1週間続いた熱が下がった。原因不明の熱で、詳しい検査結果はまだ分からない。しかし熱が下がったので治った気がする。家族の反対を振り切って出かけることにしたんだ。
予報では高気圧に覆われ、一日晴れて、にわか雨もないという。ただ、気温は13~14℃ほどしか上がらないらしいので、少し寒いかもしれない。たためば小さくなるユニクロのライトダウンを着て行くことにした。暑くなったらまるめてフロントバッグの底に押し込めばいい。
朝9時、JR外房線の誉田駅から出発だ。今年最初のランドナー旅だよ。嬉しいなあ。
予報通りの天気だ。青い空に雲一つない。眩しい春の日差しが周囲の空気をきらめかせている。
駅前の県道20号・大網街道を東へ300mほど行くと誉田跨線橋西という交差点がある。そこから南へ住宅街を抜けて走って行くと、道はやがて里山のような静かな裏道へと変わる。
まもなく、駅前から続いている県道128号に合流してしまうが、車もほとんどなく走りやすい。
開けた明るい風景の中の新瀬又橋を渡る。春の日差しがいっぱいだよ。
菜の花はところどころで咲いているけれど、いわゆる日本の桜・ソメイヨシノはまだ咲いていない。明日以降気温が大幅に上がるらしい。東京方面では週末辺りからぼちぼち満開になるそうだ。…房総の方が暖かいというイメージがあるので、早くから咲くのかと思っていたよ。
道は車がまったく走っていない。淋しいくらいだ。平日はいいね。
東国吉というところから県道を逸れるよ。
自転車旅はやっぱりこういう道がいいねえ。ちょっと林道っぽいよ。
広いきれいな道に出たけれど、これは県道ではないみたいだね。一人で走るにはもったいないような道だね。
千葉国際カントリークラブ入り口前を右に曲がって道を下って行くと間もなく長柄ダムだ。明るくて静かだよ。湖を見ると心が癒されてホッとするね。寝そべって、いつまでも日向ぼっこをしていたいようだよ。
長柄川大橋を渡るために、県道14号を左に曲がって行くつもりだった。けれど、県道に出る手前で細い道を見つけたんだ。地図を見ると通り抜けられそうだ。こんな道を見つけると何だか冒険心がわいてきてワクワクするね。距離は700~800mくらいだったと思うが、全線未舗装だったよ。
長柄川大橋だ。
都市農村交流センターの前をひと上りして、房総導水路に出たよ。
房総導水路っていうのは、大きな水源のない房総半島に利根川の水を運ぶために作られた水路のことらしいね。この道路の下に大きな水路が続いていると思うと不思議な気がするよ。
しばらくはこの房総導水路をたどって走って行くよ。
秋元牧場だ。冬枯れた景色が広がっている。人も動物も姿が見えない。
気持ちのいい道だなあ。
房総導水路の道を逸れ、田んぼを挟んで並行して続く細い道をのんびり走って行くよ。いい気持だ。
笠森寺だ。
笠森観音の駐車場の隅に自転車を止めて、参道の石段を上って行くことにしたよ。
途中にあった杉の木だ。
さらに上って行くと、今度は子授楠という霊木があった。根元の大きな穴を夫婦でくぐると子宝が授かるというらしいよ。
笠森観音堂だ。重要文化財というだけあって、見ごたえのある立派な建築物だね。
境内で買ってきた黒招き猫だよ。すごくご利益があると評判だそうだ。
さあ、ふたたび房総導水路の道だ。景色に変化があって楽しい道だね。
県道148号から楓谷という集落を通り県道147号へ抜ける道だよ。地図を見ると、この道も房総導水路ということになっている。
房総導水路の道は市野々という集落で県道147号から県道27号に変わった。景色がいいので飽きない道だよ。
横山交差点で国道297号を横切って、鍛治町という集落のところから県道172号へと進む。ここからはずっと上りだよ。けっこうきつい。
