Rimshot!!!!

映画観たり、アメコミ読んだり、占いしたり。

Twitterでやってたのをまとめてみたよ

2015-10-31 | 
宣伝会議賞が追い込みなので占い以外の更新ができてませんでしたが、
Twitterはちょこちょこやってました。

Twitterのハッシュタグに
「#読書週間だからファボされた数だけお勧め本プレゼンする」というのがありまして。
それをやってみて5つお気に入りがついたのでさっそく5冊を紹介いたしました。


#読書週間だからファボされた数だけお勧め本プレゼンする
1冊目 レナード・ニモイ「わたしはスポック」

「スタートレック」のMr.スポック役、レナード・ニモイの自伝。
スタトレ好きとしては裏面のごたごたにはあまりどぎつく触れていないところに好感が持てる1冊。

#読書週間だからファボされた数だけお勧め本プレゼンする
リリアン・J・ブラウン「猫は殺しをかぎつける」

コージーミステリの代表作、シャム猫ココシリーズ1冊目。
変に猫が擬人化されず、あくまで猫らしく行動しているだけなのに
それが事件の手がかり発見に結び付くのが上手い。

#読書週間だからファボされた数だけお勧め本プレゼンする
横田順彌「明治不可思議堂」

すっかり明治期SF研究家になってしまったSF作家による明治庶民文化コラム集。
歴史や名作文芸ばかりでは見えてこないあの頃のポップカルチャーが楽しい。

#読書週間だからファボされた数だけお勧め本プレゼンする
金庸「侠客行」

巻き込まれ型主人公がどんどん俺TUEEEになり、周りに美少女ヒロインも増えていく中華ラノベ。
大河作品な「射英雄伝」シリーズもいいけど、3冊で終わるこちらが最初に手を出すにはおすすめかな。

#読書週間だからファボされた数だけお勧め本プレゼンする
5冊目 森村泰昌「踏みはずす美術史」

美術コスプレ作品を制作する現代芸術家による、美術作品との付き合い方を自作制作のエピソードを交えて紹介する本。
つい身構えがちな「美術鑑賞」への考え方に新しい視点が開ける1冊。


ここまでの紹介にお気に入りが12個ついていたので、
ハッシュタグをつけずにセカンドシーズン12冊を。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-01
宇多丸「ライムスター宇多丸のマブ論CLASSICS アイドルソング時評2000-2008」

映画について喋るハゲのアイドルソング論。
ハロプロ黄金期の終わり~Perfumeブレイクまでの時代の流れが現代に重なりつつあるように見えるような1冊。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-02
佐藤雅彦「四国はどこまで入れ換え可能か」

最近では「2355」「ピタゴラスイッチ」のクリエイターとして有名なCMプランナーの小ネタ集。
これと「プチ哲学」から「2355」へのリサイクルがわりと多い。
野良コピーライターとしてかなり影響されてる1冊。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-03
マイクル・ムアコック「この人を見よ」

「エターナル・チャンピオン」シリーズで知られるSF作家の、キリストをテーマにした時間SF。
・・・というかほぼ「ライフ・オブ・ブライアン」や、これw

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-04
フィリップ・K・ディック「人間以前」

旧訳の「まだ人間じゃない」ってタイトルのほうが好きなんですが、今からでは手に入らないので新訳版で。
世にも奇妙テイストも強い傑作SF短編集。
「変数人間」「トータル・リコール」など他の短編集もあわせて是非。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-05
テリー・ブルックス「魔法の王国売ります!」

妻を亡くした弁護士が100万ドルで買った「魔法の王国」は荒れ果てた問題だらけの国だった・・・
「ランドオーヴァー」シリーズ1作目、異世界飛ばされ系ライトファンタジー古典のひとつ。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-06
トーマス・M・ディッシュ「いさましいちびのトースター」

