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♪ サイトウ・キネン・フェスティバル松本2010 (オーケストラコンサートB)

2010年09月06日 | 音楽(コンサート)
○日時 2010年9月6日(月) 19時05分から21時20分
○会場 長野県松本文化会館
○演奏 サイトウ・キネン・オーケストラ
三橋貴風(尺八)、田中之雄(琵琶)
○指揮 小澤征爾(1)
    下野竜也(2)(3)
○プログラム
(1)チャイコフスキー 弦楽セレナードハ長調作品48より第1楽章
(2)武満徹 ノヴェンバー・ステップス
(3)ベルリオーズ 幻想交響曲作品14

小澤さん復帰コンサート。Bプロ初日の5日の様子はマスコミ報道でも紹介されていました。本日Bプロ2日目。NHKの収録がありました。
冒頭、本来の指揮ができなくなった小澤さん自身のあいさつから始まり、弦楽セレナード。大編成の弦はさすがすごい響きです。小澤さんも渾身の指揮をされていました。
引き続き、舞台転換をして、ノヴェンバー・ステップス。かつてニューヨーク・フィルから作曲を委嘱された武満氏の出世作です。オーケストラと和楽器である尺八と琵琶が対峙するというある意味斬新な曲。今回Bプロを選んだのは、この曲をライブで聴きたかったためでした。武満夫人も聴きにこられていました。(休憩に入り、通路ぎわで気づきました)

(続き)
そのノヴェンバー・ステップスですが、曲の進行がちょっと間延びしたような感じがしたのが唯一残念でしたが、和洋楽器のせめぎ合いを思われせるこの曲の特徴を堪能できました。
尺八はちょっと弱いかな、と思いましたが。(録音でしか聴いたことがない立場なので)
琵琶は様々な奏法を総動員した演奏で、録音では聴き取れなかった部分もニュアンスを込めた演奏があったりして、この曲の新たな発見がありました。
間延びした感じの影響か、エンディングはちょっと弱く、この曲何時終わったの、という聴衆側の戸惑いもあって、しばらく拍手できないでいました。

休憩後の幻想交響曲。良かったのは第1楽章。見事なアンサンブルと熱気と集中力ある演奏ででした。第2楽章以下、落ち着いた感じの演奏に変わりましたが、第4、第5楽章になると再び第1楽章で聴かれた熱気と集中力が戻って、充実したエンディングとなりました。
全曲通じて感じたのは、アンサンブルの良さはもちろんですが、このオケの音色の良さです。改めて幻想交響曲が表題を持った曲であることを再認識しました。第3楽章の2対のティンパニを4人の奏者で演奏する雷鳴の場面は雰囲気たっぷりでしたし、木管楽器のソロや時折見せる弦楽器の特殊奏法の箇所など、音色が際立っていて楽しむことができました。

カーテンコールでは、再度オケメンバーとステージへ再登場し、客席で聴いていた小澤さんのステージへ上がり、下野さんとハイタッチして引き上げ、お開きとなりました。