雄蛇ケ池の周囲4.5キロの遊歩道を自転車で走ってみたい。
風邪が治った気がしたので、ちょっと心配だったが、思い立ったらもう止まらない。家人の制止も聞かず、そそくさと支度をして出発したんだ。

ここは花見川に架かる柏井橋だ。右手に花見川サイクリングロードが見える。
予報では、今朝の最低気温は3℃から4℃ということだったので、日中もかなり寒いのだろうと思っていた。しかし、時刻はすでに10時に近く、日差しもあり気温は上がっているのだろう、さほど寒さは感じられなかったよ。

花見川を過ぎて犢橋台の工場が多く立ち並ぶ地帯に入る手前に、ほんの短い距離だが、ちょっと気に入った道があった。日差しが降り注いでいたのでそう感じたのかもしれないけれど。

そして、工場やマンションが建つ一角のまっすぐな道を進む。面白味もない道だけれど、初めて通る道はなんとなく新鮮だ。ペダルを踏む足は軽い。風邪はすっかり治ったに違いない。

この橋で東関東自動車道を越える。地図では大日橋とあるよ。狭いが車がよく通る。

車の多い面白くない道をしばらく走り、陸上自衛隊下志津駐屯地の東から東金御成街道に出たよ。前方の信号は鎌池という交差点だ。街道はまっすぐにのびている。車が多いね。

総武本線の踏切だ。

すこし進むと左手に鹿島神社があったよ。鳥居の横に馬頭観音がある。


長い参道の先にあった社殿は、初めからあったものではないようだね。
とりあえず今日一日の無事をお願いしたよ。


だいぶ車が少なくなってきたよ。けれど左にガードレールがあるので、後ろから車が来ると逃げ場がない。先へ急ごう。

このアップダウンは「鼻付き坂」というらしい。池は御成公園の東池だよ。


この小さな盛り土は「ちょうちん塚」と呼ばれている。街道を作るために、目印として昼間は白旗、夜はちょうちんをぶら下げていたという。へえ~。

道が急に狭くなり、左手に旧家の長屋門が見られる。みみ爺は、漆喰がはがれおちた壊れかけたほうが好きだね。


この辺りまで来ると車はほとんど来ないのでのんびり走ることができる。

御茶屋御殿跡だ。よくは知らないが、家康が鷹狩りや鮎漁の際に、休憩や宿泊をしたところだという。何もないただの広場だ。


車が来なくて気持ちよく走れるよ。



急なS字カーブの下りだ。

きれいでまっすぐなアスファルト道路に飽きたので、御成街道を逸れて田舎道を行くことにした。やっぱりこういう道が好きだね。


しかし、ナビの設定を徒歩モードにしたままだったので、途中からとんでもない道に入り込んでしまったんだ。

道とは思えないね。廃道化しているよ。靴下やズボンに草の種がいやというほどくっついてしまったんだ。


やっと元の道に出た。


淋しい道だね。このまま先へ進んで大丈夫だろうか。



きれいに切り揃えられた並木の向こうは牧場だ。斉藤牧場という。かなり大きな牧場のようだね。

牧場を過ぎてまたひと上りだ。

再び御成街道に出た。「御成街道跡」の標識があるよ。
ここからは10%越えのアップダウンがいくつも続くよ。江戸時代には、この険しく起伏する難所を「蛇田谷」だの[馬渡しの険]だのといった名を付けて恐れたそうだ。アップダウンが多いのもこの街道の特徴らしい。




県道301号東金山田台線というのを横切ってまた田舎道へ。それが恐ろしい急勾配の下り坂だった。
明るい道に出てホッとしたよ。

雄蛇ヶ池に着いたときは、1時をだいぶ過ぎていたよ。いつの間にか空には雲が広がっていて、寒々しい眺めだね。


寒い日のカップヌードルは最高だよ。風があってなかなかお湯がわかなかったけどね。

さて、いよいよ遊歩道に突入だよ。無事に一周できるかな。この遊歩道は心霊スポットとしても有名らしいから、ちょっと怖い。昔、娘や若い嫁が池に身を投じたという悲しい伝説が二つある。

道は狭いよ。気を抜くと池にドボンといくような所もある。


もちろん階段もある。

全く人に会わない。




15~20%くらいありそうな小さなアップダウンがいくつもある。

ここがだいたい中間地点だ。

また急勾配のアップダウン。そして不気味なほど暗い道。


この階段を上がると小さな東屋があったよ。


東屋からの眺めだ。寒々とした冬の眺めだ

また一つ難所を越える。

おや、水の音が聞こえる。


石畳のダラダラ坂を上ると、そろそろ遊歩道もおしまいだ。


ああ楽しかった。夢中で走り抜けた4.5キロだった。
娘のすすり泣く声や、機織りの音は聞こえなかったよ。昼間だからね。…夜だったら絶対にごめんだ。


大網駅へ向かう。


東金線の踏切だ。大網駅はもうすぐそこだよ。

東金御成街道は、史跡を訪ね歩くのが好きなものにはそれなりにおもしろいのかもしれない。しかし、自転車で走る「道」を楽しむのが好きなものにはどんなもんだかね。
街道筋の所々に神社や寺や史跡など、歴史の跡は残っていても、アスファルトできれいに舗装された道には、沿道の風景にも昔の面影はほとんどない。むしろ荒れた田舎道の方がはるかに昔を感じさせてくれる。自転車で走っていて、どこか懐かしい風景にホッと癒されるのも田舎道の方だ。
なにはともあれ、今日一番楽しかったのは、スリルのある雄蛇ヶ池の遊歩道だったよ。
風邪が治った気がしたので、ちょっと心配だったが、思い立ったらもう止まらない。家人の制止も聞かず、そそくさと支度をして出発したんだ。

