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12月23日から29日までの一週間は、「あなたに光を」というテーマでの提案です。まずは、ポール・ハーヴィの「人と鳥」というお話を。
ポール・ハーヴィ、ABCラジオ、2004年12月24日午前1時57分放送されたクリスマスの話
人と鳥
ポール・ハーヴィ
出所が辿れないので、私はこの話を「人と鳥のクリスマス物語」と題することにしました。神(の御子)が、お生まれになり、飼い葉桶に入れられたというクリスマス物語は皆さんがご存知かと思います。けれど、見かけるところ、多くの人々はそれを素通りするかのようにしていて、それは現代人が、質問に対してのもっと複雑な答えを求めているので、この話はひどく単純なことなのではないかと私は思います。だから、冷笑して皮肉る者や懐疑的な人に、私は現代の寓話を捧げようと思います。
さて、私が紹介しようとしているこの人は、あの(クリスマスキャロルに出てくる)スクルージのようなケチではありませんでした。彼は親切で、まともな、ほぼ善人でした。家族には寛容で、他人とのやりとりでは正しくありました。しかし、クリスマスの時期に教会で語られる、つまり神が人となった、というような話を信じることができなかったのです。道理にかなわないと思っていたし、信じているふりをするには、彼は、正直過ぎました。ただ彼は人間として地球にやってきたとする神の話、イエスの物語をそのまま受け取ることができませんでした。 「がっかりさせてすまないが、」と彼は妻に言いました。「しかし、このクリスマスイブに教会に礼拝しに行くつもりはないよ」もし彼が教会へ行けば、自分を偽善者のように感じるからだと言いました。それならむしろ自宅にいて、家族の帰りを待つほうがよいと思ったのでした。それで彼は家にとどまり、家族は真夜中の礼拝に行きました。
家族が車で去ってしばらくして、雪が降り始めました。彼は窓辺に行き、激しく降り始めた雪をつかの間眺め、それから暖炉の傍にある椅子にもどり、新聞を読み始めました。数分後、彼はバタンというような音に驚かされました。それから又同じ音がし、また繰り返されました。なにかぶつかるような、そんな音でした。最初は誰かがリビングルームの窓に雪の玉を投げつけているのかと思いました。しかし、玄関に行ってドアを調べてみると、雪の中で惨めに寄り集まっている鳥の一群を発見しました。この吹雪に巻き込まれ、避難所を必死に捜索して、ここの大きな一面ガラスの窓へ飛び込もうとしていたのでした。
このみじめな生き物をそこにおいたまま凍らせることはできないと、彼は子供たちがポニーを飼っていた納屋を思いつきました。もしそこに鳥をいれるようにすれば、暖かい避難所を提供できると思いました。すばやく彼はコートを着て、防寒用オーバーシューズを履き、次第に深くなる雪の中を納屋に向かいました。納屋の戸を大きく開けて、灯りをつけましたが、鳥は、いっこうに入ってきませんでした。彼は食べ物で誘ってみようかと考えました。急いで家に戻り、パン粉を取り出し、雪の上にまき、黄色のライトがつき、戸もあけられている方へおびき寄せられると思いました。ところが、驚いたことに、鳥たちはパン粉を無視し、ただただ雪の中で無力に羽ばたいていました。彼はそうしている鳥を捕獲しようとしました。両腕を振って鳥の周りを歩き回って、納屋の中に入れようとしました。かえって鳥は、温かく明るい納屋以外のあらゆる方向へ飛び散ってしまいました。
それから、彼は鳥が自分を恐れていることに気づきました。彼らにとっては、自分が奇妙で恐ろしい生き物であるのだろうと結論に達しました。彼らに自分が唯一信頼できるものであることを鳥に知らせる何らかの方法を考えつけば。彼は鳥を傷つけるつもりではなく、助けることを願っていました。しかしどうしたらいいのでしょう?ちょっとした動きも彼らを怖がらせ、混乱させるばかりでした。導くことも、追いたててそちらに向かわせることもできないのでした。「ああ、私が鳥でさえいたらなあ。そしたら安全で暖かい場所へ導けるのに。そして鳥たちにわからせることができたのに。
その瞬間、教会の鐘が鳴り響き始めました。その音は風に混じって彼の耳に届きました。彼はそこに立ち停まって鐘を聞いていました - Adeste Fidelis(讃美歌「神の御子は今宵しも」) を、 鐘がクリスマスの「良き報せ」を、奏でているのを。そして、彼は雪の中で膝まづきました。
*YouTubeでポール・ハーヴィのクリスマス物語をポール・ハーヴィ自身が読んでいる。
The Man and the Birds
by Paul Harvey
The man to whom I’m going to introduce you was not a scrooge, he was a kind decent, mostly good man. Generous to his family, upright in his dealings with other men. But he just didn’t believe all that incarnation stuff which the churches proclaim at Christmas Time. It just didn’t make sense and he was too honest to pretend otherwise. He just couldn’t swallow the Jesus Story, about God coming to Earth as a man.
