「
ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」が最終回を迎えました。
帰ってきたアメコミ入門シリーズでアニメ編として紹介するつもりだったのですが、
そちらはそちらで(いずれ)やるとして、ざっと1年見てきた感想を。
昨年春。
「東映がアベンジャーズでポケモンをやる」という情報が流れてきたときは
正直頭に「?」マークが大量に浮かんできました。
キャラデザを見て、「なんか違うな・・・」と頭をよぎりましたが
見られるんだし見てみるかー、と放送を待つことに。
メインのアベンジャーズキャラはいいとして・・・
アイアンフィスト?Dr.ストレンジ?ウォーマシン?
・・・このへんのキャラまで出てくるの?
と、登場キャラに驚きながらも、ゆったりとしたテンポの展開に
「え、これで1話終わるの?」と思わされた1話。
その後も「展開遅いなぁ・・・」とやきもきしながらも
ついに全員が揃った時の「アベンジャーズ・アッセンブル!」に見続けることを決意して。
(ここまでの展開が最初の2~3話で終わっていれば・・・と今でも思います)
そしてX-MEN編。
脱毛されたウルヴァリンに戸惑いながらも
X-MENを語る上で外せない要素・・・ミュータント差別をストーリーの軸に置き
「他のヒーローたちに比べて、なんでミュータントは差別されるんだよ!」
「・・・その疑問を大人になっても持ち続けろ」という台詞のやり取りを入れたことで
この作品の『本気』を改めて実感しました。
ロキを言葉で煽りまくるアイアンマン、という最初の決戦を経て
(映画「アベンジャーズ」と合わせ、すっかりロキ=「笑いの神」に・・・w)
続く巨悪・レッドスカル編では日本では知名度の低いキャラを集めたセカンドヒーロー達・・・
ファルコン、ブラックパンサー、アイアンフィスト、パワーマンの見せ場を作るとともに
なんでもありなギャグキャラであり、シビアな傭兵でもあるというデッドプールの2面性を存分に見せ
人気投票ではヒーロー部門堂々の一位を獲得、という日本におけるこのキャラの人気を高めたことも
大きなトピックになっていたのではないでしょうか(邦訳本も売れまくってる模様)
「正義は勝ち、悪は破れる」という世界の法則への挑戦、という題目を掲げ
主人公たちの一人を洗脳するというアメコミお約束展開も見せながらも
同じく定番ネタである変装して敵内部に忍び込んでいた味方(ホークアイ)という逆転を経て
ヒーロー達の前に敗れ去ったレッドスカル。
この作品は「少年とヒーロー達の絆の物語」である、という側面を印象付ける展開であり
少年たちの成長と進化、そしてヒーロー達のパワーアップを結び付けた
「ビルドアップスマッシュ」の登場もひとつのトピックといえるでしょう。
(デザインには賛否両論あるでしょうが・・・)
ノバ、マンダリン、ウルトロン、ジャイアントマン、ヴェノム、ブレイドといった
ゲストキャラたちの登場から始まった最終章。
「1年番組」であるという時間と長い話数による「積み重ね」が結実したストーリー展開が
ピークを迎えたのが復活したロキ、そして異界の帝王ドルマムゥという強大な敵との戦いであり
最終局面、続々と助けに来る(意外なメンバーを含めた)助っ人たちであり
それはまさに「マーベルユニバースの危機に敵味方の枠を超えて立ち上がった」感のある
アメコミと日本の少年漫画の幸せな融合の姿であったようにも思います。
キャラデザはいわゆるアニメオタクに受ける種類ではないし、
作画だって基本は省エネ感が漂ってるし(ただ、数話に一度とんでもなく動く回がある)
関連商品は売れなかったし、データカードダスも3弾で終了したし
おそらくアニメ史的には大量の作品の中に埋もれていく作品、なのかもしれません。
それでも。
アメコミという素材を用いて、ディズニーと東映が日本で作った真っ当な少年向けアニメ、として、
そしてアメコミという素材の味を、きっちりと活かした作品、として、
1年間見続けた人の心には残っていくだろうし、この作品でアメコミの楽しさを知った人が
映画観に行ったり、邦訳本を手に取ってくれたりしてくれるといいなぁ・・・とも思います。
・・・テレビで見た夜、ニコ動で字幕ONにして公式配信見るの、楽しかったよ。
特にデッドプール回以降w
そして4月からは「
アルティメット・スパイダーマン:ウェブ・ウォーリアーズ」を一緒に楽しめるといいなぁ。