別荘に置き去りにされた古い家電製品たちが、都会に住む持ち主めざして大冒険するジュブナイルSF。
水玉螢之丞さんの「いさましいちびのイラストレーター」の元ネタです。
ディズニーアニメ化も。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-07
安達忠夫「ミヒャエル・エンデ」

エンデ存命中の88年に書かれた新書。
生い立ちから各代表作についての解説と、エンデ作品世界に深く踏み込むためのガイドブックであり、
「ジムボタン」「モモ」「はてしない物語」以外の作品へのガイドに最適な1冊。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-08
池波正太郎「散歩のとき何か食べたくなって」

おなじみ時代小説の大家の食エッセイ。
しかし本当に書きたかったのは美食よりも空襲と高度成長という2度の大破壊で失われた美しき「東京」の「粋」の文化への哀悼ではなかったか、と思ってしまう。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-09
浅田次郎「サイマー!」

ギャンブル狂ベストセラー作家の世界競馬場巡りエッセイ。
競馬に対する深い愛情と「運命と戦う遊戯」としてのギャンブルに対する真摯な姿勢が伺えて、門外漢でも楽しい1冊。
世界カジノ巡りの「カッシーノ!」もおすすめ。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-10
赤瀬川原平・山下裕二「日本美術応援団」

現代芸術家と美術研究家の二人による日本美術再発見の旅。
古い『お勉強』というイメージの日本の美術作品たちが、新しい視点と知識でどんどん楽しい「芸術」へと変貌していくのが面白い1冊。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-11
朱川湊人「ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント」

本編にも脚本参加した直木賞作家による、新人隊員の目を通したもう一つの「ウルトラマンメビウス」。
小説版=エロとグロを盛り込めばいいんだろうというよくある特撮ノベライズとは一線を画す内容。

ふぁぼで本プレゼンするやつ 2-12
春日太一「なぜ時代劇は滅びるのか」

「時代劇」というジャンルの凋落とその背景の歴史を容赦なく突き付けてくる新書。
ここに書かれているのは「時代劇」という一ジャンルだけの話ではなく、日本のあらゆる面に共通することではないか、と背筋が寒くなる1冊。


いくつか除いて、だいたいの本は今でも手に入る・・・と思うので
もし興味を持たれたら読書の秋に是非手に取ってみてくださいませ。
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10/26~11/1の運勢

2015-10-25 | 占い
ついに10月も終わり。土曜日はハロウィンですね。
すっかり日本にもイベントとして定着しつつある感があります。

今週の占いをどうぞ。

牡羊座:愚者(正)
チャレンジ精神を発揮するといい結果がついてくるかも。風変りな友人や恋人との出会いも。

牡牛座:女教皇(正)
鋭いひらめきが問題解決の糸口に。知性的な人に縁がありそうです。

双子座:皇帝(正)
責任感ある態度に好感が持たれます。強い意志で着実に努力を。

蟹座:太陽(正)
将来は明るい、と思えるような出来事がありそう。晴れた日は外に出て。

獅子座:法王(逆)
気分がうわの空で集中できないかも。体調不良は即病院へ。

乙女座:運命の輪(逆)
一目惚れへの深入りは後悔することになるかもしれません。ツキがないと感じそう。

天秤座:悪魔(正)
思わぬ邪魔で事態が悪化しそうな気配。気苦労の多い一週間です。

蠍座:女帝(正)
体力が充実してきます。苦手も克服できそうな気分に。

射手座:星(正)
頭が冴え、理想が実現しそうに思えるかもしれませんが、独りよがりにならないように。

山羊座:正義(正)
裏表のない態度が信頼されそうです。健康診断をうけてみるのもいいかと。

水瓶座:戦車(逆)
気ばかりが焦ってしまいそう。苦しい中でも思いやりをもった態度が大切です。

魚座:魔術師(逆)
なかなかきっかけが作れず、進展は遅れてしまいそう。積極性を大切に。

今年もおどろくなかれ、あと2か月です。
もうお店にもカレンダーや手帳が並び、クリスマスやお正月の商品も並んでいます。
来年のことを考える前に、今年の残りをどう楽しく元気に過ごすか、を考えたいものですね。
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基礎からのアメコミ映画講座:アベンジャーズ:AoU編