大多喜リゾートホテルの少し手前、右手の道路わきに馬頭観音と御神木がある。その近くの暖かい日向でお昼にした。風もほとんどなく、春の日差しがとても気持ちいい。
千葉駅構内で買ったアンパンが、安い値段の割にとてもおいしいんだ。たしか去年の春、杉戸林道を走ったときも同じアンパンを食べた。このときもおいしくて感動したよ。
いい眺めだ。低い山並みは、やっぱり房総半島らしい景色だね。
伊藤大山付近までひたすら上り続けて、県道172号から上総中野方面へ向かう道に入った。下り勾配12%の標示があり、ブレーキをかけながら下って行くと間もなくトンネルが現れた。やまびこトンネルというんだよ。
トンネルを過ぎ、紙敷という集落のすこし手前で、林道のような道に入るよ。林道の標示はないけれど、まさに林道そのもののような雰囲気だね。
この道に入ってすぐに1つ目のトンネルが現れた。名前がよくわからない。あとで調べたら御行堀トンネルというらしいよ。古びて苔むしたトンネルはいいなあ。
トンネルを出ると、今度は地層がむき出しになった切り通しだ。いいねえ、こんな道は。
2つ目のトンネルだ。こちらは柏ノ木隧道と書いてあった。
そして3つ目のトンネルだよ。沢向トンネルだね。3つとも同じような表情のトンネルだったけれど、少しずつ雰囲気は違うよ。その違いを見つけるのも楽しい。
上総中野はもうすぐだ。林道っぽくて楽しい道だったね。
上総中野からは県道177号を3Kmほど南へ走り、宇野辺入口というところから再び林道のようないい雰囲気の道に入る。ここはけっこうな勾配をひたすら上って行くんだ。
そして前方にようやく宇野辺トンネルが見えてきた。いい感じのトンネルだね。トンネルの先が宇野辺の集落だ。
トンネルを出て右へ行けば集落の中を過ぎるのだろうけれど、左の道に急勾配の上り坂が見えたのでついそちらを選んでしまった。
…この選択は一体何だろうね。“坂バカ”の仲間入りかな。ウフフ。みみ爺も栄えある“坂バカ”の称号をもらえるだろうか。
急勾配の先には集落らしい家並みもほとんどなく、けっきょく山を越えただけのようだったよ。
道を下って行くと県道178号に出た。養老川に沿った道だ。近くには有名な“粟又の滝”というのがあるらしいけれど、今日はそちらには行かない。
県道を南下していくとまたトンネルだよ。小川トンネルと書いてある。
トンネルをくぐるのは楽しいし好きだよ。その先で新しい風景に出会えるような気がしてね。だからトンネルに入るときはワクワクするんだ。
養老川に架かる橋だ。
前方に見えてきたトンネルは会所隧道という。トンネルを境に大多喜町から勝浦市になるんだ。
トンネルを出て少し下ると勝浦ダムが見えてきた。ダムの上まではまたひと上りするよ。
ダムへ上る途中からの眺めだ。田んぼには水がはられている。もうじき田植えが始まる季節なんだね。春らしい日差しに満ちた風景だよ。
ダム湖だ。静かだねえ。空も水も青い。
西日に湖面のさざ波がきらきら光っている。夕方の静かなダム湖を眺めながら、しばらくのあいだ今日の旅を振り返った。いろんな道を走って来たよ。少し寒かったけれど、明るい日差しに満ちて、すばらしい一日だったね。
それにしても今日のコースはアップダウンが多かった。距離は68Kmほどだが、獲得標高は1100m以上だ。病み上がりなのによく頑張ったよ。
さあ、あとは安房小湊まで下るだけだ。
林道内浦山線だ。ここを下って行くんだね。
房総の山々だよ。
下りは気持ちがいい。しかし今日の下りはかなり寒い。ダウンを着ていてよかったよ。
あっという間に下ってしまった。標高があまりないからね。
安房小湊の海だ。気持ちがいいほど青い空と海だ。旅の終わりだ。
電車が来るまで1時間近く待った。本数が少ないから、タイミングが悪いとこうなる。でも、旅の終わりにのんびりと電車を待つのもいいかもしれない。
