ピヌス属の精油

不思議なのもで春先にはフローラル系、夏場はハーブ系やシトラス系、秋から冬にかけてはウッディー系やレジン系を使いたくなるのは私だけでしょうか？その中でも今回はパイン（松）の仲間を紹介いたします。マツ科の精油はピヌス属以外にもピケア属（スプルーム）やセドルス属（シダー）などもありますが、まずは代表的なピヌス属の精油を取り上げます。

Pinus sylvestris （ヨーロッパ赤松、スコッチパイン、ノルウェーパイン）

最も代表的なパイン。枝葉の水蒸気蒸留によって抽出される。原産地はオランダであろうと言われ、ヨーロッパ一定に生息する赤茶色の深い切れ目のある樹皮とペアになって生える長く堅い針葉を持つ。精油の主な産地はリトアニア、ラトビア、エストニアなど。マツ科のすべての精油に見られるように呼吸器系の不調を改善させるだけでなく、膵臓系のホルモンバランスを整え血圧を下げる働きもすると言われている。


Pinus Pinaster （フランス海岸松、マリタイムパイン）

19世紀に入って意欲的に植えられた品種。その名の通り海岸沿いに多く生息する。生産地はフランス、ポルトガル、スペイン。精油は葉の水蒸気蒸留で得られるが、レジンからタ―ペンんちん樹脂が作られる。呼吸器系への作用のほかに膀胱炎、リウマチや関節炎のマッサージなどにも利用される。人によってアレルギーを起こす場合があるので注意が必要。


Pinus mugo （ハイマツ）

主にスイスアルプスで生産される低木。精油は樹皮からも針葉からも採ることができる。ヨーロッパでは皮膚病や頭皮の治療に使われている。また肺や耳鼻咽喉科の治療において薬剤の効果を上げる働きをする。


Pinus palsttris （ロングリーフパイン、タ―ペンタイン）

米国南部にある常緑の高木で樹脂の蒸留で得られる。古くから強力な消毒剤、殺菌剤として使われてきた。ほかに筋肉痛や関節炎など鎮痛のマッサージにも利用される。天然のテレピン油は塗料の製造に多く使われてきたが、現在ではほとんど合成のテレピン油にとって代わっている。






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