2015-10-25 | 映画
帰ってきたアメコミ講座の途中ですが、ゴールデンウィークと
韓国などで公開開始(日本は2か月後だけどな!)ということで
「アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン」予習復習緊急スペシャルです。
GWの予定が無くておうちでレンタルした映画でも見るか、という方、
海外旅行のついでに現地で「アベンジャーズ2」見てくるわ、という方は
ぜひ参考にしてみてください。
・・・ということで日本公開前に公開していた記事だったんですが
「アントマン」でいくつか年表修正が必要になったので
「AoU」のMOVIE NEX発売前というタイミングで再度修正しています。

まず、これまで&日本ではこれから展開のものも含めて、
ここまでのマーベル・シネマティック・ユニバース作品の歴史について。
(劇中時系列を基準に。★印はまだ日本展開が始まっていないもの)
※6月14日 間違いを修正しました
※10月25日 「アントマン」内容等を踏まえて修正

第2次大戦、超人兵士キャプテン・アメリカ誕生
(「キャプテン・アメリカ:ファースト・アベンジャー」)

戦後、ペギー・カーターたちの手によってS.H.I.E.L.D.の前身になる組織設立
(ドラマ「エージェント・カーター」★)

(この間しばらく空きます。(「アントマン」で少し触れられたけど)
よその宇宙(FOX)では
キューバ危機がミュータントたちによって回避されたり(「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」)
ケネディが暗殺されたり、ベトナム戦争にミュータントが派兵されたり(「X-MEN:フューチャー&パスト」)
たぶん80年代の冷戦の最中不老不死のミュータントで大変なことになったり(「X-MEN:アポカリプス」★)
超人兵士計画の被検体にミュータントが選ばれたり(「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」)と
「ウルヴァリン:SAMURAI」以外の公開されたX-MEN全シリーズがこの間に入る感じになるはず)

トニー・スターク、テロリストに拉致されるも自力で脱出
S.H.I.E.L.D.エージェントのコールソン、トニー・スタークに接触
(「アイアンマン」)

ブルース・バナー博士、ガンマ線の実験で被曝、怪物化
(「インクレディブル・ハルク」)

トニー・スターク、アイアンマンであることを公言。スタークエキスポ開催を発表
ナターシャ・ロマノフ、スターク社に潜入
(「アイアンマン2」)←なぜかジム・ローデスの顔が変わる

オーディンの息子ソー、アスガルドから地球にやってくる
クリント・バートン、落下してきた謎の物体の警護につく
(「マイティ・ソー」)

ロキ率いるチタウリ襲来、宇宙からの軍勢を前にヒーローチーム「アベンジャーズ」を結成
(「アベンジャーズ」 ここまでが「フェイズ1」)←なぜかブルース・バナーの顔が変わる

トニー・スターク、宇宙人相手に自分のアーマーが役に立たないことで不眠に
テロリスト「テン・リングス」の襲撃を受ける
(「アイアンマン3」)
死んだと思われていたコールソン復活、自分のチームを結成し事件解決にあたる
(ドラマ「エージェント・オブ・シールド」シーズン1)

ダークエルフ・マレキス、「エーテル」の回収を企む
(「マイティ・ソー:ダーク・ワールド」)

キャプテン・アメリカ、S.H.I.E.L.D.エージェントとして海賊に襲われたS.H.I.E.L.D.の船を奪還
(「キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー」)
(「エージェント・オブ・シールド」シーズン1がだいたいここまで)

(宇宙で、自称スターロードことピーター・クィル、「オーブ」を回収する
(「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」))

コールソンチーム、犯罪組織ヒドラとの本格的な戦いを開始
(ドラマ「エージェント・オブ・シールド」シーズン2前半)

(盲目の弁護士マット・マードック、この頃犯罪者狩りを開始
(ドラマ「デアデビル」シーズン1))

