国立看護大学校から、学生たちのリアクションペーパーをもらいました。
最終学年の看護学生たち、100名にお話しをさせてもらった時のものです。
PSWとしては、ごくごく当たり前の話しをしただけなんですが。
結構、新鮮な感じで受け止めてもらえたようで、僕としてはすごくうれしかったです。
1ヶ月半以上前に送ってもらっていたものを、今回改めて全部読み直しました。
少し時間を置くと、最初に読んだ時と違った側面が見えてきたりします。
長期在院患者、退院・地域移行、地域での生活支援、ストレングス視点…。
看護の卵たちの目に、どんな風にPSWは映ったのか、読み取ってもらえれば幸いです。
キーワードは、IPW(インター・プロフェッショナル・ワーク)でしょうか?
あと、佐藤光正さん提唱の魔法の呪文=「そのためには?」が受けてたようです(笑)
僕の話が延びちゃって、リアクションペーパー書く時間も無かっただろうに。
休み時間削って、一生懸命レスポンス寄せてくれた、看護の卵たちに感謝です。
しかし、最後に載せた学生のコメント、気になるな~。
実は、よく知ってる人のお嬢さんだったりして?…下手なこと言えませんね…(^_^;)
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家族が統合失調症で、受診までとても苦労した経験があり、現在も地域生活を送る上でも苦労しているので、とてもタメになるお話しでした。今日は看護師としての視点に加え、患者の家族として、お話しを聞いていましたが、本当に「そうだ!そうだ!」の納得の話しばかりでした。ぜひ、精神障害の方を取り巻く医療保健福祉が、「本人主体」のものへと変わっていってほしいと思います。
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退院するには、患者の症状が改善し、退院したいという気持ちが喚起されることが大切だが、本人の意志だけでなく、本人の生活背景や生活能力、本人の言葉の奥にある本当の気持ちなどを考慮して、環境をコーディネートしていくことが必要だとわかった。
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精神病床数の各国の比較を見て、こんなにも日本だけ違うのかと驚いた。他の講義でも、日本は世界的に見て特殊であり、もっと広い視野で考える必要があると学んだが、精神の領域では、今までにとらわれず、新しい考えをもって取り組む必要があると思った。最後の方で触れられた「人生の目標」指向のケアマネの展開について、もう少しゆっくりお話しを聞きたかったです。
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精神疾患の患者さんのできるところ、持っている力に目を向けて、積極的に支援していくことがとても大切なのだということを、改めて感じました。ソーシャルワーカーの人の具体的な仕事内容など、とてもわかりやすく、興味を持って聞くことができました。
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精神領域の実習の時に、閉鎖病棟に行きました。入退院を繰り返している人も多く、カルテがすごく厚くて重くなっている人もいました。その時は、なかなか退院していくということを考えることができていませんでした。精神疾患を持っている人も、地域に戻って自分の力で生活していくことの大切さを知りました。地域に戻るためには、支援をしていく人達の力も必要で、退院阻害要因で示されていたように、退院に対して諦めていたり、無理だという想いを持っていたら、退院にはつながらないということを改めて感じました。私達の支援の姿勢も、精神疾患の患者さんの入院が長期になってしまった要因の一つなんだと感じ、理解していくことの大切さを学びました。
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以前、自分が働いていたファミリーレストランにも、障害者と援助者が来て「お金を払ったり、注文する練習に協力してほしい」と援助者に言われ、協力したことがある。地域生活に慣れていくためにも、周りの人々の協力がすごく大事だと思った。
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患者さんの一番近くにいるのは看護師と考えていたが、同じ視点からだけでなく、様々な角度の視点から見ることが大切で、ケア会議の大切さを再確認できた。患者さんとの関わりの中で、目標設定の仕方がとてもわかりやすかったです。
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ソーシャルワーカーとナースの視点の違いに気がつきました。専門職の連携の必要性をよく理解できました。これからは、患者さんの「できること」は何か?という視点も入れていこうと思いました。
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「そのためには?」という言葉は、物事を解決する道筋を立てていくのに活用できそうだと思いました。今回の講義で、PSWの仕事の理解が深まったと同時に、PSWの方の視点は、患者さんがその人らしく生きていくのをサポートするのに必要だと感じました。PSWの方とうまく連携する習慣をつくることが大事だと思いました。
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インパクトゴールを会話の中で定め、そのために何をするかを決めるということは、動機付けがしっかりしていて、患者さんの意欲が出やすく、すごく良いやり方だと思いました。
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すごく具体的でわかりやすかったです。イメージができないと、選択を迫られても決断できないというのは、すごくわかりました。また、看護職や職員の方が患者のせいにして、退院を諦めているのではないかというのは、自分の中にもすごく存在しているなぁと思い、反省しました。ありがとうございました!
