





日本の心
富士山は自然信仰の象徴
富士山と日本人との関わりは、長い歴史があるようです。たとえば、万葉集には山部赤人歌を
紹介しましたが、富士山が聖山として歌われていることがわかります。
「天の原」から連想される「高天原」という言葉が登場するのは「古事記」と「日本書紀」です。
この高間原とは、いったいどんなところなのでしようか。
高間原というところは決して天国ではない。山の上の平らなところ、富士山の山頂なのだと思うの
です。そこには神様たちがいる場所なのでしよう。
高間原というものをイメ-ジするなら、富士山の頂上を思い描けばいいということなのです。神々
のおられる場所、あるいは神々の一番近い場所が、富士の高嶺だったのかもしれません。富士山が、日
本の自然のシンボルであり続けるのは、そうした富士山への思い、新興があるからではないでしようか。