トニー・スターク、平和維持のためのいい方法を考える
(「アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン」)
スコット・ラング、縮小化装備を盗み出す
(「アントマン」)

コールソンチーム、新たな脅威と出会う
(ドラマ「エージェント・オブ・シールド」シーズン2後半)

スコット・ラング、トレーニングの末にピムテックに侵入
(「アントマン」 ここまでが「フェイズ2」予定)

そして、続くフェイズ3ではヒーロー同士の内戦や
神々の黄昏の訪れ、そして新たなるヒーローの登場も・・・となっているのですが
それはそのときのお楽しみに、というわけで。

さて、続いては「エイジ・オブ・ウルトロン」からの新顔さんたちの予習・・・と
思ったりもしたのですが、ストーリー展開にがっつりからむレベルで改変されているので
「キャプテン・アメリカ:WS」最後に登場したこの人たちの原作設定だけを軽く。

クイックシルバー
能力は超高速移動。スカーレットウィッチとは双子の兄妹。
元はブラザーフッド・オブ・イビル・ミュータンツとしてX-MEN、アベンジャーズと敵対していたが
更生してアベンジャーズに加入、後にXファクターなどのチームを渡り歩くことに。
一時インヒューマンズ(MCUフェイズ3で映画化予定)のクリスタルと結婚し、娘をもうけるも
DVが原因で離婚、クリスタルは後にロナン・ジ・アキューザー(あの「GotG」の!)と再婚。

スカーレットウィッチ
能力は事象操作能力と魔力。
元はクイックシルバーと一緒にBoEMの一員だったが更生後アベンジャーズへ。
彼女の恋愛・結婚が世界に大きな混乱を巻き起こす事件のきっかけに・・・

この二人、実はX-MENの宿敵だったマグニートーの子どものミュータント・・・という設定だったのですが
つい最近の展開(「AVENGERS/X-MEN:AXIS」)で親子関係が否定されまして
彼らはミュータントではない、ということになりました。
(ミュータントだと映画がFOXの管轄になるため、この変更が入ったのかも・・・)
クイックシルバーは「X-MEN:DoFP」に出ていましたが、今回とは別人になったのも
いろいろ大人の事情がからんでいそうです。

MOVIE NEXリリースまであと少し、まだ見ていないタイトル、内容を忘れているタイトルがありましたら
この機会にじっくりと見ておきましょう、そして11月にはぜひお店へ!
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国際都市長崎からみたドイツ もうひとつの交流史

2015-10-22 | アート
長崎歴史文化博物館開館10周年記念特別展として11月29日まで開催中の
国際都市長崎からみたドイツ もうひとつの交流史」に行ってきました。

この展覧会は千葉県の国立歴史民俗博物館で7月から9月に開催されていた企画展
ドイツと日本を結ぶもの-日独修好150年の歴史-」に長崎独自の史料を加え
幕末から明治維新、ふたつの世界大戦を経た日独関係を辿っていく展示内容となっています。

まずこの国にやってきたドイツ人として知られているのは
特にここ長崎ではオランダ商館医としてやってきたシーボルトであり、
彼の日本を紹介する本が後の日本を訪れた諸国に与えた影響は大きいです。
(ペリーはシーボルトの「NIPPON」を読んでおり、
 ロシアはシーボルトに日本に開国を迫る上でのアドバイスを頼んでいます)
当時まだドイツはプロイセンとオーストリアの2国に挟まれた多くの自治都市という状態で
鉄血宰相・ビスマルクによる統一がなされる前に日本に使者を送っており、
条約締結までには本当に紆余曲折があったようです。

倒幕後の明治維新、日本は富国強兵策を学ぶためにヨーロッパに視察団を派遣するほか
多くの「お雇い外国人」を雇っており、その中にはシーボルトの息子である
アレクサンダー・シーボルトの姿もありました。
彼は日清戦争などでの日本のイメージをできるだけ諸外国に対してよいものにしようと
海外新聞社への工作などを担当していたり、といった側面ももっていた模様。
そして富国強兵策の中で、出島に商館を構えていた商社であるクニフラー商会は
工作機械の輸入に生糸・昆布などの輸出で財を成しておりました。

