里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

サワヒヨドリの実生、発芽2か月後

2012年05月22日 | 山野草の繁殖
H23.12.25、播種。

サワヒヨドリは当地でもたくさん自生しているが、青森産の種を購入して実生を試みた。
H24.3.17、発芽。

発芽率は高いようで、たくさん発芽している。
生長の早いものは双葉の両端の長さが5mmくらいだ。
H24.5.22、発芽2か月後。

草丈は5cm。
対生している本葉6枚は丸みを帯びていて、成株の細長い形には程遠い。

サワヒヨドリ(キク科、ヒヨドリバナ属)
北海道~九州の日当たりのよい湿地に自生する多年草。 草丈は、約40~1m。
葉は対生し楕円形だが、茎の上部の葉は3枚ずつが対生又は2枚ずつが輪生してい
るように見える。
花期は8~10月で、茎頂に多数の頭花を散房状につける。
頭花は5個の管状花からなり、通常は淡い紅紫色だが、色の濃いものからほぼ白色
のものまである。
〔名前の由来〕
湿地に咲き、ヒヨドリが鳴く季節に花を咲かせる事から沢鵯(サワヒヨドリ)と名付けら
れた。

サワギキョウの実生、発芽2か月後

2012年05月22日 | 山野草の繁殖
H23.10.23、播種。
サワギキョウの種を入手して採り播きを試みた。
旨くいけば来年の春に発芽し、早いものは3年目から開花するらしい。
『湿地性の植物と混植すると葉枯れが少なくなり、生育も良い』
『用土が乾かないように腰水栽培にする』
などと書かれていたので、播種後とりあえず腰水で育てる事にした。
H24.3.24、発芽。

たくさん発芽しているが、双葉の両端までの長さは未だ0.3cmしかない。
H24.5.22、発芽2か月後。

草丈は約3cm。
5~6枚互生している本葉は丸みがあり、成株のような細長い形には程遠い。

サワギキョウ、沢桔梗(キキョウ科、ミゾカクシ属)
全国で山地の湿地に自生する多年草。 草丈は50~100cm。
茎は直立して枝分かれしない。 細長い葉は茎に互生し、細かい鋸歯がある。
花期は8~9月で、茎の先に濃青紫色の花を総状につける。 花は深く5裂して上下に開き、上側は2裂し下側は3裂している。

〔名前の由来〕
沢に咲くキキョウと言う意味で“沢桔梗”名付けられたが、キキョウの花とは全く異なり、同属のミゾカクシの花に近い。
横溝正史の「悪魔の手毬歌」では“オショウヤゴロシ”とも呼ばれており、ミゾカクシ共々有毒らしい。
キキョウ(キキョウ科、キキョウ属)ミゾカクシ(キキョウ科、ミゾカクシ属)




アケボノソウの実生、発芽1.5か月後

2012年05月22日 | 山野草の繁殖
H24.2.23、播種。
H24.4.8、発芽。

発芽率は高そうで、たくさん発芽している。
双葉の両端までの長さは約1cmだ。
H24.5.22、発芽1.5か月後。

葉先のやや尖った本葉が出た。
対生する本葉の両端までの長さは約1.5cm。
次の本葉も開き始めている。

アケボノソウ(リンドウ科、センブリ属)
北海道~九州で、湿原の周辺や山間の小川の周辺などに自生する2年草。
1年目は根生葉のみで、オオバコに似た長い柄がある。
2年目に茎が伸び、殆ど柄の無い卵状の茎葉が互生し、草丈は約1mに達する。
花期は9~10月で、分枝した茎の先端に径が2cmくらいの白い花をつける。
花冠は5つに分かれ、花弁には紫色の斑点と黄緑色の丸い模様がある。
〔名前の由来〕
花弁の斑点を夜明けの星空に見立ててアケボノソウと名付けられた。


キビヒトリシズカの花

2012年05月13日 | 庭の山野草
ネットで、ヒトリシズカを調べていたら重井薬用植物園のHPに、
ヒトリスズカは、良い香りがする為に、乾燥してお茶として飲んだり、若葉を
 山菜として食べたりする』
キビヒトリシズカは更に香りが強く、特に根はむせ返るほど強い香りがする』
と、載っていた。

お茶などにして飲む興味はないが、香りに興味が湧いたので、早速香りを嗅いでみると、ヒトリシズカキビヒトリシズカの差は定かではなかったが、両方共に全草良い香りがした。
我が家の山野草の中では、ウスバサイシンカンアオイに近い香りで、いずれもクスノキの香りに良く似ている。
香りを放つ理由は、害虫を忌避させる為ではないかと感じるが、植物もなかなか複雑だ!

