月イチ病院の日。
採血とかを済ませた後、美術館へ。
『「がまくんとかえるくん」誕生50周年記念 アーノルド・ローベル展』行ってきました。
日本でも国語の教科書に採用されるほどの人気を持つ絵本「がまくんとかえるくん」。
その作者であるローベルの数々の絵本作品の原画などを集めた展覧会、でございます。
病弱で本を読み、お話を考えることが好きだった少年時代。
アートスクールを卒業後即結婚、広告会社に勤めるも絵本作家の夢を捨てられず
手製の絵本をポートフォリオにして、持ち込みからのデビュー。
54年の生涯で100冊もの絵本を送り出します。
この展覧会では「がまくんとかえるくん」が中心ではありますが
そのキャリアの様々な作品の原画やレイアウト、
そして担当編集とのやりとりに至るまで…を展示し
どういう流れで作品が生まれていったのか、
そして、「アーノルド・ローベルという人はどのような人だったのか」も
感じられるような内容となっています。
物語を愛し、家族を愛し、ニューヨークを愛し、絵を楽しむ一方で
晩年にカミングアウトし、妻と別れ、自分自身として余生を生きる道を選ぶ。
内向的ながまくんもアクティブなかえるくんも、それぞれローベルの別側面であるとともに
その二つの側面がお互いを尊重しつつ支えあうからこそ生きていける、という
そんな部分を感じたりもいたしました。
常設展では昨年亡くなった長崎出身の現代アーティスト・前田齊(ひとし)の特集展示も。
人型を切り抜いた板にメッセージを込めたデザイン的な作品から、
抽象へと舵を切っていった流れを一望できる特集となっておりました。