ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

焦げたビスケット

2018-09-26 | アメリカ事情

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私が小さな子供だったとき、母はよく朝食を夕食に供したものである。特にある夜、仕事で辛い長い時間を過ごして帰宅した母が、朝食を夕ご飯に作ったことを私はよく覚えてる。


すでに遠くに過ぎ去ったその夜、母は、父の前に卵、ソーセージ、そしてものすごく焦げているビスケット(ちいさなパン)を置いた。私はそれに誰が気づくかどうかと待っていたのを覚えている。しかし、父はさっさとビスケットの一つに手を伸ばし、母に微笑み、私にその日学校でどう過ごしたかを聞いたのだった。私はそんな父になんと答えたのか覚えてはいないが、父がそのビスケットにバターを塗り、さらにジャムを塗って、すべて食べるのを見ていたのを覚えている!


私がその晩テーブルから離れたとき、母がビスケットを焦がしてしまったことを父に詫びているのを聞いた。私は父が母に言ったことを決して忘れないだろう: 「ベイビー(愛する者に対しての呼びかけ)、私は焦げたビスケットが大好きだよ。」


その夜、私は父におやすみなさいのキスをしに行った。 私は父に、本当に焦げたビスケットが好きかどうか尋ねた。父は腕を広げて私を包みこみ、言った。「お母さんは、今日仕事で忙しい一日を過ごし、本当に疲れているんだ。そして、焦げたビスケットが誰かを傷つけることは決してないんだよ!」


ご存知のように、人生は不完全なもので、そして不完全な人々でいっぱいである。私とて、ほとんど何が得意で完璧だ、というわけではないし、誕生日や記念日をうっかり忘れたりもする。それでも私が長年にわたって学んだのは、互いの欠点を受け入れ、互いの違いをむしろ喜ぶことを選ぶことが、健全で長持ちのする関係(特に婚姻関係)を築き続けるのに、最も重要な鍵のひとつだということである。


 

これは、今日あなたのため、そして私のための祈りである。 それは、あなたが、人生の善いところや悪いところ、醜悪な部分を受け入れ、それらを神の足元に置くよう学ぶことである。 結局のところ、神は、焦げたビスケットで責められない関係をあなたにお与えになられる唯一のお方だからである。


 

このような理解の仕方は、実際に、夫婦関係、親子、あるいは友人間などのどんな関係にも、あてはまり、その基礎となる。ある人は言った。「誰か他の人のポケットにあなたの幸せへの鍵を入れないこと - あなた自身のものにすることである。」


 

だから私にビスケットを回していただきたい、もちろん、焦げたものでも結構である。



ーhttps://www.housetohouse.comで見つけた話・作者不詳