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精神障害を抱える人は、それぞれ持っている能力が異なり、その人が持つ力をアセスメントし、社会に活かせるようにアプローチすることが、専門職にとって必要なことだと感じました。患者さんの強みに目を向ける必要性を実感しました。「人生の目標」志向の考え方は、今後の自分の生き方に取り入れていきたいと思いました。
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なかなか、他の専門職の視点というものを学ぶのは難しいので、こうやって機会を作って頂けたのはありがたかったです。「人生の目標」や「そのためには?」という言葉で、社会復帰や自立に向けた取り組みに消極的な利用者さんたちに、少しずつ本人たちの目標設定、意欲向上を行っていくことができるというのは、精神の分野だけでなく、医療や教育など様々な分野・領域に通じるものだと思いました。
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患者自身が、他の患者を退院させるために病院へ行って、退院調整などを行っている施設があると知って驚いた。また、ほとんどのこと患者たちが決めている施設もあると知って、職員がなんでもかんでも手助けすればいい訳じゃないんだなと思った。
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精神科に実習に行った際に、私が受け持った患者さんは退院が視野に入った方で、PSWの方とアパートや家具など、退院後の生活に向けた話しをしていました。今回の講義でPSWの役割を学んで、精神疾患を抱えた方がより良い生活ができるように、入院中~退院後まで支えていくことが求められているのだと実感しました。また長期に渡って入院していた患者さんが、退院となって急に社会の中に入っても戸惑いもあるし、不安・恐怖や疾患の再発にもつながる危険性があるので、患者さんが社会の中へ進んでいけるように、細かい配慮やサポートが必要であることを学びました。
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PSWさんが行っている実際の活動を知ることで、看護師の行っていることとの視点の違いがよく分かりました。精神の実習でも「患者が○○ができないから退院は難しい」という話しをよく耳にしたことを思い出しました。この視点の違うことを理解していることが大切だと感じました。
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日本は欧米に比べて精神科病棟の病床数が多く、社会的入院が目立つと言われています。それを聞いた時に、日本では地域で生活するための制度が整えられていないからではないかと思っていました。しかし、今日の講義で、様々なグループホームがあることや、退院準備プログラムが行われていることなどを知って、もっと病院と地域や他職種同士が連携していけば、社会的入院の立場にある人が、地域で生活しやすくなるのだと感じました。たくさんの写真とスライドで、楽しみながら聞くことができました。ありがとうございました。
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私の父もPSWです。今日の講義で仕事の内容や役割についての理解が深まりました。他の講義や実習でも、退院後の生活を考えてケアすることが重要だと学んできましたが、まだまだその日その時のケアでいっぱいいっぱいです。PSWが患者さんの退院後について深く細かく知り、取り組んでいることがよく分かったので、看護師の視点から退院後の生活に向けて支援しつつ、PSWとも情報共有・交換し、連携を図っていきたいと思います。
※画像は、国立看護大学校じゃなくて、日本社会事業大学のキャンパス。
ふたつの学校の共通点を発見!
休み時間のキャンパスに、学生がいない!
みんな、教室の中で、お勉強です。
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