りつこの昨日今日

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戌年、年初の雑感

2018-01-17 10:49:21 | 日記
初日のきれいな戌年の朝だった。いつも通り実家の年始に向かう車からバックミラーに映る輝く富士山は格別に美しかった。
東京新聞夕刊に「65歳になったら◯◯しなくていい宣言」というコラムがある。樋口裕一という翻訳家であり、大学教授でもある氏が「世間のしがらみを忘れ、これからは勝手に生きるぞ」と宣言しているのだ。永井荷風の生き方、考え方に潔さを感じ、年寄りの特権としてやりたいことだけをして生きようという勧めである。
同じ紙面にはいつも何かに束縛されて生きにくいと感じる若者世代の悩みも多く載せられている。家族の束縛、学校の束縛、そしてもちろん職場の。人が文字通り凭れ合って生きる限り、当たり前の責任だと思うが、それを周りから押し付けてくる加害と捉えるから辛くなるのではないか。自分の意志で選び進めば、失敗しても「やっちゃった」と舌を出して終われるはずだ。樋口氏は責任ある生き方をしてきたからこそ「これからは好きなことしかしませんよ」の宣言を勧められるのだろう。
年齢の果報もある。◯◯しなければ、が不要になるから。近頃の年寄りの愚痴に「孫たちが来て大変だった」とか「お年玉に大枚をはたいた」とか。それは自分にそれだけの余裕があるという自慢に他ならず、嬉しかったことと言い換えたらいい。
やりたいことをする時間はたっぷりある。健康にさえ気を付ければ、まだまだ楽しみだらけだ。句会、英文講読、着物の会、ハングルも復活したいし、楽しみを増やすためにパソコンも習ってみよう。
「しなければならない」の中心にあった夕飯の支度さえ、外食産業の手助けを借りて
「ワインの安いイタリアン?回転寿司もいいね」と選択肢は豊富なのだから。

リヤウインドウに初日を浴びて潤む富士

でも今日は曇り空

曇天に吐く息ひとつ花八手

コメント
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