SR400SPの長期不動復活メンテナンスです
2H6の1型ですがVMからCVに換装しています
外側だけでなく全ての通路を洗浄し確認しています
もちろんOリングなどの消耗品や不具合のある箇所は交換します
バッチグーかなと
ですが 何度かキックしてもかからず。。。 5回くらいでかからないなら何かしらの不具合があると思われます まず火が飛んで無いようでした(初爆無し)
まさかと思いタンクを外してみたらカプラーが抜けていました
爪が生きてるのに抜けるか?
何か引っ掛けてしまったのかな?
さらにプラグコードに割れがありました
外側だけで中のハイテンションコードは大丈夫そうだったので
軽く先っちょだけカットして
伸縮チューブを巻いておきました
さて これでかかるでしょう
と 思ったらかからず。。。
火は飛んでました
まさか水とかケース内に入ってないよね。。。と嫌な予感
ということでオイルを抜いたら
いつもの2倍出てきました しかもシャバシャバのやつ。。。
白濁はしてなかったのですが
どうやらガソリンが混入していたようです
これじゃかからないですね
オーバーフローしたガソリンがケースに落ちてしまったパターンです
そういえばお預かりした時
オーバーフローホースが油面より高い位置で固定されていました
(一時的に漏れを止めるための応急処置かと思われます)
なので逃げ場がなくケースに落ちたんだと考えられます
今回はセーフでしたが
最悪の場合オイルハンマー起こして
機関に大きなダメージが起こることがあります
数年前に実際にオイルハンマーでピストンが割れた事例がありました
※2019.10.31の記事に詳しくご紹介しております
で 無事にエンジン始動しました
キック2回です 健康なら数回でかからないとです
で バルブクリアランスを調整しようとローターカバーを空けたら
先ほどのシャバシャバオイルがorz
ガソリンを含むオイルがしばらくエンジン内にあったためかは定かではありませんがクランクシャフトのシールがダメになっていました
なぜか純正部品を在庫しておりました
うちはSRのパーツはある程度持っているのでラッキーでした
早速交換します
専用工具で外すのですが
力任せに外さぬようある程度テンションがかかる所まで締め付けます
インパクトレンチもノットグッドです 工具傷めちゃいます
で アルミや銅板などをあてて
「カチン」くらいの感じで叩きます
そうするとまた少しボルトが締まるので再度テンションをかけてから「カチン」と叩きます
数回でコロンと外れるはずです
むやみにやると工具を傷めたり
クランクシャフトの先端にダメージが残るので気をつけないとです
ヤフオクに出ている500のクランクシャフトASSYの先端が潰れていて断念した事も多々ありました
SRの場合はオイルが回らないところなので少しでもタレがあればシールの可能性が高いです
今回はおちょこ半分くらい出てきました
ちゃんと交換しましたの証拠画像
うぇ〜ぃ
即日解決ー!
で バルブクリアランスを取ります
シックネスゲージを入れたままナットを締めるのは当店はNGです
人それぞれですがあたくしはそう教わりました
どちらにしても最終的に再度ゲージを入れて確認する事が大事かなーと思います
「羊羹を切る」感覚とかよくいいますよね 実際に羊羹を買ってきて切った人も多いと思います
感覚では不安だと感じる方は
マニュアルの指定クリアランス内に入っていればひとまずOKなので
SRの場合 IN:0.07〜0.12 EX:0.12〜0.17なので インテーク側は0.13が入れば×で 0.06が入らなければ×となります
あたくしはIN:0.08 EX:0.13で調整しています
色々ありましたが無事に復活しました
前後キャストにナロータンクがたまりませんね〜
メンテナンスに関しては人それぞれやり方が違うと思います
決して他の方のやり方を否定するものではありません
皆さん自身のやり方が正しいと思い責任を持って整備されていると思うのであくまでご紹介したやり方は「当店の場合」のお話しです
もっとマボイやり方があれば教えてくださいm(_ _)m
では また明日