里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

福山市職員の給与

2011年12月02日 | 政 治
福山市の広報誌に「人事行政の運営状況」が載っていたので、職員の給与に関する部分を読んでみた。  データ(H22.4.1現在)については広報誌などから引用した。

普通会計における一般職の正職員の人数は、教育長を除くと3,025人だそうで、
部  門
正職員
臨時職員
非常勤嘱託職員
普通会計
3,026
公営企業等会計
1,116
合  計
4,142
1,034
1,840

その給与総額(退職手当を含まない)は約189億円で、
一人当たりでは188億9,363万5,000円÷3,025人≒625万円になるそうだ。
区 分
給  料
職員手当
期末勤勉手当
合  計
2010年度126億1,461万3,000円17億6,373万8,000円45億1,528万4,000円188億9,363万5,000円

又、一般行政職の初任給やラスパイレス指数は国家公務員とほぼ同じで、
区 分
職員数
初任給
平均給料月額(平均年齢)
大学卒
1,157人
17万2,200円
33万7,600円 (42.1才)
高校卒
347人
14万0,100円
38万0,200円 (48.4才)

年   度2001200220032004200520062007200820092010
ラスパイレス指数102.9102.7102.6100.5100.299.2100.0101.1100.3100.7

期末・勤勉手当も国家公務員と同様に3.95月分支給される上に職務級により5~20%が加算され、退職手当も国家公務員と同様の基準(最高限度で59.28月分)で支給され、H22年度の実績では一人当たり平均で2,228万円支給されたという。

どうやら「国家公務員より多く貰ってないよ」「同額だよ」と主張したいらしいが、少し気になる事があった。 市役所と公営企業に勤める正職員4,142人の約70%に達する2,874人もの非正規雇用の職員の待遇だ。

彼等は、最大で1年間勤務した後に一時退職し、改めて雇用して貰わなければならないので常に雇用不安に怯えて暮らさなければならず、その上に給与面も劣悪だ。
例えば、事務補助の臨時職員は日給6,530円しかなく、仮に25日働いたとしても月給は約16万円で、期末・勤勉手当は正職員と同じ日数働いた場合にのみ支給される。
図書館に司書として勤める非常勤嘱託職員に至っては「週30時間労働、月給約14万円」と定められているので、例え正職員と同じ仕事が出来、もっと働きたいと願っても15日程度しか勤務出来ず、従って期末・勤勉手当の支給対象にはならない。

何しろ福山市の会計上では、臨時職員の給与は人件費としてではなく物件費として計上されており、人間扱いされていないのだ。
このような非正規雇用は福山市役所のみならず、今や日本の労働人口の約3分の1まで増え、年収が200万円にも満たず、常に雇用不安にさらされ、結婚も出来ない多くの若者がいる事は日本の将来にとっても大問題だ。
しかし、労働組合や企業経営者達はこれらの若者達を犠牲にする事によって生き延びようとし、国会議員達は政権争いばかりに熱中している。 このさき日本がどうなるのかと考えると心配でならない!


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