豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

空に描く

2008年10月22日 | Weblog
昨日の早朝、向かいの奥さんが子どもさんを抱いて不安げに空を見上げていました。
朝から、ブーンブーンってうるさいから出てみたのだけど・・と指差す方向は、上空!

見上げると、空に字が描かれていました。
飛行機でかかれた白い文字。「ヒ」と「○」と「カ」と「ツ」が読みとれました。

誰が?
何のために?

空にカメラを向けてみましたが、消えかかった文字を上手くとらえることは出来ませんでした。かろうじて、薄い線が認められるでしょうか。



一夜明けた今日。
地元紙に昨日の出来事が取り上げてありました。
芸術家集団のパフォーマンスだったのだそうです。


青いキャンパスに白く描かれた文字は「ピカッ」。
あまりにも無神経だと思うのは、意図を理解できないからなのでしょうか。

日常感じることのない感情を想起させるために、あえて、非現実的な風景を日常に現出させるという手法は、このごろ各地で見かけます。
多くの人の注意を集め、不思議な気持ちにさせたのは確かでしょう。
普通なら、簡単には許可しないだろう行為をサポートした市の美術館の担当者の判断も英断だったのかもしれません。
いずれにしても、問題提起、これには多少とも寄与したことは間違いないでしょう。あまりにもナーバスになるのも、かえって主義主張を声高に叫ばない多くの人々から被爆した街に住んでいるという意識を遠ざけているのかもしれません。
不快な気持ちを抱きつつ、でも、「さかなで」という手法も、風化防止には有効な手段ということなのかもしれないという気もしてきました。