「Jリーグ20thアニバーサリーマッチ」と命名されたこの試合。天候が生憎の雨の為5万人越えこそならなかったものの46,649人もの観衆が集まりました。アントラーズサポーターも沢山来てました。試合前にはセレモニーもあり、久々にポンテの姿を観る事が出来ました。20年を振り返る映像やレッズ、アントラーズを煽る映像もあり中々盛り上がってたと思います。そして案の定ですが興梠はアントラーズサポから特大のブーイングを浴びてました。
前半の出だしはレッズはボールこそ保持するもののアントラーズの厳しいプレスに前に中々崩せず平川のクロスを柏木が合わせた場面以外はチャンスらしいチャンスを作れませんでした。アントラーズも早い攻撃から何度か枠内にシュートを放たれましたが失点は許さず、更に小笠原のFKからゴール前で岩政がドフリーで合わせますが幸いにも枠を外してくれました。レッズの前半の最大のチャンスは原口が左サイドを見事なドリブルで突破してフリーの宇賀神にパスを出しましたが宇賀神の鋭いシュートは僅かに外れ先制ゴールとはなりませんでした。ロスタイムに岩政と競り合った宇賀神が倒れ込みそのまま梅崎と交代しました。幸い重症ではなかったみたいです。
後半に入るとレッズが左サイドを中心に巻き返してきました。去年からのレッズの強みである梅崎、槙野のコンビが上手く機能してましたね。ただアントラーズにもチャンスがあり大迫が野沢のスルーパスに抜け出してGKと1対1になるもこれまた枠を外してくれました。試合が動いたのは後半18分曽々端のゴールキックを阿部がクリアミスしてボールを拾った柴崎が野沢にパス、野沢は阿部をあっさりかわして左足から見事なシュートを決めて先制されてしまいました。野沢のシュートは敵ながら見事なゴールでしたが阿部の2つの軽率なプレーは勿体なかったですね。
先制されて嫌な流れになりましたがその流れを直後に払拭してくれました。後半21分に柏木のCKを那須ヘッドで合わせて同点ゴールを決めてくれました。これで那須は公式戦3試合連続ゴールですよ。那須の得点力はレッズの大きな武器になってますね。その後もレッズのペースは続き攻勢を強める為に平川に変えて何とマルシオ投入。森脇を右サイド、阿部をリベロ、柏木をボランチに変える攻撃的な布陣を敷いてきました。そして後半33分啓太のパスを受けた梅崎が左サイドから中へ切り込んで放ったシュートを興梠がヘッドでコースを変えて見事な逆転ゴールを決めてくれました。古巣相手の値千金のゴールにスタジアムは大興奮。ただリプレイが流れると興梠は明らかにオフサイドポジション・・・贔屓目に見てもオフサイドっぽいんですけど審判の判断はゴール。アントラーズ側の猛抗議も勿論認められませんでした。
逆転されたアントラーズもすかさず反撃。ただ決定的なピンチは野沢のFKからの岩政のヘッドくらいでしたがこれは加藤が右手で防いでくれました。猛攻に耐えたレッズは後半44分興梠のポストプレーから原口がドリブルで抜け出して得意な角度からシュートを放ち、これは曽々端に防がれますがこぼれ球を拾った梅崎がループで押し込んでダメ押しの3点目を決めてくれました。そのまま3-1で勝利し、リーグ戦4試合ぶりの勝利を飾ってくれました。
今日のゴールはセットプレー、明らかな誤審、原口と梅崎の個の力を活かしたカウンターと前節に続いて崩して決めたゴールはありませんでした。ただ1年間フルにパスで崩してゴール等決められるはずはありません。特に今日は上位対決だった上に事前に首位のアルディージャの敗戦がわかってた為尚更勝ち点3が必要な試合だった訳でそこで勝利出来たというのは非常に大きいと思います。幸い今のレッズには原口、梅崎、那須等個の力でゴールを決められる選手が揃ってるだけにパスで崩せない時はどんどんワンプレーで流れを変えられる選手の力を活かして貰いたいです。まぁ何度も書きますが興梠のゴールは援護できない位のオフサイドですけどね(苦笑)
これでアントラーズを抜いて3位に浮上しました。消化試合が1試合少ない状態でアルディージャとの勝ち点差を6に縮めました。ようやく悪い流れを払拭出来ましたので次節以降も勝利を重ねて首位を目指して貰いたいです。では最後に出場した選手を個別にコメント付き採点を付けていこうと思います。かなり主観が入ってますので暇潰し程度に見ていってください。
GK:加藤 6.5・・・後半の岩政のヘッドはよく防いでくれました。大きなキックミスは特になかったですね。
DF:森脇 6.0・・・DFの他の2人にも言える事ですがダヴィと大迫をよく抑えてくれました。
那須 6.5・・・闘莉王を彷彿とさせる豪快な同点ヘッドは試合の流れを変えてくれましたね。
槙野 6.0・・・左サイドを何度も駆け上がりましたが決定機は作れませんでした。
MF:平川 5.5・・・躍動した梅崎と比べるとイマイチな出来でした。
阿部 5.5・・・失点時のプレーは軽率でしたがそれ以外は安定してました。
鈴木 5.5・・・味方との呼吸が合わずパスミスする場面が何度かありました。
宇賀神 6.0・・・負傷交代するまでは悪くない出来。ただ決定機は決めてほしかったです。
柏木 6.0・・・那須のゴールを演出したキック以外にもマルシオに通した絶妙なスルーパスは見事でした。
原口 7.0・・・切れ味鋭いドリブルは今やレッズの1番の武器ですね。ポンテに成長した姿を見せられたと思います。
FW:興梠 6.0・・・古巣相手に厳しいマークに合いながら、運も味方したとはいえ決勝ゴールを決められたのは大きいと思います。
Sub:梅崎 7.5・・・1ゴール1アシストという数字以上の脅威をアントラーズに与えたと思います。
マルシオ リシャルデス 5.5・・・惜しいクロスもありましたが全体的に目立てませんでした。
山田暢・・・プレー時間が短い為採点不能。