“I’m truly sorry to distress you,” he told his wife, “but I’m not going with you to church this Christmas Eve.” He said he’d feel like a hypocrite. That he’d much rather just stay at home, but that he would wait up for them. And so he stayed and they went to the midnight service.
Shortly after the family drove away in the car, snow began to fall. He went to the window to watch the flurries getting heavier and heavier and then went back to his fireside chair and began to read his newspaper. Minutes later he was startled by a thudding sound…Then another, and then another. Sort of a thump or a thud…At first he thought someone must be throwing snowballs against his living room window. But when he went to the front door to investigate he found a flock of birds huddled miserably in the snow. They’d been caught in the storm and, in a desperate search for shelter, had tried to fly through his large landscape window.
Well, he couldn’t let the poor creatures lie there and freeze, so he remembered the barn where his children stabled their pony. That would provide a warm shelter, if he could direct the birds to it.
Quickly he put on a coat, galoshes, tramped through the deepening snow to the barn. He opened the doors wide and turned on a light, but the birds did not come in. He figured food would entice them in. So he hurried back to the house, fetched bread crumbs, sprinkled them on the snow, making a trail to the yellow-lighted wide open doorway of the stable. But to his dismay, the birds ignored the bread crumbs, and continued to flap around helplessly in the snow. He tried catching them…He tried shooing them into the barn by walking around them waving his arms…Instead, they scattered in every direction, except into the warm, lighted barn.
And then, he realized that they were afraid of him. To them, he reasoned, I am a strange and terrifying creature. If only I could think of some way to let them know that they can trust me…That I am not trying to hurt them, but to help them. But how? Because any move he made tended to frighten them, confuse them. They just would not follow. They would not be led or shooed because they feared him.
“If only I could be a bird,” he thought to himself, “and mingle with them and speak their language. Then I could tell them not to be afraid. Then I could show them the way to safe, warm…to the safe warm barn. But I would have to be one of them so they could see, and hear and understand.”
At that moment the church bells began to ring. The sound reached his ears above the sounds of the wind. And he stood there listening to the bells – Adeste Fidelis – listening to the bells pealing the glad tidings of Christmas.
And he sank to his knees in the snow.
私も傷だらけになって、逃げ回っていた小鳥です。
イエスさまが来て、愛のことばを囁いてくださるまでは・・。
読みながら、私たちは、大切なことを忘れてしまっていることに気付かされます。
もうすぐ、クリスマス。
私はクリスチャンではありませんが、この日は真摯に祈りをささげたいと思っています。
親の心子知らず、ということでしょうか。
十七でキリスト教徒となりましたので、ある時は、それはその年代特有の感受性のせいなのかとも考えましたが、そうではなく、一度真実だとわかったことは、どうしても否定できないからだと思います。とても十代の不安定な感情で決めたことでは、長続きしなかったでしょう。今もなお、孫のいる年代になっても、福音に触れない日はありません。あの時が私にやってきた「季節と時間」だったのだと思っています。
祈りは、万国共通、そして宗教のあるなしに関わらず、できるものですから、言い方は変ですが、「便利」です。loveさまの温かいお心は、どのような方々にもありがたいものです。