rosemary days

アロマテラピー、ハーブを中心にフィトテラピーあれこれ。自然療法全域とフィットネスについて。

『真田三代』~念仏風呂と香煎

2016-09-22 22:59:22 | 物語の中の植物と香り
現在大河ドラマで放送中の真田家に関する本を読んでいたら、面白い記述が見つかりました。日本の時代小説の中で薬草(ハーブ)について書かれているのは珍しいです。

火坂雅志著『真田三代』文春文庫版上巻:真田幸村の父昌幸がまだ若いころ、武田信玄の命令で上方の情報を集めに行った時、京にある念仏風呂という温泉に立ち寄ります。その当時は一般家庭に風呂場はまだなく、せいぜい井戸水で体を洗う程度でした。ちょうど京のあちこちに銭湯が登場した時期だったようです。

武藤昌幸は、念仏風呂の玄関に下がった濃紺の暖簾をくぐった。
足を踏み入れるとすぐに、
――つん
と独特の芳香が鼻をつく。
(中略)
山で採れた当帰、芍薬、地黄、甘草といった薬効のある草を簀の子の床に敷きつめ、下から蒸気を上げて蒸し風呂にしている。
 (p305)

この時代に蒸し風呂があったなんて驚きです。しかもスチームハーブバス!おそらくその当時でも最先端だったのではないでしょうか。そこで昌幸はのちに家来となる木猿と呼ばれる忍びのものと知り合います。その時木猿が香煎という飲み物を出してくれた。

昌幸は木猿がすすめる香煎をすすった。
香煎は米を炒った粉に、陳皮、山椒といった薬種をまぜたもので、からだが芯から温まり、口中がさわやかになる。
 (p308)

香煎は初めて知りましたが、現代でも茶道をやっている人はお点前の前にいただくことがあるらしいのです。ちょっと飲んでみたくなりました。陳皮=ミカンの皮や山椒のほかに紫蘇や梅などの味もあるようです。




真田三代 上 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

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