ここは花見川に架かる柏井橋だ。右手に花見川サイクリングロードが見える。
予報では、今朝の最低気温は3℃から4℃ということだったので、日中もかなり寒いのだろうと思っていた。しかし、時刻はすでに10時に近く、日差しもあり気温は上がっているのだろう、さほど寒さは感じられなかったよ。

花見川を過ぎて犢橋台の工場が多く立ち並ぶ地帯に入る手前に、ほんの短い距離だが、ちょっと気に入った道があった。日差しが降り注いでいたのでそう感じたのかもしれないけれど。

そして、工場やマンションが建つ一角のまっすぐな道を進む。面白味もない道だけれど、初めて通る道はなんとなく新鮮だ。ペダルを踏む足は軽い。風邪はすっかり治ったに違いない。

この橋で東関東自動車道を越える。地図では大日橋とあるよ。狭いが車がよく通る。

車の多い面白くない道をしばらく走り、陸上自衛隊下志津駐屯地の東から東金御成街道に出たよ。前方の信号は鎌池という交差点だ。街道はまっすぐにのびている。車が多いね。

総武本線の踏切だ。

すこし進むと左手に鹿島神社があったよ。鳥居の横に馬頭観音がある。


長い参道の先にあった社殿は、初めからあったものではないようだね。
とりあえず今日一日の無事をお願いしたよ。


だいぶ車が少なくなってきたよ。けれど左にガードレールがあるので、後ろから車が来ると逃げ場がない。先へ急ごう。

このアップダウンは「鼻付き坂」というらしい。池は御成公園の東池だよ。


この小さな盛り土は「ちょうちん塚」と呼ばれている。街道を作るために、目印として昼間は白旗、夜はちょうちんをぶら下げていたという。へえ~。

道が急に狭くなり、左手に旧家の長屋門が見られる。みみ爺は、漆喰がはがれおちた壊れかけたほうが好きだね。


この辺りまで来ると車はほとんど来ないのでのんびり走ることができる。

御茶屋御殿跡だ。よくは知らないが、家康が鷹狩りや鮎漁の際に、休憩や宿泊をしたところだという。何もないただの広場だ。


車が来なくて気持ちよく走れるよ。



急なS字カーブの下りだ。

きれいでまっすぐなアスファルト道路に飽きたので、御成街道を逸れて田舎道を行くことにした。やっぱりこういう道が好きだね。


しかし、ナビの設定を徒歩モードにしたままだったので、途中からとんでもない道に入り込んでしまったんだ。

道とは思えないね。廃道化しているよ。靴下やズボンに草の種がいやというほどくっついてしまったんだ。


やっと元の道に出た。


淋しい道だね。このまま先へ進んで大丈夫だろうか。



きれいに切り揃えられた並木の向こうは牧場だ。斉藤牧場という。かなり大きな牧場のようだね。

牧場を過ぎてまたひと上りだ。

再び御成街道に出た。「御成街道跡」の標識があるよ。
ここからは10%越えのアップダウンがいくつも続くよ。江戸時代には、この険しく起伏する難所を「蛇田谷」だの[馬渡しの険]だのといった名を付けて恐れたそうだ。アップダウンが多いのもこの街道の特徴らしい。




県道301号東金山田台線というのを横切ってまた田舎道へ。それが恐ろしい急勾配の下り坂だった。

明るい道に出てホッとしたよ。

雄蛇ヶ池に着いたときは、1時をだいぶ過ぎていたよ。いつの間にか空には雲が広がっていて、寒々しい眺めだね。


寒い日のカップヌードルは最高だよ。風があってなかなかお湯がわかなかったけどね。

さて、いよいよ遊歩道に突入だよ。無事に一周できるかな。この遊歩道は心霊スポットとしても有名らしいから、ちょっと怖い。昔、娘や若い嫁が池に身を投じたという悲しい伝説が二つある。

道は狭いよ。気を抜くと池にドボンといくような所もある。


もちろん階段もある。

全く人に会わない。




15~20%くらいありそうな小さなアップダウンがいくつもある。

ここがだいたい中間地点だ。

また急勾配のアップダウン。そして不気味なほど暗い道。


この階段を上がると小さな東屋があったよ。


東屋からの眺めだ。寒々とした冬の眺めだ

また一つ難所を越える。

おや、水の音が聞こえる。


石畳のダラダラ坂を上ると、そろそろ遊歩道もおしまいだ。


ああ楽しかった。夢中で走り抜けた4.5キロだった。
娘のすすり泣く声や、機織りの音は聞こえなかったよ。昼間だからね。…夜だったら絶対にごめんだ。


大網駅へ向かう。


東金線の踏切だ。大網駅はもうすぐそこだよ。

東金御成街道は、史跡を訪ね歩くのが好きなものにはそれなりにおもしろいのかもしれない。しかし、自転車で走る「道」を楽しむのが好きなものにはどんなもんだかね。
街道筋の所々に神社や寺や史跡など、歴史の跡は残っていても、アスファルトできれいに舗装された道には、沿道の風景にも昔の面影はほとんどない。むしろ荒れた田舎道の方がはるかに昔を感じさせてくれる。自転車で走っていて、どこか懐かしい風景にホッと癒されるのも田舎道の方だ。
なにはともあれ、今日一番楽しかったのは、スリルのある雄蛇ヶ池の遊歩道だったよ。