豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

沙翁

2007年11月16日 | Weblog
シェイクスピアの戯曲を、東北弁で演じる劇団があるそうです。
少し前の日経新聞の最終面の記事で知りました。主宰の方は、大学の先生。ご自身が英国留学の折、シェイクスピアのお芝居を浴びるほどご覧になったことがあったのだそうです。観劇していると、俳優の台詞の中に標準語以外のさまざまな言葉が含まれているのに気が付かれました。帰国してかかわった催しでのお芝居。地方の言葉を使ったある台詞を俳優が上手く言えない時、それを自分たちの言葉に置き換えてみると、俄然舞台が生き生きしてきたといいます。そんな体験から、いつもは標準語でしか演じられることのないシェイクスピアを地元の言葉で演じてみようということになったのだそうです。

例えば、ロミオとジュリエットのバルコニーのシーンは、「おおロミオ、ロミオ、なすてあんたはロミオだべ」。
マクベスの運命を予言する三人の女性は恐山のイタコに置き換えられ、ハムレットのかの有名な台詞「To be or not to be・・」は「すっか、すねがだ、なじょすっぺ」と訳されているのだそう。

東北の独特の言葉で語られる台詞は、想像するだけでも面白そうです。地元の人が身近に感じるだけでなく、異なる地域に住む私たちにもまた違ったシェークスピアの世界を見せてくれそうです。あまりに本格的過ぎると今度はまったくわからないかも?
でも、シェイクスピアの戯曲は大まかな筋をあらかじめ辿って置くことが出来るので、まったく初めて見る舞台よりはなじみやすいだろうと思います。
使う言葉が方言だということとともに、東北の歴史にもこだわりを持っているいという劇団シェイクスピアカンパニー。来年は、東京でも上演される機会があるようです。そのうちどこかで出会えそうな予感もしています。

しかし、これがもしも広島弁だったら・・。
ジュリエットは、相当迫力あるでしょうね。