ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

端午節小旅行 その5 郭洞

2012-06-25 17:35:06 | Weblog
本当は23日のうちに行く予定だったのだけれど、
あまりの大雨にひより、24日(土)朝にまわした武義郊外の古鎮・郭洞。

やっぱり雨は降り続いた。



村のおじいさんたちはフレンドリーで親切。
ウロウロ歩いて、パチパチ写真を撮る観光客に、無関心とも言える。
でも、道を間違えそうになると教えてくれる。ただし、訛りは猛烈に強い。



ここにも舞台があった。



長寿の人が多いらしく、還暦とともに、自分の棺桶をつくる風習があったとか。
これらはきっと、作ってはみたものの、文革で使えなくなった棺桶たちなんだろうと勝手に想像。
それとも、そのへんで談笑している老人たちがこれから使うのかな。まさか。



舞台が始まるときには、「静粛」に。



犬が多い村だった。



やっぱり行ってみたくなる路地。



なぜわざわざ真ん中に無粋な色のゴミ箱を置くのか。
ゴミがこぼれてるし。



家の中に、鶏がいる。



ノックしたいなあ。



魔除けが飾られている。



こういった古い街並には、赤い対聯がよく似合う。



中国人は赤色が好きだというけれど、もともとこういう家にはすごくいい。
これが上海のような大都市にあると、数が多くて、けばけばしくて、もううんざり!という気分になる。
町が変わったのに、人の好みが変わってないから、そうなるのかな。

絶対すべって落ちる自信がある階段。登らない。



村のなかでは、どこでも小川の水音が聞こえていて、とても気持ちがいい。
雨が降っていたし湿度も高いけれど、空気がきれいだから、あまり気にならない。



こういった村の特産品売り場には、あまり似つかわしくないような気がするシベリアンハスキー。



このあと武義の町まで戻って、長距離バスで金華に移動。
金華行きのバスは、昔ながらの「並ばない」乗車のため、
留学していたむかしにとった杵柄が多いに役立ち、
押し寄せる中国人を肘でブロックしながら、見事に座席をゲット。

やろうと思えば、そりゃ、できますけどね、
あまり、こういうことはしたくありません。

武義から金華までのバスは、14元。
当日しか買えないが、本数は多い。
でも、普通の日本人は、中国人との席の取り合いに負けて、永遠に乗れないだろう。

端午節小旅行 その4 ユ源 

2012-06-25 16:49:41 | Weblog
前半の寺めぐりが終了して、ここからは古鎮めぐり。

寧波中心バスターミナルから武義に向けて出発。チケットは92元。
バスターミナルは、昔に比べてかなりきれいになった。



武義からはタクシーで古鎮の俞源へ。
江南の古鎮では、たいてい村の真ん中に川が流れていて、その両岸に人家が連なる。

雨がますます本降り。苔むした石畳はすべる。



だいたい村の有力な家の宗廟を中心に、村の祭りが行われ、
ここは、いまでも村の祭りを残しているらしい。
とはいえ、きっと一度は文革で途切れただろう。

舞台の裏側には、「労働が世界を創造する」の文字。
まあ、そうなんだけどさ、わざわざここに書かなくたって。



こんなに趣のある、素敵な舞台なんだから。



そして、迷路のような路地を歩くと、いい感じの建物がたくさんある。





中をのぞくと、何百年も前から続く村の人の生活が少し見える。
やっぱり道教の影響が強いみたいだ。



いずれ食す鶏と見つめ合うおじいさん。



いろんな路地。

 

ひょうたんが掛けられている。



家の中では、安全ピンを作る内職が盛んに行われていた。
目が悪くなりそう。



街角に似合うのは、子どもとお年寄り。



鶏も雨宿り。



お社。道教なんだか仏教なんだか・・・。
どっちかというと道教だったのか。よくわからない。



ぐっとくる石垣。
私は城壁フェチだから、こういうのはたまらない。



どんな人が住んでいるんだろうなあ。



ぶらぶら歩いていたら、畑に出てしまった。



主に清代につくられた建物は、細かいところまで凝っている。



柱にも見事な透かし彫りがあった。



端午節だからか、軒先にちまきが吊るされていた。
これは、ねずみ対策か。



観光客もほとんどいなくて、静かで非常にいい雰囲気だったので、
もっともっと長居したかったのだが、
あまりの大雨で、靴がぐっしょりになったので、武義に戻ることにした。

ホテルはあてがないのでタクシーの運転手さんに、
「バスターミナルに近くて、比較的きれいなホテルに連れて行って」とお願いし、
新しく出来たばかりのホテル、佰年尚庭酒店に連れて行ってもらった。

ホテルにチェックインし、
カウンターで夕食のレストランをおすすめしてもらった。

レストランまで、5分の散歩。
武義の市内を流れる川も濁流状態だった。
が、釣りをしているおじさんがいた。
網でさら~っとすくっているだけで、小魚がたくさんとれる。



