奥さんが大阪の実家に帰るというので中川駅まで送る。
「いつ帰ってくるの」と聞くと「さあ、いつかしら」
中川駅で降ろしてから、一志方面へ。
近鉄の線路沿いにエスティマを止めて、めいとともに電車が来るのを待つ。
午前9時2分初の大阪行き急行が通り過ぎる。
俺達に気づいたのかどうか・・・。
昨夜は甚ちゃんがやって来た。
この4月から尾鷲勤務。
週末に塾に姿を見せるのはこれが最後か・・・。
慎也(津高2年)とこれからの1年間のことを話しているうちに、里恵が帰ると言う。
つまりは里恵の勉強部屋だった真ん中の部屋を俺達が占領したかたちとなったわけだ。
「先生、里歩は私が送っていくけど、甚ちゃんがおらへんの」
「帰ったんかな」
「いや、それはないわ。鞄もスーツも置いてあるから」
慎也との話が終わり、甚ちゃんを探す。
高校生の部屋は真っ暗、しかし暖房がついている。
電気をつける・・・奥に進む。
床にバスマットを敷いて甚ちゃんが眠っている。
風邪をひかないように・・・手を合わせ合掌。
部屋の電気を消す。
今日の土曜日、甚ちゃんは運べるものだけ車に積んで一路尾鷲へ。
週明けの月曜日は津の本庁に出勤、翌火曜日から尾鷲での新生活がスタートする。
そして甚ちゃん同様にこの地から飛翔する舞。
聞けばすでに京都に引っ越したとか。
つまりは今夜の土曜日、寂しくなる。
いや・・・今夜の、ではなく今夜からの・・・だ。
今夜から明日にかけて娘たちをエスティマに乗せて大阪の奥さんの実家へ輸送。
夜っぴき開いている通天閣下の串屋で串カツを食してトンボ帰りの予定。
大阪まで送っていくのだから娘達の奢りだ。
午前1時出発、午前3時到着予定。そして1時間食事をして午前4時出発、午前6時到着てなところか。
ともかく明日の日曜日の午前9時までには戻るつもり。
奈々子(津高2年)の古典の授業に新高1を参加させてみる。
再び伊勢物語、在原業平と対峙である。
今日から助動詞活用表を横に置きながらの授業。
梨紗や里歩、予想通りにげんなりした顔。