ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

引退

2013-09-21 23:16:03 | Weblog
中国は、中秋節休みの最終日。
3連休だったのはいいけど、日曜日から出勤という・・・、
またもや解せない連休のつくりかた。

この3日間、ほとんど寝て過ごしたので、少し身体は楽になった。
日本のように1年中にほどよく3連休がまぶされているといいけど、
ここは土地が広い中国なので、こまめに休むよりは、
がつんと実家に帰れる長期休暇があったほうが、みんなのためなのだろう。

さて、最終日夕方から、来週日本に一時帰国する準備を始めた。
今回は、なんと、パソコン3台プラスiPadを持って移動。
一番邪魔なのは、仕事用のWindowsだな。

もうこれで引退のMacBookくんの電源を久しぶりに入れた。
思いのほか起動が速い。きっと前は疲れてたんだね。
少し休んで、元気になったんだ。



このパソコンとは本当にいろいろな土地に行った。
そしてよく一緒に働いた。
いまのMacBookProに比べると全然遅いけど、向き合っているとやっぱりなんだか落ち着く。
MacOS10.5。GoliveもFireworksCS3も、このパソコンでしか動かない。
充電池さえ膨張しなければ、もっと長く使っていただろう。
引退だけど、日本の家には置いておこう。

そして、ふと気がつくと、3連休のうちにやっておこうと思っていた仕事が
半分も終わっていなかった。

まあ、いいや。

ためになる本

2013-09-21 01:57:30 | Weblog
いま、仕事関連の本を読んでいるのだが、
相変わらず、なかなか読み進まない。
面白いと思うのだけど、10ページとして連続で読めたことがないので、
きっと相性は悪いのだろう。

内容は、スマホの普及により決済システムが変わり、
ネットとリアルの境界線がなくなっていく、という話だ。
もちろん日本とか西側諸国の話で、中国の話ではない。

中国にいると、中国独自のサービスと言うか、
主に欧米で開発されたサービスを、中国の会社がパクって中国風にアレンジし、
中共が音頭をとって進めるサービスがほとんどだから、
最初は侮っているのだけど、あれよと言う間に育つ。

両方を知っていることは強みになると思いつつ、
日本の変化も速くて、もはやどちらからも取り残されている感がある。

そもそもSNSはあまり好きではないから、
VPNの調子が悪いことを理由にしてFacebookにも、ほとんど投稿しない。
中国版ツイッター「微博」も面倒だから日本語でしかつぶやかないけど、
くだらない内容でも、速攻でリツイートしてくれる中国人がいるから、
きっとこのアカウントはロボットだろう、と勝手に想像したりしている。

このブログが続いているのは、顔が見えないからだ。
友人にも、ほとんど知らせていないから、基本、独り言の連続でいい。

Facebookで、もう10年以上会っていない人なんかと再会できるのはいいし、
距離がある友人の最近の感動が伝わってくるのはいいけど、
私はいつも自分がいなくなるときのことを考える。

私がこの世を去っても、一定期間、アカウントは残る。
残っているのもさびしければ、あるとき運営会社からアカウントを削除されるのも
また何とも言えず悲しい。
風化の意味合いが違うような気がする。

私は父の携帯電話番号の登録を、いまも消していない。
父から最後の着信があった携帯電話は、充電は切れたけれど、
まだ日本の我が家に残してある。

でもそれと、FBのアカウントが残ることは、なんだか違うような気がするんだ。
うまく言えないけど。

Webサービスの本を読みながら、頭をよぎるのはそんなこと。

決済システムが変わって、問屋や商社機能が小さくなるのは、いいと思う。
出版の取次や、天下をとったような顔をしている商社マンは、
もともと好きではなかったから。

でもそんな革命では、同時に私のアカウントが、私の等身大を超えて、どこかへ繋がる。
そして繋がった先では、アルファベットや数字として管理され、
消費活動や意見の発言を通して、番号として社会に参画する。
統計され、分類され、私の欲求が先取りされる。
いずれ、選挙のあり方も変わるだろう。
相続の範囲も変わるかもしれない。

すでに、Amazonから送られてくるメールのおススメなんて、
8割以上はクリックして詳細を見に行ってしまう。

でも、私って、いったい、何がしたかったんだっけ。

たまにそう思う。
Amazonからのメールは、私の嗜好の延長であって、
発想の転換でも気分転換でもない。
それで、よかったんだっけ?

自分で、キーワードを駆使しながら、検索していたときの方が、
よっぽど充実していたような気がする。

むかし、母からおススメの本をもらったとき、決して読みたくないと思った。
当たり前じゃないか。
私は、私が探し当てた本を読んだ感想を、
私の言葉で母に話し、母の意見が聞きたかったんだ。
母の思考をトレースしたかったわけではない。
どんなに聡明な母であっても。

だから、会社で誰かが先に読んだ本を、
「はい、これ読んだ方がいいよ」と渡されると、それだけで興味が半減だ。

それで、世界が広がると思う部分もあれど、
本を読みながら、進めてくれた人が、どんなことを想像したのかまで想像し、
そこから逃げたくなって、自分の心をほじくるのは、骨が折れる。

仕事での読書は知識のためであるのだけど、
だからこそ、反抗していたガキのころを思い出しちまうんだ。