やっと電車が来たよ。近づいてくる電車のヘッドライトの明りを見ると、旅が終わったんだと思う。みみ爺お疲れさん。
予報では高気圧に覆われ、一日晴れて、にわか雨もないという。ただ、気温は13~14℃ほどしか上がらないらしいので、少し寒いかもしれない。たためば小さくなるユニクロのライトダウンを着て行くことにした。暑くなったらまるめてフロントバッグの底に押し込めばいい。
朝9時、JR外房線の誉田駅から出発だ。今年最初のランドナー旅だよ。嬉しいなあ。
予報通りの天気だ。青い空に雲一つない。眩しい春の日差しが周囲の空気をきらめかせている。
駅前の県道20号・大網街道を東へ300mほど行くと誉田跨線橋西という交差点がある。そこから南へ住宅街を抜けて走って行くと、道はやがて里山のような静かな裏道へと変わる。
まもなく、駅前から続いている県道128号に合流してしまうが、車もほとんどなく走りやすい。
開けた明るい風景の中の新瀬又橋を渡る。春の日差しがいっぱいだよ。
菜の花はところどころで咲いているけれど、いわゆる日本の桜・ソメイヨシノはまだ咲いていない。明日以降気温が大幅に上がるらしい。東京方面では週末辺りからぼちぼち満開になるそうだ。…房総の方が暖かいというイメージがあるので、早くから咲くのかと思っていたよ。
道は車がまったく走っていない。淋しいくらいだ。平日はいいね。
東国吉というところから県道を逸れるよ。
自転車旅はやっぱりこういう道がいいねえ。ちょっと林道っぽいよ。
広いきれいな道に出たけれど、これは県道ではないみたいだね。一人で走るにはもったいないような道だね。
千葉国際カントリークラブ入り口前を右に曲がって道を下って行くと間もなく長柄ダムだ。明るくて静かだよ。湖を見ると心が癒されてホッとするね。寝そべって、いつまでも日向ぼっこをしていたいようだよ。
長柄川大橋を渡るために、県道14号を左に曲がって行くつもりだった。けれど、県道に出る手前で細い道を見つけたんだ。地図を見ると通り抜けられそうだ。こんな道を見つけると何だか冒険心がわいてきてワクワクするね。距離は700~800mくらいだったと思うが、全線未舗装だったよ。
長柄川大橋だ。
都市農村交流センターの前をひと上りして、房総導水路に出たよ。
房総導水路っていうのは、大きな水源のない房総半島に利根川の水を運ぶために作られた水路のことらしいね。この道路の下に大きな水路が続いていると思うと不思議な気がするよ。
しばらくはこの房総導水路をたどって走って行くよ。
秋元牧場だ。冬枯れた景色が広がっている。人も動物も姿が見えない。
気持ちのいい道だなあ。
房総導水路の道を逸れ、田んぼを挟んで並行して続く細い道をのんびり走って行くよ。いい気持だ。
笠森寺だ。
笠森観音の駐車場の隅に自転車を止めて、参道の石段を上って行くことにしたよ。
途中にあった杉の木だ。
さらに上って行くと、今度は子授楠という霊木があった。根元の大きな穴を夫婦でくぐると子宝が授かるというらしいよ。
笠森観音堂だ。重要文化財というだけあって、見ごたえのある立派な建築物だね。
境内で買ってきた黒招き猫だよ。すごくご利益があると評判だそうだ。
さあ、ふたたび房総導水路の道だ。景色に変化があって楽しい道だね。
県道148号から楓谷という集落を通り県道147号へ抜ける道だよ。地図を見ると、この道も房総導水路ということになっている。
房総導水路の道は市野々という集落で県道147号から県道27号に変わった。景色がいいので飽きない道だよ。
横山交差点で国道297号を横切って、鍛治町という集落のところから県道172号へと進む。ここからはずっと上りだよ。けっこうきつい。
大多喜リゾートホテルの少し手前、右手の道路わきに馬頭観音と御神木がある。その近くの暖かい日向でお昼にした。風もほとんどなく、春の日差しがとても気持ちいい。