郷土料理のレストランに入り、地ビールを頼んだ。
千古島ビール。あっさりしていて、度数も低い。



さきほどおじさんが川ですくっていたような小魚たちの料理。



骨がやわらかくて美味しかった。
ただし、鶏肉は、骨付きで出てくるので食べづらい。
中国人は、骨をしゃぶるのが好きだからなあ。

端午節小旅行 その3 寧波 

2012-06-25 15:25:00 | Weblog
6月22日(金)、昼過ぎから雨。
夕方からは寧波市内に戻り、郊外の阿育王寺へ。

『地球の歩き方』に市内から2kmとあったので、気軽に行けると思ったのだが、正しくは12kmだった。
ケタがひとつ脱字。
タクシーでも1時間かかる距離なので、みなさんご注意を。

立派な正門。
中国は、どこもピカピカにするんだけど、雨が降ると床がすべるんだよなあ。



閉門は17時30分となっていたのに、17時で、もう門が閉まっている。
「あちゃ~、入れないか~」と思って、チケット売り場の窓をたたいても、応答なし。

しかし、横にある「出口」が無防備に開いている。
ということで、たまたま居合わせた中国人と一緒に「入っちゃえ!」と、入ってしまうことにした。

少しわくわくする彫刻。チベットっぽい。



が、お堂がほとんど閉まっている。
しょうがないので、扉から中をのぞいてみた。



閉門間際なので参拝客も少なく、しかもお坊さんはみなフレンドリーで、
いろいろと話しかけられた。
「どこから来たの?」「日本だよ」「うそだ~、冗談はなしだよ~」。
やはりここでも、日本人であるとなかなか信じてもらえない。
それにしても、お坊さん、訛ってる!

中国人には言うだけ無駄だと思うな。
「ここは禅堂です、静かにしてください」



雨のお寺も、またいい。



灰の片付けをしているお坊さん。



この後、このお坊さんにも話しかけられた。
どうやら抗日戦争ドラマの印象が強いらしく、日本語と言って、
「こんにちは」「さようなら」「ありがとう」「ばか」「ばかやろー」と言われた。

そして「ばか」と「ばかやろー」の違いはあるのか?と。
いやいや、お坊さんが覚えなくていい単語ですから。

閉門に伴い、帰り道を急いでいるのかと思ったら、修業をしているらしき僧侶たち。



なにやら問答をしながら、ぐるぐると塔のまわりを歩いていた。
真面目に修業しているって、すばらしいなあ。
ちなみに、参拝客はすでに私たち以外はいなかったので、
観光用のパフォーマンスではない、と思う。

その後お寺を後にし、混み混みの路線バスに乗って、市内まで戻る。
バス停の前の道路標識には、はっきりと寧波市内まで12kmと書かれていた。

「ちょっといいものを食べよう」ということで、シャングリラホテルへ。
黄魚の湯葉巻きは、非常においしかった。



で、6月23日(土)朝から雨の中、タクシーで天王寺へ。
道元が修業した寺だけど、たしか『正法眼蔵』の中で、あまりほめていなかった印象があったので、
どんな寺かと思って行ったら、ぼったくり観光地みたいな雰囲気だった。

もしかしたら、8時半ごろ到着したので、
朝が早すぎて、観光客がまだ少なかったせいもあるのかもしれない。
とはいえ、帰り用に待っててもらったタクシーの運転手さんに「ここ、ひどい!」と言ったら、
「地元でも評判悪いよ~」と言われたので、たぶん、そうなんだろうと思う。

天台山の国清寺、阿育王寺と比較的雰囲気のいいお寺が続いていたので、
ショックもひとしおだった。

とはいえ、とりあえず、せっかく来たから駆け足で見て回る。



お坊さんは、我関せず系なんだけど、いろいろ管理系で働いているおばちゃんがうるさい。

 

でも、裏まできれいに整備されているから、ちゃんとしてるんだとも思う。



静かに坐禅をしているお坊さんがいらした。
なんだか救われた。



まあ、このお寺はさらり、と。

次に、寧波市内の天一閣に行った。
明の時代につくられた個人用の書庫だとか。

マージャンが展示されている建物の前の床は、牌だった。



建物の天井がけっこう好きだ。
ウズベキスタンで見た劇場の天井に似てる。



もし、これが自分の庭だったら、わくわくするだろう。



が、他人のものなので、あまり興味なし。
どうやら、観光地にはわくわくしなくなってしまったらしい。

端午節小旅行 その2 天台 

2012-06-25 14:21:15 | Weblog
6月22日(金)、朝8時10分発の長距離バスで天台へ。
寧波中心バスターミナルから天台へは、行きが51元、帰りが52元だった。

天台バスターミナルからは、タクシーを拾って天台山へ。

最澄が修業をした天台宗の総本山。国清寺。



静謐な空気が流れる、きれいなところだった。

おそらく地元の人だろうと思うが、ちゃんとお参りに訪れている。
仏様を拝む方法は、日本人と中国人は違う。
中国人は仏像の前では、ひざまづいておじぎをする。



非常にきれいな玉の仏様がいらした。



本堂もいいんだけど、生活空間が垣間見える裏方にやはり惹かれる。



どこもきれいに掃除されていた。

  