日清戦争後、ロシアの東方進出に協力(ヨーロッパ方面への侵攻を抑えるため)するために
三国干渉を行った結果、一時日本とドイツの関係は冷え込みます。
そして日露戦争での日本の勝利ののち、
第一次大戦で日本とドイツは中国・青島で戦うことになり日本は勝利、
多くのドイツ人捕虜が日本で捕虜として生活することとなりました。
4年間の捕虜生活、国際条約を尊守していた日本政府は彼らに可能な限り快適な環境を与え
(遠足やコンサート、スポーツ大会まで開催した上、周辺地域で働く捕虜も!)
この中で日本で初めての「第9」コンサートが開催されることにもなりました。

第一次大戦の敗戦後、ドイツはのしかかる戦後補償への不満から
ナチス政権が誕生し、「持たざる者同士の同盟」として日本へと接近、
日独伊三国同盟が成立して、第二次大戦へと向かっていくことになります。
第一次大戦のときのドイツの潜水艦・・・Uボートを手に入れていた日本は
それを見習った対艦攻撃用潜水艦を作り、さらにドイツからも潜水艦U511を贈られます。
(今では「艦これ」でおなじみのU511→呂500ですね)
その一方で日本の技術者によってドイツ潜水艦に改修が行われるなど
潜水艦技術を中心とした技術交流が戦争中も進んでおりました。

そして日独がともに戦争に敗れ、ドイツは東西に分裂したのちも
ドイツと日本の友好関係は続き、それはドイツ統一後の現在にも続いています。

この展覧会では、本当にたくさんの充実の史料を見ることができ
(U511の図面まで!)この国とドイツが激動の時代をどう歩んできたのかの
その道のりを楽しむことができる展示となっています。
ただ、文書類に関しては訳文などはついていないため
文書の中身に何が書かれているのか、については不親切感もあります。
(この会場の企画展はだいたいそうなのですが・・・)
幕末好きや艦これ好きの人にも是非見てほしい展覧会ですし、
戦争と平和について考えたい人や昨今のVWのニュースでドイツに関心を持った人にも
是非触れてほしい内容だったなー、と思います。
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ファンタスティック・フォー

2015-10-20 | 映画
天才科学少年、リード・リチャードは、教師やクラスメートに笑われながらも
クラスメートのベン・グリムとともに「物質転送器」を作ることに熱中します。
「人類で初めて転送される人になる」ため、そして「世界を変える」ため。

そして7年後、リードはバクスター財団に見いだされ、
もう一人の天才・ビクターにスーザン・ストーム、
さらにスーザンの弟であるジョニーたちとともに別の惑星への生体転送を実現させますが
人間転送実験はNASAに奪われてしまいそうに・・・
夜にベンを呼び寄せ、こっそりと人体転送を行うリード、ビクター、ジョニー、そしてベン。
転送先で謎のエネルギーに触れた4人のうちビクターは異世界に残され、
手動で彼らを戻そうとしたスーザンと戻ってきた3人の肉体にも変化が・・・

1961年、スタン・リーが「やめる前にやりたかった、今までにないヒーロー物を書こう」と
『最初からチームで』『時にはケンカもし、苦悩もする』等身大のヒーローとして生み出し
マーベルコミックスの「シルバーエイジ」の幕開けとなった「ファンタスティック・フォー」。
以前にも2作が映画化されましたが、今回は設定も新たにした再起動(リブート)版として
超能力青春ムービーの傑作「クロニクル」のジョシュ・トランク監督で作られました。

