『政治に責任を持ち、これからはだまされないぞ、と自覚をもって集まろう』という「老人党」の呼びかけに応えた人たちの中で、特に自民党旧政権が進めてきた改憲への歩みに危機感を抱いたメンバーが集い、2004年1月にスタートした「老人党リアルグループ『護憲+』」は、2010年8月より第八期(*)に入ります。
この間私たちは、政治や社会の問題を、現憲法の主軸をなす「平和・人権・国民主権」の視点から考え、判断し、行動する人たちの裾野を広げ、連携を深めたいとの願いを込めて、ホームページやブログによる情報・メッセージ発信、講演会や学習会・意見交換会の主催・共催など、多岐に亘る活動を展開してきました。
さて、政治の世界では、2009年9月に待望の「政権交代」が実現しました。政・官・財の癒着による政治腐敗や、「新自由主義政策」と「社会保障費の抑制政策」による国民生活の破壊、国家主義的改憲への道筋作りなど、延々と続いた国民不在の自民党政治は、麻生政権を最後に、ようやく終止符をうつことになりました。
しかし、「国民生活第一」を掲げ、国民の期待を担ってスタートした鳩山民主党政権は、政権発足後すぐに「政治とカネ」の問題に揺さぶられ、困難な国会運営を余儀なくされた揚句、普天間基地移設問題で迷走して崩壊。
後を引き継ぐことになった菅総理は、総理就任後すぐに「日米同盟の深化」を宣言、続いて「普天間基地の辺野古への移設の継承」、「消費税率10%の検討」と、政権交代に際し国民が民主党に期待した「国民生活第一」とはかけ離れた姿勢を明確にしました。
また、菅総理の私的諮問機関「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会(新安保懇)」は、「非核三原則」の見直し、「武器輸出三原則」の見直し、「集団的自衛権行使」に向けた制度変更など、憲法9条を否定する報告書をまとめようとしています。
広島や長崎に国連事務総長や駐日大使が訪れ、さらには米国大統領の来訪も取り沙汰される今日、核兵器廃絶・軍縮に向けての機運を高める役割を担うべきこの国にあって、こうした動きは時代の要請に逆行するものといわざるをえません。
政権交代以来、私たちは新政権のマニフェストに描かれた理念に共鳴し、例え様々な困難に出会って歩みが滞り、あるいは試行錯誤があったとしても、長い目で見守りたい、また主権者として、国のあり方を共に考えよりよい社会を共に作り上げて行きたいと願ってきましたが、ここに来て、今の民主党政権が目指す方向性は私たちの望む形と乖離していることが明らかになってきています。
菅総理は「現実主義」を自認していますが、その「現実主義」は、現実を見据えて理念を実現するために戦略を立て実行することではなく、現実を追認し続けることのように見えます。そして、鳩山前総理の迷走や菅総理の言動によって明らかになったのは、日本の政治にとって最大の「現実」は、「アメリカ追随が政策の大前提」ということです。
しかし、国民の視点からすれば、普天間移設問題に象徴されるように、アメリカへの追随政策は、日本の政治を歪め、社会に矛盾を生じ、国民生活に弊害をもたらしているというのが現実です。「アメリカ追随」の呪縛から解放されない限り、日本の政治は真っ当な第一歩を踏み出すことはできません。
以上の認識のもと、私たち「護憲+」は、第七期に続き第八期も、全員参加を基本として、以下の活動を行って行きます。
1.憲法誕生の歴史的背景と、「日々の暮らしを大切にする」という日常的視点から、憲法の謳う「平和・人権・国民主権」の意義を確認し、護憲の意志を共有する人々との繋がりを作り、育て、その輪を広げる。
2.政権の担い手に対しては、その真価を検証し、よりよい政治実現を求めて積極的な提言を行い、民意を政策に反映させる。
3.日本の周辺状況や世界情勢を学び、日米という二国間同盟にとらわれた外交姿勢からの脱却、武力に頼らない国家・社会作りの提案を目指す。
4.氾濫する情報に左右されることなく、主権者として必要な情報や客観的視点に基づく情報を収集・分析・伝達する。
〔*第八期:2010年8月1日から2011年7月31日まで。当グループは、運営全般に関して一年ごとの見直しを行っています。詳しくは「運営」をご覧下さい。〕
