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『白鯨』は19世紀アメリカの作家、ハーマン・メルヴィルによる長編小説です。大きな白いクジラ、モービー・ディックの捕獲に執念を燃やす船長・エイハブとその乗組員の悲劇を描いています。もービー・ディックを捕まえることが主題ですが、クジラの雑学や船上の生活についての記述などもあります。
船の中では最も権力を持っているのは当然船長ですが、その下に一等航海士、二等航海士、三等航海士と3人の航海士が続き、その下に銛打ちと呼ばれる技術者がいます。銛打ちは銛(もり)という槍のようなもので直接クジラを射止める、いわば捕鯨船の花形エキスパートです。銛打ちのさらに下には本書の語り手イシュメルのような普通の乗組員がたくさん存在します。
今回注目する箇所は岩波文庫版だと(中)のちょうど中ごろにあります。捕獲したクジラは大きすぎて船に入りきらないため、縄で船の側面に括り付けておきます。肉は鮫に食べられ放題ですが、もともと鯨油を取ることが目的なので由とします。ある日イシュメルは銛打ちクィークェグがクジラから油を集める作業を手伝っていました。海上に浮かんだクジラの上に乗って作業するのですが、一歩間違えれば海に落ちて鮫の餌食になってしまいます。
作業が終わったクィークェグに厨房で働く少年がぬるくなった生姜湯を持って来たら二等航海士のスタッブが強烈に怒ります。命がけで働いた銛打ちに生姜湯を出すとは何だ!グロッグを出せ!と。
生姜湯(本によっては生姜水)は生姜に砂糖を入れて煮詰めたシロップをお湯か水で割ったもの。体を温める効果や免疫力を高める効果があります。
一方グロッグは、ラム酒、レモン汁、角砂糖、シナモン、クローブを混ぜ合わせお湯で割ったものです。こちらも体が温まって基礎代謝を高めそうですね。実際に風やインフルエンザの初期の予防薬として飲まれています。
しかし、こんな男性的な物語にもハーブの記述が見つかって、また嬉しくなってしまいました。
船の中では最も権力を持っているのは当然船長ですが、その下に一等航海士、二等航海士、三等航海士と3人の航海士が続き、その下に銛打ちと呼ばれる技術者がいます。銛打ちは銛(もり)という槍のようなもので直接クジラを射止める、いわば捕鯨船の花形エキスパートです。銛打ちのさらに下には本書の語り手イシュメルのような普通の乗組員がたくさん存在します。
今回注目する箇所は岩波文庫版だと(中)のちょうど中ごろにあります。捕獲したクジラは大きすぎて船に入りきらないため、縄で船の側面に括り付けておきます。肉は鮫に食べられ放題ですが、もともと鯨油を取ることが目的なので由とします。ある日イシュメルは銛打ちクィークェグがクジラから油を集める作業を手伝っていました。海上に浮かんだクジラの上に乗って作業するのですが、一歩間違えれば海に落ちて鮫の餌食になってしまいます。
作業が終わったクィークェグに厨房で働く少年がぬるくなった生姜湯を持って来たら二等航海士のスタッブが強烈に怒ります。命がけで働いた銛打ちに生姜湯を出すとは何だ!グロッグを出せ!と。
生姜湯(本によっては生姜水)は生姜に砂糖を入れて煮詰めたシロップをお湯か水で割ったもの。体を温める効果や免疫力を高める効果があります。
一方グロッグは、ラム酒、レモン汁、角砂糖、シナモン、クローブを混ぜ合わせお湯で割ったものです。こちらも体が温まって基礎代謝を高めそうですね。実際に風やインフルエンザの初期の予防薬として飲まれています。
しかし、こんな男性的な物語にもハーブの記述が見つかって、また嬉しくなってしまいました。
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