しかし、旧映画のときと周囲の状況は大きく変わり、出版社・ファンともに
「マーベルのキャラはマーベル・シネマティック・ユニバースに統合すべき」という意見が
大きくなる中、「X-MEN」とともにその逆風の中独自ユニバースを作るという方向性を打ち出し、
それゆえに出版社からも映画化に関する援護射撃が受けられず
(公開前にコミックが終了、メンバーはあちこちのタイトルにバラバラに配置・・・)
さらに監督とFOX上層部との軋轢が監督のSNS上での発言から判明したり、
公開された映画に対してもコミックファンを中心に酷評の嵐が吹き荒れたり、と
日本での公開前から、荒れ模様な作品となっていたわけです。

さて、とりあえず不満点から書きます。
これは前映画でも思ったことですが「F4とDr.ドゥームをなぜ一緒に誕生させてしまうのか」。
マーベルを代表するスーパーヴィランであるDr.ドゥームは
世界最高レベルであるリードには少し劣るものの天才の頭脳と、
リードが使うことのできない魔力にも通じ、
さらには東欧の独裁者としての顔も持っているという「大物」なのですが
(しかも独裁者とはいえ、それなりに国民には愛されている模様)
映画化時には「F4の4人と同じパワーソースに触れたが悪の側に立つ」役割となり
大物感はダウン、そしてその鉄仮面ももともとの原作では「実験の失敗で顔に負った傷の存在が許せず
(この実験失敗を、リードへの逆恨みの根源としています)焼けた鉄仮面で顔ごと焼く」という
壮絶な覚悟ゆえの姿だったものの、映画版ではどちらも「能力を得た結果肉体が金属化」と
ただ姿が似てて名前が同じなだけの人になっちゃってる感が強いです。

そして今作のストーリー上の問題点は、「能力が手に入るまでのほうに長い尺を割いたわりには
後半キャラクターの内面が簡単に片づけられてしまっている」こと。
特に不可逆の異形となってしまったベンの内面に対するフォローは、旧作に比べても
あまりに少なすぎはしませんか・・・?と思ってしまいます。
しかし、前半の丁寧さで映画全編をやるには尺が足りない、アメコミ原作映画である以上
能力を活かした戦闘シーンを入れないといけないわけで、
前半は監督の持ち味が活かされてて好きなんだけど、ペース配分で失敗しちゃったかな・・・と
あの平成ライダーでよく目にしたような感想を持ったりもしております。

しかし、映画見終わった感覚としてはけっこう満足はしてたりします。
アメコミ映画には原作のキャラを致命的につかみ損ねている作品もいくつかある中で
(ブルースが引き籠っちゃう「ダークナイトライジング」とかさぁ・・・)
「ジョシュ・トランクがアメコミヒーローを撮ったらどうなるのか」という
「こうなったらいいな」がところどころに見えて、
「これ、完全版があるならちゃんと見たいなぁ・・・」と思うし、
この世界での『政府公認ヒーロー』であるF4と、迫害されるX-MENとの対比も見てみたい。
ドゥームやギャラクタスがMCUで活躍できないのは残念だけど、
でも僕は「このF4の先」が見てみたい気持ちもあるのですよ。
リードとスーが恋愛し、結婚し、超能力を持った子を育てていく姿や
時には世界の危機の前にリードとドゥームが協力したりする姿も見てみたい、と思いました。

来年は「デッドプール」に「バットマンvsスーパーマン」(邦題・・・)
大本命の「キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー」、「スーサイド・スカッド」
「Dr.ストレンジ」もあるわけですが・・・
なにはさておき、今年最後の超大作であるSW:EP7という祭りが楽しみなところです。
(来年スタトレ3もあるんだよね・・・)
あと予告見たら「オデッセイ」(「火星の人」で何がいかんのか・・・)も面白そうだったし
「007:スペクター」も期待できそう。
公開中作品でいえば「ジョン・ウィック」も見たくはあるし
劇場で見逃した「マッドマックス:怒りのデスロード」「セッション」とかも
ソフト化されてくれましたし、見たいと思ういい映画はたくさんあるのですなぁ・・・
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