PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

研究室の本

2010年03月02日 18時42分21秒 | 大学という場所
 
本は、なかなか捨てられません。

服もそうですが、本はなおさらです。

服はまだ「また着るかも」という期待がありますが。

本は、「また読むかも」以前に、ただ手元に置いておきたい。

むしろ読んだ瞬間に、自分の一部になっている。

それを捨てるのは、身を削られるようで、淋しい感じがあります。


できれば捨てないで、ずっと手元に置いておければ良いのでしょうが。

本というのは、どうしても場所を取ります。

スペースの確保というのは、日本の住宅事情では、なかなか大変なことで。

どうしても、ある時点で、整理が必要です。

僕も、今まで、随分古本屋さんにお世話になりました。

たぶん、2千冊くらいは処分していると思います。

それでも、生きている分だけ、増え続ける本…。


でも、僕の場合、本のためのスペース確保は、ラッキーでした。

勤めていた病院では、使われなくなった病棟に空いている部屋があったりして。

PSW実習生の控え室、兼ミーティング室として、貸してもらえることになって。

そのうち「精神保健福祉研究室」などと看板をかけて。

自宅にあった専門書の類を、せっせせっせと、病院に運びました。

臨床現場にしては、結構な蔵書数の共有研究室ができました。


大学に転職して、一番うれしかったのは、本の置き場が確保されたことです。

病院から大学へ、すべての本を移動するのは、とても大変でした。

赤帽の軽トラック2台を契約しましたが、積みきれませんでした。

結局、自分の自家用車で、さらに何回かに分けて運びました。

段ボール箱にして80個分くらいあったでしょうか。


そんなこんなでため込んできた、精神保健福祉関係の本。

薄い雑誌や報告書も含めると、だいたい8千冊くらいになるでしょうか。

新任教員の僕の研究室を訪ねてきた、ある先生はびっくりしてました。

「ずっと研究者だった人であれば、ともかく…。

こんなに本を持ってきた、実務家の教員、初めて見た!」



学生時代に読んだ古びた本が、今も研究室に並んでいます。

もうたぶん2度と読まないであろう、記述内容も古い専門書。

もはや、絶版となり入手困難で、読みたい人もいないであろう本たち。

でも、なかなか捨てられません。



さて、ここを辞める時には、どうしましょう?

(^_^;)