rosemary days

アロマテラピー、ハーブを中心にフィトテラピーあれこれ。自然療法全域とフィットネスについて。

ロスマリヌス属の精油

2010-11-11 16:11:11 | 精油のプロフィール
 まず最初はなんたってローズマリー!このブログのタイトルでもあるし、わたしにとって最も身近な精油です。

 園芸品種のローズマリーはいろいろな種類があるでしょうけど、アロマテラピーで使われるローズマリーは Rosmarinus officinalis の1種類だけになります。


 「ええーっ!だってアロマショップ行ったらローズマリーって3種類くらいあったよ」
と言われてる方、それも正解です。

 例えばユーカリの精油にはいろいろな種類があることは有名で、あれらはユーカリプトゥス・グロブルス、ユーカリプトゥス・ラディアータ、ユーカリプトゥス・シトリオドラなど、それぞれが植物学上別の品種に分類されるのです。

 ところが、ローズマリー精油は植物学上の分類はロスマリヌス・オフィキナリス1種類なのですが、ケモタイプと呼ばれる気候や土壌など生息地域によって含有成分が極端にことなるものが自然発生してしまったのです。

 例えると我々人類は生物学上ひとつの品種Homo sapiensしかこの世に存在していないのですが、住んでる地域の気候などによって肌の色や髪の色、身体の大きさ、気質などが異なってきてしまったのと同じようなものだと思われます。

 ロスマリヌス・オフィキナリスのケモタイプは
CT1 カンファー・タイプ
CT2 シネオール・タイプ
CT3 ベルベノン・タイプ
の3つがあります。

 ロースマリーそのものは、いずれも血流を促したり、筋肉疲労を緩めたり、集中力を高めたりなど共通する働きはあります。ただ、中に含まれる成分の配合によって、その性質も少しずつ異なってきます。

 カンファー・タイプは私が思うに最もローズマリーらしい香りです。ケトン類のカンファーを15~25%ほど含むので、他のタイプ以上にすーーっとした樟脳のような強い香りがします。肩こりや筋肉疲労などに効果的ですが、刺激が強いのであまり長期に渡って常用しないほうが得策でしょう。

 シネオール・タイプはユーカリやティートゥリーに含まれる1,8シネオールが50~80%も含まれていますので、香りがどことなくユーカリに似ています。1,8シネオールはカンファー・タイプにもベルベノン・タイプにも含まれていますがいずれも少量です。

 現在市場に最も出回っているのは、このシネオール・タイプだと思われます。他の2つよりケトンの含有量が少ないので神経毒性作用の心配が少ないからでしょう。特徴としてはユーカリやティートゥリーのように抗カタル、去痰など気管支系の症状への働きかけが目立ちます。

 ベルベノン・タイプは植物のローズマリーに最も近い香りがします。刺激も他の2つに比べたらやわらかいです。特徴としては胆汁促進など肝臓や腎臓の機能と関連が深く、セルライトやリンパのうっ帯除去作用などは秀でています。ただし、ケトン類のベルベノンを15~20%ほど含むため、神経毒性には注意する必要があります。

 以上の3種類が一般に認知されたローズマリー精油ですが、ジニー・ローズの『エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375』にはローズマリー・ピラミダリスーピネン・シネオール・ケモタイプという精油が載っていました。耳、鼻、喉などに作用するとありますが、詳しいことはわかりません。いずれまた調べてみたいと思います。 







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