里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

エヒメアヤメの実生、発芽約10ヶ月後

2012年05月03日 | 山野草の繁殖
昨年、“ゆとり縁”でエヒメアヤメの苗を何株か頂いたが、その内の1株に一つだけ花が咲き、昨年頂いたエヒメアヤメの種も順調に育っている。
未だご本家の足元にも及ばない状態だが、ご本家の1,000株越えを秘かに狙っている。

〔実生栽培の記録〕
H23.5.7、“ゆとり縁”初訪問。

新聞で、
「府中市上下町で1,000株ものエヒメアヤメ
 栽培している個人の庭園を公開して居られる」
と紹介していたので早速訪問したところ、丁寧に説明をして下さった上に、
「7月に実が稔ったらあげる」
と思いがけない話になった!
H23.7.2、結実。

電話で、
「実が稔ったので、取りに来てください」
と連絡があったので、厚かましくお邪魔して幾つかの実を頂いてしまった!  感謝!
持ち帰って一つの実の中の種の数を数えてみると約9粒入っていた。
H23.7.2、66粒播種。

 真砂土:赤玉土:鹿沼土:バーミキュライト
   1  :  1  :  1  :  1    
 

 へ採り播き。
H23.7.30、発芽開始。

半日陰で乾燥させないように管理したところ、
「翌年の4月に発芽する」
と聞いていたのに、早くも葉が3枚出て草丈も3~4cmに伸び、10月中までに合計で11芽発芽した。
その後、年末までに地上部は全部枯れてしまった。。
H24.5.3、発芽約10か月後。

今年4月になって発芽開始した。
一番手は、昨年7月に発芽したもので
草丈は約30cm。
二番手は、今年になって初めて発芽したもので草丈は約4cm。
共に、葉数は3枚だが、未だ生長している最中だ。

〔オーナー直伝の栽培法〕
 ・真砂土:赤玉土:鹿沼土:バーミキュライト=1:1:1:1 へ採り播き。
 ・半日陰で乾燥させないように管理する(過湿は不可)。
 ・翌年の4月に発芽するので、1ヶ月後にポリポットへ同じ用土を入れ、根を傷つけな
  いようにして移植する。
 ・1年後、庭の南向きで日当たりの良い場所の真砂土へ、根を傷つけないようにして移
  植する。 ※株分けは、以後も一切やってはいけない。

〔栽培の3条件〕
 ・植えられた所から、他の場所へ移植しない事。
 ・植えられた所が、その花の生涯を送る場所と心得る事。
 ・施肥はしない事。

エヒメアヤメ、愛媛菖蒲(アヤメ科、アヤメ属)
中国地方や四国の瀬戸内海沿岸や九州などの一部で、山地の草原に自生する多年草。
開花期の草丈は10~15cm程度だが、花後には伸びて30cmくらいになる。
葉は、幅が約1cmの狭線形で先端は尖っている。
花期は4月末~5月初で、約10cmの花茎の先に径が約4cmの青紫色の花を一つ咲か
せる。
〔名前の由来〕
愛媛県の腰折山で最初に発見された事から“愛媛アヤメ”と名づけられた。
別名の“誰唯草、タレユエソウ”は「誰のためにこんな可憐な花を咲かせるのか」という意味で名づけられた。