ヒトリシズカとの相違点は、
 ・葉が展開してから花を咲かせる。
 ・葉の光沢が少ない。
 ・花糸(雄しべの葯を支える柱状部分)が長い(倍くらいで、約1cm)
などだそうだが、我が家のヒトリシズカの差は微妙で、私のような素人は判断に困ってしまう!
キビヒトリシズカヒトリシズカ

キビヒトリシズカ、吉備一人静(センリョウ科、ヒトリシズカ属)
近畿地方以西で、林内の半陰地に自生する多年草。 草丈は20~40cm。
葉は、2枚ずつ、通常2対が対生する。 広楕円形で粗い鋸歯があり、光沢がない。
花期は5~6月で、茎の先に通常1本の穂状花序を伸ばし、多数の花をつける。
一つの花には、3本の花糸(雄しべの葯を支える柱状部分)と、その根元に緑色の雌しべが付いているだけで花弁は無い。
〔名前の由来〕
岡山県吉備で発見され、白い1本の花穂を静御前に例えて吉備一人静と名付けられた。


キバナノヤマオダマキの実生、発芽1年後

2012年05月12日 | 山野草の繁殖
H22.10.14、種子購入、播種。

ヤマオダマキの中で、ガク片や花弁が淡黄色のものをキバナノヤマオダマキと言うのだそうだ。
H23.4.23、発芽。

発芽率は高いようだ。
双葉には葉柄がありV字型に開いている。
双葉の両端までの長さは1cmにも満たない。
H23.5.6、
本葉が1枚出て来たが、葉柄が殆ど無い3出葉に見える。

H23.5.31、
同様の葉がもう1枚出ている。
葉柄の長さは約2cmに伸びたが、未だ小さい。
H24.5.10、発芽1年後。

込み合っているので急遽植え替えをした。

株元から3本の葉柄が出て、その先に3出葉がついている。
葉柄の長いものは、7.5cmくらいだ。
未だ葉の数が少ないので、今年は、どうやら初花は期待できないようだ。

ヤマオダマキ、山苧環(キンポウゲ科、オダマキ属)
北海道~九州で、山地の草原や林縁に自生する多年草。 草丈は30~60cm。
葉は、2回3出葉で小葉には扇形で粗い切れ込みがある。
花期は6~8月で、長く伸びた茎から花柄が分枝し、その先に径が約3cmの花がぶら
下がるように咲く。
5枚のガクは紫褐色か淡い黄色。 中心にある5枚の花弁は淡い黄色で、距の先端は
直立している。


ニリンソウの実生

2012年05月10日 | 山野草の繁殖
H24.4.22、開花。
H24.5.9、実が稔る。

今まで気にも止めなかったが、実が稔っている。
H24.5.9、播種。

地下茎を伸ばして繁殖するので、根茎を切って植える方が手っ取り早いのだが、実生も試みる事にした。
種は4粒しか残っていなかったが、全部播種した。



ハマゴウの実生、発芽1年後

2012年05月09日 | 花 木
牧野植物園を訪れた時に“土佐の植物生態園”で咲いていたのを見た事があるが、
ヤフオクで実を出品していたので買って育てて見る事にした。


H22.10.15、播種。

実はとても硬くて種を取り出せそうにないので、そのまま播種した。
クスノキに似た良い香りがする実だ。
H23.5.13、発芽開始。

実の殻が余りにも硬いので、殻をつけたままのものもある。
H23.5.20、双葉。

実のまま播種したので、一箇所から幾つも発芽している。
双葉の両端までの長さは1.4cmだ。
H23.6.7、本葉4枚目。

本葉の4枚目が出始めた。 本葉の両端までの長さは2.5cmで、背丈も2.5cmだ。
葉もクスノキに似た良い香りがする。

年末までに背丈は10cmまで伸びたが、葉は枯れて、枯れ木状態になってしまった。
H24.5.9、発芽1年後。

4月末頃から、背丈10cmの枯れ木状態の先端から発芽を開始し、対生する葉の両端までの長さは1.5~2cmとなった。

ハマゴウ(クマツヅラ科、ハマゴウ属)、別名:ハマボウ、ハマハイなど
本州以西で海岸の砂地に自生する常緑低木。 
茎は地面を這って根を出し、これより小枝を出す。 樹高は20~50cm。
葉は対生し、葉柄がある楕円形。 表面は灰緑色で、裏面に軟毛が密生し灰白色。 
花期は7~9月で、枝先に円錐花序をつける。 花は青紫色の漏斗状。
茎・葉・果実には芳香があり、薬用や浴料に供する。