趣旨に賛同された皆様のご参加を心から歓迎します。
「護憲+HP」「趣旨」より
笹井明子
この間私たちは、政治や社会の問題を、現憲法の主軸をなす「平和・人権・国民主権」の視点から考え、判断し、行動する人たちの裾野を広げ、連携を深めたいとの願いを込めて、ホームページやブログによる情報・メッセージ発信、講演会や学習会・意見交換会の主催・共催など、多岐に亘る活動を展開してきました。
さて、政治の世界では、2009年9月に待望の「政権交代」が実現しました。政・官・財の癒着による政治腐敗や、「新自由主義政策」と「社会保障費の抑制政策」による国民生活の破壊、国家主義的改憲への道筋作りなど、延々と続いた国民不在の自民党政治は、麻生政権を最後に、ようやく終止符をうつことになりました。
しかし、「国民生活第一」を掲げ、国民の期待を担ってスタートした鳩山民主党政権は、政権発足後すぐに「政治とカネ」の問題に揺さぶられ、困難な国会運営を余儀なくされた揚句、普天間基地移設問題で迷走して崩壊。
後を引き継ぐことになった菅総理は、総理就任後すぐに「日米同盟の深化」を宣言、続いて「普天間基地の辺野古への移設の継承」、「消費税率10%の検討」と、政権交代に際し国民が民主党に期待した「国民生活第一」とはかけ離れた姿勢を明確にしました。
また、菅総理の私的諮問機関「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会(新安保懇)」は、「非核三原則」の見直し、「武器輸出三原則」の見直し、「集団的自衛権行使」に向けた制度変更など、憲法9条を否定する報告書をまとめようとしています。
広島や長崎に国連事務総長や駐日大使が訪れ、さらには米国大統領の来訪も取り沙汰される今日、核兵器廃絶・軍縮に向けての機運を高める役割を担うべきこの国にあって、こうした動きは時代の要請に逆行するものといわざるをえません。
政権交代以来、私たちは新政権のマニフェストに描かれた理念に共鳴し、例え様々な困難に出会って歩みが滞り、あるいは試行錯誤があったとしても、長い目で見守りたい、また主権者として、国のあり方を共に考えよりよい社会を共に作り上げて行きたいと願ってきましたが、ここに来て、今の民主党政権が目指す方向性は私たちの望む形と乖離していることが明らかになってきています。
菅総理は「現実主義」を自認していますが、その「現実主義」は、現実を見据えて理念を実現するために戦略を立て実行することではなく、現実を追認し続けることのように見えます。そして、鳩山前総理の迷走や菅総理の言動によって明らかになったのは、日本の政治にとって最大の「現実」は、「アメリカ追随が政策の大前提」ということです。
しかし、国民の視点からすれば、普天間移設問題に象徴されるように、アメリカへの追随政策は、日本の政治を歪め、社会に矛盾を生じ、国民生活に弊害をもたらしているというのが現実です。「アメリカ追随」の呪縛から解放されない限り、日本の政治は真っ当な第一歩を踏み出すことはできません。
以上の認識のもと、私たち「護憲+」は、第七期に続き第八期も、全員参加を基本として、以下の活動を行って行きます。
1.憲法誕生の歴史的背景と、「日々の暮らしを大切にする」という日常的視点から、憲法の謳う「平和・人権・国民主権」の意義を確認し、護憲の意志を共有する人々との繋がりを作り、育て、その輪を広げる。
2.政権の担い手に対しては、その真価を検証し、よりよい政治実現を求めて積極的な提言を行い、民意を政策に反映させる。
3.日本の周辺状況や世界情勢を学び、日米という二国間同盟にとらわれた外交姿勢からの脱却、武力に頼らない国家・社会作りの提案を目指す。
4.氾濫する情報に左右されることなく、主権者として必要な情報や客観的視点に基づく情報を収集・分析・伝達する。
〔*第八期:2010年8月1日から2011年7月31日まで。当グループは、運営全般に関して一年ごとの見直しを行っています。詳しくは「運営」をご覧下さい。〕
趣旨に賛同された皆様のご参加を心から歓迎します。
「護憲+HP」「趣旨」より
笹井明子
