの理由を挙げ、スペイン政府に新しい町を設立するよう請願したときに始まる。

1832 年 10 月 31 日、3 つのバリオの住民は、マラボンからの分離を求める戦いで自分たちの代表としてドン・ベルナベ・フランシスコを指名した。しかし、3 つのバリオの代表の請願は、ナボタスの住民が自分たちの誠意を象徴する教会、修道院、市庁舎を建てるまで、1855 年 9 月 19 日に政府によって棚上げされた。

校長たちの断固たる努力にもかかわらず、1856 年 8 月 19 日に彼らの請願は再び却下された。落胆するどころか、相次ぐ拒絶は彼らをさらに奮い立たせる結果となる。

最後に、1859 年 2 月 16 日付の文書には、バリオス サンノゼ、ナボタス、バンクラシがマラボンから分離されたことが記録されている。

1896年にフィリピン革命が勃発すると、ナボタスは1898年8月6日にエミリオ・アギナルド将軍の革命政府に正式に加わった。

1901 年 6 月 11 日、ナボタス町はフィリピン委員会法第 137 号に基づいて、新設されたリサール州に編入された。

1903年、フィリピン委員会法第942号により、マラボン市とナボタス市が合併し、経済と中央集権化の目的でマラボン市が政府所在地に選ばれた。

しかしその後、ナボタスのベルナルド・ダガラはナボタスをマラボンから分離するために戦いました。その結果、1906 年 1 月 16 日のフィリピン委員会法第 142 号の施行により、ナボタスは独立した自治体として完全な独立を獲得した。

1975 年 11 月、故フェルディナンド E. マルコス大統領の戒厳令下での非常権力の行使により、大統領令第 824 号によりマニラ首都圏委員会が設立され、ナボタスはリサール州の他の 12 の自治体および 4 つの都市とともにその管轄下に置かれた。

今日、ナボタスは長い待ち時間を経て、2007 年 6 月 24 日に住民投票で 12,544 票の賛成を得て、完全な公約都市として宣言された。ナボタスは、他の 15 の市と 1 つの自治体 (パテロス) とともに、マニラ首都圏、特に首都圏 (NCR) の一部であり続ける。1991 年の地方自治法で義務付けられているように、この LGU は、さまざまな権限委譲、分散、および関係する国家政府機関によっても指導され、同様に国家開発に向けた取り組みに対する非政府組織の支援と参加を奨励している。