rosemary days

アロマテラピー、ハーブを中心にフィトテラピーあれこれ。自然療法全域とフィットネスについて。

マリーゴールドとカレンデュラ

2015-02-26 16:38:50 | ハーブな日記
ずいぶん前に某大手アロマショップの原宿本店で買い物中探していたハーブが見当たらなかったので店員さんに聞いてみました。
「すみません、カレンデュラのハーブティーありますか?」
すると店員さんが、
「カレンデュラのハーブティーはありません。キャリアオイルだけです。」
ときっぱり言い切りました。おかしいな、前にこの店で買ったのに・・・と思いながら店の中を見まわすと、量り売りのガラスケースの中に探していたハーブがちゃんとありました。

「あるじゃない、ほら!」
と指し示したら、その店員さん慌てて
「そういえば、カレンデュラともいいますね・・・」
さっきと裏腹にあたふたした様子。きっと厭な客だなと思ったことでしょうね(笑)

マリーゴールドって言ってあげればわかったのかもしれません。初心者には私もマリーゴールドで話すのですが、一流ショップの店員さんなら当然わかるだろうと思っていたのと、たぶんその時はマリーゴールドっていう言葉のほうが咄嗟に浮かばなかったんだと思います。

Calendura officinalis はハーブティーはたいていマリーゴールドという名前で売られています。でも抽出油はなぜかカレンデュラです。人によっては和名でキンセンカと呼ぶケースもあります。

ほかにもCitrus aurantiumは精油(エッセンシャルオイル)ではネロリ、ハーブティーはオレンジフラワーというのが一般的です。Melissa officinalisは、ハーブティーはレモンバーム、精油はメリッサというのが一般的です。

芳香蒸留水の場合はさらに混在していて、同じものなのにメーカーによってオレンジフラワーウォーター/ネロリウォーター、レモンバームウォーター/メリッサウォーターと表記がぶれます。私は販売する時はメーカーのガイドラインに従いますが、自分の講座やレシピにはネロリ、メリッサのほうを使います。ハイドロゾル(芳香蒸留水)はハーブから採れたものという考え方もありますが、私は芳香蒸留水はと精油は双子の姉妹だと思っているので基本的に精油にあやかった呼び方をしています。ただ、どちらも間違いではないのです。

先述のカレンデュラ/マリーゴールドに関しては、私はカレンデュラを用いるべきだと思っています。というのは、マリーゴールドと言うと一般的に学校の栽培実習で使用したフレンチマリーゴールドを指します。ハーブティーは詳しくはポットマリーゴールドといって、唯一マリーゴールドの中で飲用が可能なハーブなのです。他のマリーゴールドは毒はないようですが、不味くて口に入れることはできません。

フレンチマリーゴールドやアフリカンマリーゴールドなどはTagets属の仲間、ポットマリーゴールドはCalendura属の仲間、ここは使い分けたほうがいいようです。それからカレンデュラは学名と同じ発音なので覚えやすいとも思います。

精油になるゼラニウムPeralgonium glaveorens に関しても園芸品種のゼラニウムと混乱しがちなので、ペラルゴニウムと呼んだ方がいいように思います。実際園芸ショップなどではゼラニウムとは別にペラルゴニウムという名前で販売されている品種を見かけるようになりました。ただ、ゼラニウム精油は広く浸透してしまっているので、呼び方を変えるのは混乱を招きますかね。



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