なかなか日本人好みの落ち着いたお寺だった。



やっと最澄さんの痕跡を発見。石碑に名前が彫られていた。



遠くに塔が見える。



むかしは本当に広い敷地をもっていたのだろう。
江南地方らしく蓮華の鉢がたくさんあった。



ここの羅漢堂はすごい。本当に生きているみたいだ。



お坊さんも花の写真を撮る。



観光地でもあるんだけど、お坊さんの生活がひっそりと続いている感じで、
すごくいい雰囲気のお寺だ。

蓮は美しい。



樹々も美しい。



共産党の時代になって、宗教はいろいろと難しいところもあると思うけど、
それでもここは、静かに守られ続けている何かがあるような、
幸せで静謐な空気が流れていた。

下山して、タクシーの運転手さんに教えてもらった食堂へ。
ここから食材を選び、調理法を指定して、注文する。これまた難易度高!



なぜかハルピンビールとともに料理をいただく。昼からビール。
お参りしたばかりなのに、まったく生臭だ。
一番美味しかったのは、この料理。
丸く見えるのは餅。



バスターミナルに戻る道すがら、天台の街にも気になる路地を発見。入るべし。



いい感じの古民家。

 

中に入ると、なんと四合院だった。



四合院というと、私は北京を思い出す。
北京ではほとんど壊されてしまった四合院が、
近代化される天台の街の一角に、ひっそりと残っていた。感動。

古い路地につきものの駄菓子屋。



「一条狗汪汪叫着」とつぶやきたくなった人は、私と同じ中国語のテキストで勉強した経験がある人だろう。



共同の風呂場。



さて、天台から寧波に向けてバスで帰る。
バスターミナルは人が少なめだったけど、バスは満席だった。


端午節小旅行 その1 寧波 

2012-06-25 13:22:31 | Weblog
「ただいま!」とばかりにMacBookを起動したら、
なんとなくもうすぐハードが飛びそうな気配・・・。
ということで、まずバックアップをとった。

さて、端午節の休みを利用して、友人と小旅行に出掛けた。
6月21日(木)上海から寧波へ移動。寧波泊。
6月22日(金)天台山と寧波郊外を観光。寧波泊。
6月23日(土)寧波郊外を観光後、武義に移動。武義郊外の俞源を観光。武義泊。
6月24日(日)武義郊外の郭洞を観光後、金華へ移動。金華から蘭溪そして諸葛八卦村へ。
 観光終了後、金華に戻って長距離列車で上海へ。

つまり、浙江省をうろうろしていた。

6月21日(木)
上海から寧波までは長距離バスを利用。
上海南駅の長距離バスターミナルから103元。約3時間。
爆睡していたので、気がつくと寧波だった。

寧波南バスターミナルで、22日の天台行きのバスチケットを購入。
天台行きのバスは南バスターミナルではなく、中心駅からの出発なんだけれど、
南でチケットが買えた!
むかしは、その駅で出発する便のチケットしか買えず、不便だったけれど、
本当にオンラインってすばらしい。

で、寧波市内を歩いてホテルへ。約40分の道のり。
まあ、タクシーに乗ってもよかったんだけど、歩いてみたかった。

途中にあった病院。
中国人は、物言いがストレートだとはいえ、これはあまりにも・・・。
おそれをなさない人はいないと思う。



気弱な者は病院に来るな!ってことかな。

もう少し歩くと、見たことあるけどちょっと違う感じの看板が。



世界ブランドになりました。一休さん。

ホテルの部屋に入って、一休み。
洗面台に行ったら、命令された。



「のめみず」。日本語の動詞の活用は、中国人には結構難しい。

友人と合流し、夕飯へ。
寧波は海鮮が有名なので、ガイドブックに載っている新石浦大酒店に行ってみることにした。

行く途中で、モーターショーが開かれていた。
値段を見ると「180,000元から」。
仮に13円で計算すると、2,340,000円。



そんな大金を持っている人が、ここ寧波にもいるんだなあ。
そういえば、街には高級車が走っているし、というか、高級車しか見ないし、
その点は、日本の地方都市とはかなり違うと思う。

さて、レストランで。
海鮮の注文は難しい。
まず1階で水槽に入っている素材を選び、どう料理してほしいかを指定して注文する。
この店は、食材の名前の下におススメの調理法が書かれていたので、
塩ゆで、塩いため、など、指定がしやすかった。
お姉さんも丁寧に教えてくれたし。
でもやっぱり、カタコトの中国語ができないと、厳しいと思う。



さすが寧波、魚はくさみがなくて、すごく美味しかった。
上海の魚はくさいから食べる気がしないけど。

レストランからの帰り道、広場では噴水ショーとそれに見とれる人たちがたくさん。



中国人は噴水がお好きのようだ。
さて、翌日は朝から天台山へ向けて出発。