千葉駅構内で買ったアンパンが、安い値段の割にとてもおいしいんだ。たしか去年の春、杉戸林道を走ったときも同じアンパンを食べた。このときもおいしくて感動したよ。
いい眺めだ。低い山並みは、やっぱり房総半島らしい景色だね。
伊藤大山付近までひたすら上り続けて、県道172号から上総中野方面へ向かう道に入った。下り勾配12%の標示があり、ブレーキをかけながら下って行くと間もなくトンネルが現れた。やまびこトンネルというんだよ。
トンネルを過ぎ、紙敷という集落のすこし手前で、林道のような道に入るよ。林道の標示はないけれど、まさに林道そのもののような雰囲気だね。
この道に入ってすぐに1つ目のトンネルが現れた。名前がよくわからない。あとで調べたら御行堀トンネルというらしいよ。古びて苔むしたトンネルはいいなあ。
トンネルを出ると、今度は地層がむき出しになった切り通しだ。いいねえ、こんな道は。
2つ目のトンネルだ。こちらは柏ノ木隧道と書いてあった。
そして3つ目のトンネルだよ。沢向トンネルだね。3つとも同じような表情のトンネルだったけれど、少しずつ雰囲気は違うよ。その違いを見つけるのも楽しい。
上総中野はもうすぐだ。林道っぽくて楽しい道だったね。
上総中野からは県道177号を3Kmほど南へ走り、宇野辺入口というところから再び林道のようないい雰囲気の道に入る。ここはけっこうな勾配をひたすら上って行くんだ。
そして前方にようやく宇野辺トンネルが見えてきた。いい感じのトンネルだね。トンネルの先が宇野辺の集落だ。
トンネルを出て右へ行けば集落の中を過ぎるのだろうけれど、左の道に急勾配の上り坂が見えたのでついそちらを選んでしまった。
…この選択は一体何だろうね。“坂バカ”の仲間入りかな。ウフフ。みみ爺も栄えある“坂バカ”の称号をもらえるだろうか。
急勾配の先には集落らしい家並みもほとんどなく、けっきょく山を越えただけのようだったよ。
道を下って行くと県道178号に出た。養老川に沿った道だ。近くには有名な“粟又の滝”というのがあるらしいけれど、今日はそちらには行かない。
県道を南下していくとまたトンネルだよ。小川トンネルと書いてある。
トンネルをくぐるのは楽しいし好きだよ。その先で新しい風景に出会えるような気がしてね。だからトンネルに入るときはワクワクするんだ。
養老川に架かる橋だ。
前方に見えてきたトンネルは会所隧道という。トンネルを境に大多喜町から勝浦市になるんだ。
トンネルを出て少し下ると勝浦ダムが見えてきた。ダムの上まではまたひと上りするよ。
ダムへ上る途中からの眺めだ。田んぼには水がはられている。もうじき田植えが始まる季節なんだね。春らしい日差しに満ちた風景だよ。
ダム湖だ。静かだねえ。空も水も青い。
西日に湖面のさざ波がきらきら光っている。夕方の静かなダム湖を眺めながら、しばらくのあいだ今日の旅を振り返った。いろんな道を走って来たよ。少し寒かったけれど、明るい日差しに満ちて、すばらしい一日だったね。
それにしても今日のコースはアップダウンが多かった。距離は68Kmほどだが、獲得標高は1100m以上だ。病み上がりなのによく頑張ったよ。
さあ、あとは安房小湊まで下るだけだ。
林道内浦山線だ。ここを下って行くんだね。
房総の山々だよ。
下りは気持ちがいい。しかし今日の下りはかなり寒い。ダウンを着ていてよかったよ。
あっという間に下ってしまった。標高があまりないからね。
安房小湊の海だ。気持ちがいいほど青い空と海だ。旅の終わりだ。
電車が来るまで1時間近く待った。本数が少ないから、タイミングが悪いとこうなる。でも、旅の終わりにのんびりと電車を待つのもいいかもしれない。
やっと電車が来たよ。近づいてくる電車のヘッドライトの明りを見ると、旅が終わったんだと思う。みみ爺お疲れさん。